(承前)
2016年秋、「帯広の森」で開かれた野外美術展の続き。
冒頭と次の画像は、山岸せいじ(札幌)「まめな人「未来へ」」。
帯広コンテンポラリーアート「防風林アートプロジェクト」の際と同様、豆の模型をあたまにかぶった裸の男の写真を、大きなプリントにしています。
伊藤幸子(札幌)「樹の児」。
着彩した石膏の人物像に取り組んでいる彫刻家の伊藤さん。
木々の緑の中に、かくれんぼでもしているかのようにまぎれている半身像。
この配置のしかたは、2014年に札幌芸術の森野外美術館で開かれた野外展を想起させます。
伊藤三千代(空知管内長沼町)「曼荼羅の門」。
道を横断するように設置された作品。
白く細い線がくもの巣のように張り巡らされています。
藤倉翼(札幌)「関係線」。
これはおそらく、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが2006年に優勝した際、札幌駅前通で行った記念パレードの写真でしょう。
日本一になった選手たちやそれを喜ぶ沿道のファンよりも、舞い飛ぶ紙ふぶきのほうに描写の力点が置かれているようにも見えます。
巨大なプリントですが、藤倉さんがなぜ10年前のこの場面を引き伸ばして、帯広の野外美術展に設置したのかは、さだかではありません。
この展覧会の最中に日本シリーズが行われ、ファイターズは10年ぶりの日本一に輝いたことを思えば、ある意味で予言的な作品ともいえそう。
もっとも、今回の優勝パレードでは、紙ふぶきは禁止でしたが。
これほど熱狂を呼び起こしたくさんの人々を夢中にさせるスポーツを導入することで、アートのマイナーさをあらためて認識させる意図があるのかどうかは、わかりません。
櫻井亮(夕張)「ア・タマ」。
森の中にたたずむ巨大なしゃれこうべ。
櫻井さんの近年の作品は、随所にダクトが仕掛けられており、その端を、はけのようなものでたたくと、ぼんぼんという音がします。今回も、楽器を兼ねた作品でした。
伊藤明彦(札幌)「Unity」
白い抽象彫刻を制作する伊藤さん。
今回は、草木によるかまくらのようなものを作り、その中に白い彫刻を置く、大きな作品。
朝地信介(札幌)「link」。
日本画家の朝地さんは、日本画のよってたつ基盤そのものを問うような作品をしばしば世に問うています。
今回、白い皿のようなものの中央にたまっているのは岩絵の具でしょうか。自然に由来する日本画の顔料を、自然の中にふたたびさらす行為とでもいえるかもしれません。
関連記事へのリンク(山岸さんは最後に書いてあります)
■首展(2015)
■伊藤幸子彫刻展 (2010年)
■New Point vol.7 (2010)
■風の中の彫刻展 (2008)
■風の中の展覧会 IV (2007)
■New Point Vol.4 (2007、画像なし)
■造形展・風の中の展覧会 (2006)
■伊藤幸子彫刻展 (2004)
■伊藤幸子・新保恭子2人展 (2003)
■伊藤三千代 彫刻空感展(2007年)
■伊藤三千代 彫刻小品展“海からの贈り物” (2002年)
□ http://www.tsubasafujikura.com/
■Sapporo Section 3 : [記憶と記録の札幌] (2016)
art fair sapporo 2015
■EXHIBITION OF PHOTOGRAPHS - GALLERY MONMA In NEW YORK (2015)
■藤倉翼写真展 (2014)
【告知】「写真 重力と虹」展 (2013)
■藤倉翼写真個展「つば写」 (2009)
■さっぽろフォトステージPart1 (2009)
=藤倉さんの画像はほとんどないです
■防風林アートプロジェクト (2014)
■櫻井亮「風のとまり木」 ハルカヤマ藝術要塞 (2011)
■第54回新道展(2009、画像なし)
■新道展企画 第52回展受賞者展 (2007)
□伊藤明彦の造形世界 http://www.hokkaido-club.com/itoh/itoh.html
■防風林アートプロジェクト
■伊藤明彦「感覚の庭」 ハルカヤマ藝術要塞 (2011)
■伊藤明彦作品展(2004)
■つながろう2016 Hard/Soft
■北の日本画展 (2015、画像なし)
■朝地信介日本画展 (2014、画像なし)
■sweeping (2013、画像なし)
■鼓動する日本画展 (~2013年2月17日網走。5月10~19日札幌、5~7月岩見沢、岩内にも。画像なし)
