(承前。右の画像は三日月と金星)
いささか長くなってきたので、この記事でとりあえずいったん当シリーズを終わりにしたいと思う。
地下鉄東西線を西18丁目で降り、道立近代美術館へ。
「もうひとつの眺め(サイト) - 北海道発:8人の写真と映像」の、出品者の伊藤隆介さんのトークを聞いた後、展示を見る。
詳しくは別項に譲るが、同美術館がひさしぶりに実現させた本格的な現代美術の展覧会であり、必見だと思う。
映像もあるので、ぜんぶ見るには1時間半は確保したい。
筆者は、最後のコーナーで佐竹真紀さんの短編映画「WALK」を見て、はからずもボロボロと涙をこぼしてしまった。
見られなかった作品もあり、図録も時間がなくて買えなかったので、再訪する予定だ。
閉館の館内放送を聞きつつ、外へ。
西の藍色の空には、細い月と金星が浮かんでいる。
西側の北1西18にある喫茶いまぁじゆに入り、紅茶を飲む。
多田昌代さんの器が展示されていた。
フリーカップや、紅茶・コーヒー用の皿など食器。
人間がブリッジしているようなユニークなかたちをした花器。
キャンドルを置くための器など。
全体的に白っぽい色調なので、清新な感じがする。
そして、手に触れてみると、つるつるで光沢のあるフリーカップが意外と持ちやすかったり、ざらざらしていそうな花器が案外すべやかだったり、おもしろい。
2015年2月2日(月)~28日(土)午前11時~午後8時(土曜正午~午後5時)、日曜休み
続いて、いまぁじゆの南側の中通りに入ってすぐのところにある「うつわとこまもの コウゼ」へ。
肉を描いた水彩画の展覧会「ニクミックス」という妙な案内状があちこちのギャラリーに置いてあったので、興味があったのだ。
入ってみると、作者のアケミックスさんがいらして
「ヤナイさん、こんにちは」。
はて。
どっかで会ったっけ…。
もっとも、筆者は人の顔と名前をおぼえるのが死ぬほど苦手なので、こういうことはよくある。
アケミックスさんは、むかし筆者の勤務先でアルバイトをしていて、原稿を運んだりしていたとのことだった。そう言われると、思い出してくる。
しかも、道教育大では、山本雄基さんの同期だという。
世の中、狭いんだか広いんだかわからなくなってきた。(たぶん、狭い)
陶器などが並ぶ小さなお店の一角に、ホントに、肉の絵が並んでいた。
「牛肉」「ばら肉」「イベリコ豚」「タン塩」などと題のついた小品が、数千円で販売されている。
なぜかイチゴの絵もある。
肉の模様のついたiPhoneケースもある。これはレアだと思う。
400円のキーホルダー、200円のマグネットも売られている。
べつに、肉を絵にしてはいけないというきまりはない。
しかし、静物画といえば、テーブルの上に載った花瓶とか、果実などが相場である。
背景を白く抜いて、肉屋やスーパーマーケットで販売されているようなお肉を描いているのは、非常に奇妙な感じがする。
アケミックスさんによると、以前もグループ展で肉の絵を出したことがあり、それを見たコウゼのご主人からのリクエストで、全点「肉の絵」という個展が実現したとのことだった。
肉が奇妙なのは、他の食べ物、たとえば魚や野菜などは、菜園で収穫したり海から水揚げされた時点と、小売店に並んでいる形状は、それほど変化があるわけではないという点にも見いだされるかもしれない。
少なくても、いま牧舎で草をはんでいる牛と、肉屋に並んでいるパックの中のお肉とは、似ても似つかないしろものである。
それは、流通の過程にある、(とさつ)というプロセスがあまり見えてこないからだろう。
2015年2月19日(金)~3月1日(日)正午~午後7時半、月火水曜は休み
思わぬ時間をついやしてしまったので、ギャラリーミヤシタは日をあらためて行くことにし、本日最後の目的地、秀岳荘白石店へ。
ここは、道内の本格アウトドア派にとって聖地のような?お店であるが、その3階で、行動美術、全道展の各会員であり、苫小牧山岳会のメンバーでもある小笠原実好さんが、山や花、山小屋のスケッチを展示している(~22日)というので、行ってみることにしたのだ。
地下鉄東西線で西18丁目から白石へ。
白石駅バスターミナルで時刻表を見ると「51 北15条線」というのがあり、数分後に出るので、それに乗ることにした。
この路線は、地下鉄白石駅からひたすら環状通を走って、環状通東駅まで行くという経路を通る。
こんど、茶廊法邑から秀岳荘へ行くときには便利かもしれない(って、そんなシチュエーション、ほとんどなさそうだけど)。
また、東区と白石区は、両区を分かつ豊平川に次々と橋が架かったのがわりと近年であるせいかあまり交流が無いようで、両区を直接結ぶバス路線はたぶんこれ1本だと思う。
白石本通1丁目で降車。
小笠原さんの展示は、3階のほか、階段の壁にも数点あった。
山や花はともかく、山小屋の絵というのは珍しい。花の絵も、よくあるボタニカルアートではなく、勢いのある線でさっさっと描いており、臨場感があった。
22日まで。
ふつうの人は車で行くと思う。
札幌駅や時計台前からジェイアール北海道バスの「新札幌駅行き」など国道12号を走るバスに乗って、「白石本通2丁目」で降りるのも手だ。
夜になっていたので、月寒中央駅までタクシーに乗り、同駅からバスで帰宅。
地下鉄とバスに2080円ぶん乗ったが、共通1dayカードのおかげで1000円で済んだ。
