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■第65回北海道書道展 (2024年4月30日~5月13日、札幌)

2024年06月14日 08時32分00秒 | 展覧会の紹介-書
 今年の北海道書道展で、記録に残しておかなくてはならないことは、今回から「会員・公募展」と「招待・会友展」という、二つの期間に分けて開催するようになったことです。
 昨年までは、「北の書作家」という副題を持つ「会員・招待展」と、一般の公募作品の展示を、時期をずらして札幌市民ギャラリーで行い、会友展は、札幌パークホテルの地下で開いていました。
 つまり、三つの展示を順々に開催していたのです。

 以前は「会員・招待」の会期には市民ギャラリー全館を使用していませんでしたが、今年は、二つの期間とも、市民ギャラリー全館使用となり、かなりゆったりとした見やすい展示になりました。

 なお、大賞・準大賞の受賞作については、二つの期間を通して展示しました。これについては、昨年までも、市民ギャラリーと札幌パークホテルの双方で陳列していたと思います。


 いずれにしても、全作品を見るためには従来は3回出かける必要があったのに今年からは2度で済むようになったのですから、見る側にとっては朗報です。
 築60年になろうとしている札幌パークホテルがいつまであるのかもわかりません(地下の、かなり広いスペースですが、展覧会に使っていたのは、北海道書道展などごく少数だったと記憶しています)。
 もっとも、筆者のような「見る専」のファンが、他の分野と違って、どれだけいるのかどうかはわかりませんが…。

 そのためもあって、今年は例年よりも会友の作品をじっくり見ることができたように思います。

 及川凌石さんは
「神の不在の時/生きているものの影/もなく死の臭いも」
と始まる吉岡実の詩をとりあげていました。
 詩文書は近年、戦前の近代詩か、さもなくばヒットしたばかりのポップソングの歌詞が書かれることが多く、現代詩に着目する書家が意外と少ないような印象を抱いています。吉岡実は戦後の現代詩に大きな足跡を残した詩人なので、こうした作品を見るのはうれしいことです。
 高木翠苑さん「梵鐘の響き」は、文字の排列が、よくある詩文書と異なって個性的でした。


【会員・公募展】
4月30日(火)~5月5日(日・祝)
【招待・会友展】
5月7日(火)~12日(日)
いずれも午前10時~午後6時(最終日~4時)、
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)

【函館展】 6月28日(金)~7月4日(木)北海道立函館美術館
【網走展】 7月13日(土)~8月4日(日)網走市立美術館


過去の関連記事へのリンク
第61回北海道書道展、開催にこぎ着ける
第59回北海道書道展<北の書作家2018(招待・会員)>(2018)
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第56回北海道書道展=招待・会員 (2015)

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