■朝地信介日本画展(2011年)
■第4回にかわえ展(2010年)
■第24回北の日本画展(2009年)
■2008日本画の「現在」展
■第23回北の日本画展(08年、画像なし)
■朝地信介日本画展(2007年)
■にかわえ展(07年)
■第21回北の日本画展(06年)
■川井坦展・北海道教育大学札幌校日本画展(04年、画像なし)
■第18回北の日本画展(03年、画像なし)
■第17回北の日本画展(02年、画像なし)
■第77回道展(02年、画像なし)
■第76回道展(01年、画像なし)
■山岸せいじ展 photographic works あわいを覗く そこは素粒子が乱舞する処かもしれない。 (2014)
関連記事へのリンク(2007年以降)
■防風林アートプロジェクト (2014年2月)
■「和」を楽しむ(2014年1月)
【告知】山岸せいじ展 あわいを覗く そこは原子ひとつ隣の世界かもしれない photographic works(2012)
【告知】かげ展(2011年)
■PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part1 (2010年)
■さっぽろフォトステージPart1 (2009年)
■遠くを聴く この言葉で繋がる7人の世界(2009年11月)
■東川フォトフェスタ ストリートギャラリー (2009年8月)
■PHOTOGRAPHY EXHIBITION MOVE 2(2009年2月)
■光を編む この言葉に触発された13名の作家達が織りなす世界
■東川町フォトフェスタ
■ARTIST WEEK vol.1 "air"
■Seiji Yamagishi、Takashi Yamaguchi 景一刻
■MOVE (以上2008年)
■たぴお記念25th + 13th 異形小空間(07年12月-08年1月)
■OPERA Exhibition vol.2 (07年)
■足立成亮写真展「事の終わり」・micro.の記録展(07年4月)
■スネークアート展(07年3月)
■山岸さんの個展「景」 (07年3月)=くわしいプロフィルと、過去の展覧会へのリンクあり
2016年秋、「帯広の森」で開かれた野外美術展の続き。
冒頭と次の画像は、山岸せいじ(札幌)「まめな人「未来へ」」。
帯広コンテンポラリーアート「防風林アートプロジェクト」の際と同様、豆の模型をあたまにかぶった裸の男の写真を、大きなプリントにしています。
伊藤幸子(札幌)「樹の児」。
着彩した石膏の人物像に取り組んでいる彫刻家の伊藤さん。
木々の緑の中に、かくれんぼでもしているかのようにまぎれている半身像。
この配置のしかたは、2014年に札幌芸術の森野外美術館で開かれた野外展を想起させます。
伊藤三千代(空知管内長沼町)「曼荼羅の門」。
道を横断するように設置された作品。
白く細い線がくもの巣のように張り巡らされています。
藤倉翼(札幌)「関係線」。
これはおそらく、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが2006年に優勝した際、札幌駅前通で行った記念パレードの写真でしょう。
日本一になった選手たちやそれを喜ぶ沿道のファンよりも、舞い飛ぶ紙ふぶきのほうに描写の力点が置かれているようにも見えます。
巨大なプリントですが、藤倉さんがなぜ10年前のこの場面を引き伸ばして、帯広の野外美術展に設置したのかは、さだかではありません。
この展覧会の最中に日本シリーズが行われ、ファイターズは10年ぶりの日本一に輝いたことを思えば、ある意味で予言的な作品ともいえそう。
もっとも、今回の優勝パレードでは、紙ふぶきは禁止でしたが。
これほど熱狂を呼び起こしたくさんの人々を夢中にさせるスポーツを導入することで、アートのマイナーさをあらためて認識させる意図があるのかどうかは、わかりません。
櫻井亮(夕張)「ア・タマ」。
森の中にたたずむ巨大なしゃれこうべ。
櫻井さんの近年の作品は、随所にダクトが仕掛けられており、その端を、はけのようなものでたたくと、ぼんぼんという音がします。今回も、楽器を兼ねた作品でした。
伊藤明彦(札幌)「Unity」
白い抽象彫刻を制作する伊藤さん。
今回は、草木によるかまくらのようなものを作り、その中に白い彫刻を置く、大きな作品。
朝地信介(札幌)「link」。