いささか長くなってきたので、この記事でとりあえずいったん当シリーズを終わりにしたいと思う。
地下鉄東西線を西18丁目で降り、道立近代美術館へ。
「もうひとつの眺め(サイト) - 北海道発:8人の写真と映像」の、出品者の伊藤隆介さんのトークを聞いた後、展示を見る。
詳しくは別項に譲るが、同美術館がひさしぶりに実現させた本格的な現代美術の展覧会であり、必見だと思う。
映像もあるので、ぜんぶ見るには1時間半は確保したい。
筆者は、最後のコーナーで佐竹真紀さんの短編映画「WALK」を見て、はからずもボロボロと涙をこぼしてしまった。
見られなかった作品もあり、図録も時間がなくて買えなかったので、再訪する予定だ。
閉館の館内放送を聞きつつ、外へ。
西の藍色の空には、細い月と金星が浮かんでいる。
西側の北1西18にある喫茶いまぁじゆに入り、紅茶を飲む。
多田昌代さんの器が展示されていた。
フリーカップや、紅茶・コーヒー用の皿など食器。
人間がブリッジしているようなユニークなかたちをした花器。
キャンドルを置くための器など。
全体的に白っぽい色調なので、清新な感じがする。
そして、手に触れてみると、つるつるで光沢のあるフリーカップが意外と持ちやすかったり、ざらざらしていそうな花器が案外すべやかだったり、おもしろい。
2015年2月2日(月)~28日(土)午前11時~午後8時(土曜正午~午後5時)、日曜休み
続いて、いまぁじゆの南側の中通りに入ってすぐのところにある「うつわとこまもの コウゼ」へ。
肉を描いた水彩画の展覧会「ニクミックス」という妙な案内状があちこちのギャラリーに置いてあったので、興味があったのだ。
入ってみると、作者のアケミックスさんがいらして
「ヤナイさん、こんにちは」。
はて。
どっかで会ったっけ…。
もっとも、筆者は人の顔と名前をおぼえるのが死ぬほど苦手なので、こういうことはよくある。
アケミックスさんは、むかし筆者の勤務先でアルバイトをしていて、原稿を運んだりしていたとのことだった。そう言われると、思い出してくる。
しかも、道教育大では、山本雄基さんの同期だという。
世の中、狭いんだか広いんだかわからなくなってきた。(たぶん、狭い)
陶器などが並ぶ小さなお店の一角に、ホントに、肉の絵が並んでいた。
「牛肉」「ばら肉」「イベリコ豚」「タン塩」などと題のついた小品が、数千円で販売されている。
なぜかイチゴの絵もある。
肉の模様のついたiPhoneケースもある。これはレアだと思う。
400円のキーホルダー、200円のマグネットも売られている。
べつに、肉を絵にしてはいけないというきまりはない。
しかし、静物画といえば、テーブルの上に載った花瓶とか、果実などが相場である。
背景を白く抜いて、肉屋やスーパーマーケットで販売されているようなお肉を描いているのは、非常に奇妙な感じがする。
アケミックスさんによると、以前もグループ展で肉の絵を出したことがあり、それを見たコウゼのご主人からのリクエストで、全点「肉の絵」という個展が実現したとのことだった。
肉が奇妙なのは、他の食べ物、たとえば魚や野菜などは、菜園で収穫したり海から水揚げされた時点と、小売店に並んでいる形状は、それほど変化があるわけではないという点にも見いだされるかもしれない。
少なくても、いま牧舎で草をはんでいる牛と、肉屋に並んでいるパックの中のお肉とは、似ても似つかないしろものである。
それは、流通の過程にある、(とさつ)というプロセスがあまり見えてこないからだろう。
2015年2月19日(金)~3月1日(日)正午~午後7時半、月火水曜は休み
思わぬ時間をついやしてしまったので、ギャラリーミヤシタは日をあらためて行くことにし、本日最後の目的地、秀岳荘白石店へ。
ここは、道内の本格アウトドア派にとって聖地のような?お店であるが、その3階で、行動美術、全道展の各会員であり、苫小牧山岳会のメンバーでもある小笠原実好さんが、山や花、山小屋のスケッチを展示している(~22日)というので、行ってみることにしたのだ。
地下鉄東西線で西18丁目から白石へ。
白石駅バスターミナルで時刻表を見ると「51 北15条線」というのがあり、数分後に出るので、それに乗ることにした。
この路線は、地下鉄白石駅からひたすら環状通を走って、環状通東駅まで行くという経路を通る。
こんど、茶廊法邑から秀岳荘へ行くときには便利かもしれない(って、そんなシチュエーション、ほとんどなさそうだけど)。
また、東区と白石区は、両区を分かつ豊平川に次々と橋が架かったのがわりと近年であるせいかあまり交流が無いようで、両区を直接結ぶバス路線はたぶんこれ1本だと思う。
白石本通1丁目で降車。
小笠原さんの展示は、3階のほか、階段の壁にも数点あった。
山や花はともかく、山小屋の絵というのは珍しい。花の絵も、よくあるボタニカルアートではなく、勢いのある線でさっさっと描いており、臨場感があった。
22日まで。
ふつうの人は車で行くと思う。
札幌駅や時計台前からジェイアール北海道バスの「新札幌駅行き」など国道12号を走るバスに乗って、「白石本通2丁目」で降りるのも手だ。
夜になっていたので、月寒中央駅までタクシーに乗り、同駅からバスで帰宅。
地下鉄とバスに2080円ぶん乗ったが、共通1dayカードのおかげで1000円で済んだ。