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2022年の北海道のアート

2022年12月25日 12時15分00秒 | つれづれ日録
 新型コロナ禍は3年目に突入した。感染は収まる気配を見せないが、美術館やギャラリーは一時の展示中止ラッシュを脱した。道立近代美術館の古代エジプト展、フェルメールと17世紀オランダ絵画展はいずれも10万人を超す観客を動員した。札幌市が設けた独自の助成制度を活用し、貸しギャラリーを借りて展覧会を開いた作家も多く、また同市の美術館は、藤川叢三展などの入場料を半額にした。

 コロナ禍の直撃を受けたのは団体公募展。全道展、新道展、道展は、開催はされたものの、会員会友の退会が相次いでいる。

 美術館は、道立旭川が神田一明・日勝展、函館が奈良原一高展など地方館の健闘が今年も目立った。しかし、いずれも図録は発行されなかった。

 地方の小規模な「芸術祭」は今年も活発で、まちおこしにかける熱い思いが感じられた。南区芸術祭(札幌)と鉄と光の芸術祭(室蘭)は初めて、朝里川桜咲く現代アート展(小樽)と、葦の芸術原野祭(オホーツク管内斜里町)は昨年に続き2回目。ほかにも極寒芸術祭(川湯温泉)、ROOTS & ARTS 白老文化芸術共創(胆振管内白老町)などが開かれた。白老町ではウイマムプロジェクトも実施され、民家の壁などに写真が巨大にプリントされた。

 同町で「飛生芸術祭」に取り組んできた國松希根太が、拠点とする飛生地区で開いた個展は、重厚な木彫作品で見る者を圧倒した。

 札幌では、大地康雄、高橋靖子、毛内康二ら80代画家が相次ぎ個展を開き、ベテラン健在を見せた。

 現代アートの先駆的なギャラリーだったギャラリーミヤシタ(札幌)がオーナーの死去で30年を超す歴史に幕を閉じ、ギャラリーレタラ(同)も閉鎖となった。一方で新たなギャラリーも誕生しているが、おしなべて面積が狭い。

 書家の小川東洲、画家の山本勇一、豊田満、長岐和彦、白鳥信之、斎藤由美子、陶芸家の尾形香三夫、書道評論の佐藤庫之介の各氏が亡くなった。

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2 コメント

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Unknown (SH)
2022-12-25 18:40:37
ヤナイさん、こんにちは。
そろそろ2022年回顧の時期ですね。
年末の休みに入ったら、記事を書くことにします。
だんだん1年間の記憶が保てなくなってきたので、自分のブログを振り返らないと、どの展覧会が良かったのか思い出せない…。
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Unknown (ねむいヤナイ)
2022-12-25 19:37:17
SHさん、コメントありがとうございます。
これはあくまで要約的なまとめで、ベスト5を含む長い回顧は近々アップする予定です。よろしくお願いします。
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