日本画家の朝地さんは、日本画のよってたつ基盤そのものを問うような作品をしばしば世に問うています。
今回、白い皿のようなものの中央にたまっているのは岩絵の具でしょうか。自然に由来する日本画の顔料を、自然の中にふたたびさらす行為とでもいえるかもしれません。
関連記事へのリンク(山岸さんは最後に書いてあります)
■首展(2015)
■伊藤幸子彫刻展 (2010年)
■New Point vol.7 (2010)
■風の中の彫刻展 (2008)
■風の中の展覧会 IV (2007)
■New Point Vol.4 (2007、画像なし)
■造形展・風の中の展覧会 (2006)
■伊藤幸子彫刻展 (2004)
■伊藤幸子・新保恭子2人展 (2003)
■伊藤三千代 彫刻空感展(2007年)
■伊藤三千代 彫刻小品展“海からの贈り物” (2002年)
□ http://www.tsubasafujikura.com/
■Sapporo Section 3 : [記憶と記録の札幌] (2016)
art fair sapporo 2015
■EXHIBITION OF PHOTOGRAPHS - GALLERY MONMA In NEW YORK (2015)
■藤倉翼写真展 (2014)
【告知】「写真 重力と虹」展 (2013)
■藤倉翼写真個展「つば写」 (2009)
■さっぽろフォトステージPart1 (2009)
=藤倉さんの画像はほとんどないです
■防風林アートプロジェクト (2014)
■櫻井亮「風のとまり木」 ハルカヤマ藝術要塞 (2011)
■第54回新道展(2009、画像なし)
■新道展企画 第52回展受賞者展 (2007)
□伊藤明彦の造形世界 http://www.hokkaido-club.com/itoh/itoh.html
■防風林アートプロジェクト
■伊藤明彦「感覚の庭」 ハルカヤマ藝術要塞 (2011)
■伊藤明彦作品展(2004)
■つながろう2016 Hard/Soft
■北の日本画展 (2015、画像なし)
■朝地信介日本画展 (2014、画像なし)
■sweeping (2013、画像なし)
■鼓動する日本画展 (~2013年2月17日網走。5月10~19日札幌、5~7月岩見沢、岩内にも。画像なし)
■朝地信介日本画展(2011年)
■第4回にかわえ展(2010年)
■第24回北の日本画展(2009年)
■2008日本画の「現在」展
■第23回北の日本画展(08年、画像なし)
■朝地信介日本画展(2007年)
■にかわえ展(07年)
■第21回北の日本画展(06年)
■川井坦展・北海道教育大学札幌校日本画展(04年、画像なし)
■第18回北の日本画展(03年、画像なし)
■第17回北の日本画展(02年、画像なし)
■第77回道展(02年、画像なし)
■第76回道展(01年、画像なし)
■山岸せいじ展 photographic works あわいを覗く そこは素粒子が乱舞する処かもしれない。 (2014)
関連記事へのリンク(2007年以降)
■防風林アートプロジェクト (2014年2月)
■「和」を楽しむ(2014年1月)
【告知】山岸せいじ展 あわいを覗く そこは原子ひとつ隣の世界かもしれない photographic works(2012)
【告知】かげ展(2011年)
■PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part1 (2010年)
■さっぽろフォトステージPart1 (2009年)
■遠くを聴く この言葉で繋がる7人の世界(2009年11月)
■東川フォトフェスタ ストリートギャラリー (2009年8月)
■PHOTOGRAPHY EXHIBITION MOVE 2(2009年2月)
■光を編む この言葉に触発された13名の作家達が織りなす世界
■東川町フォトフェスタ
■ARTIST WEEK vol.1 "air"
■Seiji Yamagishi、Takashi Yamaguchi 景一刻
■MOVE (以上2008年)
■たぴお記念25th + 13th 異形小空間(07年12月-08年1月)
■OPERA Exhibition vol.2 (07年)
■足立成亮写真展「事の終わり」・micro.の記録展(07年4月)
■スネークアート展(07年3月)
■山岸さんの個展「景」 (07年3月)=くわしいプロフィルと、過去の展覧会へのリンクあり
(この項続く)