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圓鍔勝三「あけぼの」

2011年03月23日 22時57分52秒 | 街角と道端のアート
承前

 網走市の中心商店街のまん中に設置された、堂々たる母子像だ。

 「日展」
というと、地方によっては相当な権威があるという話はしばしば聞くが、北海道にいると、どうもいまひとつピンとこない。
 書、工芸では、日展の作家が活躍しているものの、洋画の団体公募展については、独立や国展、自由美術、主体といった非官展系が圧倒的に優勢であり、日本画と彫刻にいたっては、どんな作家が道内にいるのか全く思い出せないほどだ。

 なので、圓鍔勝三氏(1905~2003年)が日展の大御所であり、かつて国税庁が所得番付を発表していた1990年代に、杉山寧や平山郁夫らとともにランキングに名を連ねたこともある、文化勲章受章作家だということは、いまデータベースを調べて、驚いているところなのだ。

 広島県尾道市御調町には、彼を記念した美術館もあるようだ。




 日展の作家だからどうの、というつもりはない。
 安定感がありながら太りすぎの印象をみじんも与えない絶妙の造形感覚、髪の毛の描写にみられるような躍動感と爽快感など、さすがといいたくなる。









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