(88)
現在のところ、このエントリが「オホーツク小さな旅」の最後となる。
(6月30日の知床、清里行きは、レンタカーのため「オホーツクところどころ」シリーズになるため)
最終回の割にはささやかなのだが、6月下旬のある日、北海道北見バスの郊外線の一つである「豊地線」に、事実上全線乗った、というだけの話である。
札幌や旭川の人間がバス路線と聞いて思い出すのは、都心や駅と郊外とをピストン式に往復する形態だろう。
しかし、北見の路線は、「スプーン型」のルートを描くことが多い。
始発は点だが、そのまま終点へと直行するのではなく、終点部分は循環になっており、ぐるっとまわって始発に戻ってくるという形状の路線が多いのだ。スプーンの柄からスタートして、食物をのせる部分をまわり、柄に戻ってくるというふうに理解してもらえるとありがたい。
さすがに郊外線は、北見のターミナルと郊外を単純に往復する路線が多い。
ただし、郊外線の中でも、比較的近いところまで行く路線はスプーン型になっており、豊地線と卸町線がそのタイプである。
筆者はこの日、スプーンのまるい部分の手前から乗り、まるい部分をぐるっと回って、柄の先端に戻ったので、厳密には全線を通してのったとはいえないかもしれないが、事実上、そのバス路線が通る道路はすべて通っているので、全線乗ったことになる。
つまり、豊地8号線の次は、
豊地9号線→豊地小学校→豊地11号線→豊地12号線→藻岩通→豊地会館→豊地神社→豊地9号線
と通って、次は豊地8号線で、往路と同じルートを、始発の北見バスターミナルまで戻るのである。
豊地地区は、北見市中心部に近いほうは工業団地で、京セラの工場などが建っているが、それ以外は純農村地帯。
この豊地線も1日3便しかない。
しばらく、乗客は筆者ひとりである。
停留所で目を引いたのが、この「藻岩通」。
なんだか、札幌みたいでしょ。
といっても、具体的にどの道路をさすのか、よくわからない。
藻岩山は、豊地の西側、相内の南側にあるなだらかな山で、頂上の附近には、キャンプ場やラグビー場を備えた「モイワスポーツワールド」がある。
地図には、標高301メートルとある。
このバス停は、藻岩山の東のすそ野の端あたりに位置していることになりそうだ。
なお、札幌、北見のほか、十勝管内豊頃町にも「茂岩」があり、全道の「モイワ山」について比較考察したエッセーが、堀淳一さんにあるので、興味のある向きは参照されたい。
さて、バスは、筆者が乗った豊地8号線から次第に住宅地に入っていく。しだいに通勤、通学客が増えてきた。
北見藤女子や北見柏陽の生徒たちは、終着の北見バスターミナルで次の市内線に乗り継ぐのだろう。
1日3本しかないのに帰路はどうするのだろうと思ったが、このあたりには「北光線」という別の市内線の系統も走っている。
というわけで、小さなバスの旅は終わり。
この旅を行った6月半ばの時点では、北海道北見バスの全線完乗に意欲をみせていたが、いまとなってはほぼ絶望的である。
現在のところ、このエントリが「オホーツク小さな旅」の最後となる。
(6月30日の知床、清里行きは、レンタカーのため「オホーツクところどころ」シリーズになるため)
最終回の割にはささやかなのだが、6月下旬のある日、北海道北見バスの郊外線の一つである「豊地線」に、事実上全線乗った、というだけの話である。
札幌や旭川の人間がバス路線と聞いて思い出すのは、都心や駅と郊外とをピストン式に往復する形態だろう。
しかし、北見の路線は、「スプーン型」のルートを描くことが多い。
始発は点だが、そのまま終点へと直行するのではなく、終点部分は循環になっており、ぐるっとまわって始発に戻ってくるという形状の路線が多いのだ。スプーンの柄からスタートして、食物をのせる部分をまわり、柄に戻ってくるというふうに理解してもらえるとありがたい。
さすがに郊外線は、北見のターミナルと郊外を単純に往復する路線が多い。
ただし、郊外線の中でも、比較的近いところまで行く路線はスプーン型になっており、豊地線と卸町線がそのタイプである。
筆者はこの日、スプーンのまるい部分の手前から乗り、まるい部分をぐるっと回って、柄の先端に戻ったので、厳密には全線を通してのったとはいえないかもしれないが、事実上、そのバス路線が通る道路はすべて通っているので、全線乗ったことになる。
つまり、豊地8号線の次は、
豊地9号線→豊地小学校→豊地11号線→豊地12号線→藻岩通→豊地会館→豊地神社→豊地9号線
と通って、次は豊地8号線で、往路と同じルートを、始発の北見バスターミナルまで戻るのである。
豊地地区は、北見市中心部に近いほうは工業団地で、京セラの工場などが建っているが、それ以外は純農村地帯。
この豊地線も1日3便しかない。
しばらく、乗客は筆者ひとりである。
停留所で目を引いたのが、この「藻岩通」。
なんだか、札幌みたいでしょ。
といっても、具体的にどの道路をさすのか、よくわからない。
藻岩山は、豊地の西側、相内の南側にあるなだらかな山で、頂上の附近には、キャンプ場やラグビー場を備えた「モイワスポーツワールド」がある。
地図には、標高301メートルとある。
このバス停は、藻岩山の東のすそ野の端あたりに位置していることになりそうだ。
なお、札幌、北見のほか、十勝管内豊頃町にも「茂岩」があり、全道の「モイワ山」について比較考察したエッセーが、堀淳一さんにあるので、興味のある向きは参照されたい。
さて、バスは、筆者が乗った豊地8号線から次第に住宅地に入っていく。しだいに通勤、通学客が増えてきた。
北見藤女子や北見柏陽の生徒たちは、終着の北見バスターミナルで次の市内線に乗り継ぐのだろう。
1日3本しかないのに帰路はどうするのだろうと思ったが、このあたりには「北光線」という別の市内線の系統も走っている。
というわけで、小さなバスの旅は終わり。
この旅を行った6月半ばの時点では、北海道北見バスの全線完乗に意欲をみせていたが、いまとなってはほぼ絶望的である。