(承前)
3月末に札幌を訪れたときに見た展覧会について、書き終えていない記事がまだ残っています。
これを記しているいま、道内のほぼ全美術館が臨時休館しており、ギャラリーも大半が閉まっています。わずか1カ月あまり前にはまだギャラリーはかなり開いており、なんだか大昔のことのような気さえします。
川西勝さんは1938年(昭和13年)、美唄生まれ、札幌在住。
新道展会員であるほか、さいとうギャラリーの「ゆく年くる年」展や、「北区のアーティスト展」には毎回のように出品しています。
空知地方で教壇に立っていた時代が長かったそうです。
「そろそろ個展も最後に」などとおっしゃっていましたが、さいとうギャラリーの両室に、ここ数年の近作・新作がたくさん並んでおり、まだまだパワーのあることを実感しました。
十数年前までは具象でしたが、近年は抽象化の傾向が強まっています。冒頭画像の、右から2枚目の「待春」など、十数年前に制作して、最近加筆した作品も何点か出品されています。
冒頭画像の左端は「かみかざり」。
下部の台形のようなかたちは、横にした少女の頭部だということです。
なるほど、いわれてみればそう見えます。ということは、川西さんの絵は、具象/抽象では割り切れないものをもっているようです。
以前から変わらない川西さんの画面の特徴は、周辺の地の白い部分が広く、細かい面やかたちが描かれた図の部分と、ダイナミックな対比をなしていることといえましょう。
白い地といっても、けっして平坦に塗っているのではありません。多くの新道展の画家たちに共通する美質ですが、白の下には、さまざまな色が隠されています。
そのことが、画面に響きと深みを与え、単調に陥らないようになっているのです。
それに対して図の部分は、多様な形が躍り、リズムとにぎやかささえ感じさせます。
出品作は次のとおり。
書き間違えなどありましたら、ご容赦を。お知らせください。
白い壺(F0) 2000年
緑風(F20) 2003、19年加筆
待春(F120) 2007、20年加筆
Tree(F20) 2010、19年加筆
かみかざり(F120) 2019
調べ(F4)
早春(F3)
盛夏の(F4)
軌跡(F4)
夢波(F10) 2016、20年加筆
天穹(F10) 2010、19年加筆
露寒(F4) 2020
かみかざり2 (F80) 2020
魚のいる風景(F50) 2018
結(F20)
寒立(F20)
空知野のオマージュ(f20)
光陰(W4) 2020
夕礁(F20) 2020
浅春(W4)
童唄 (F130) 2019
岩礁のフォーム(F120) 2019
飛べ II(F30) 2019
飛べ I (F30) 2018
旋律(F8) 2020
寒村追想(F10) 2020
久遠(F10)
緑刻(F10) 2018
花(サムホール)
薫風(サムホール)
MY FLOOR(サムホール)
草原(サムホール)
緑帯(サムホール)
パレット(サムホール)
鯨(サムホール)
緑風(サムホール)
風光る(サムホール)
虹天(サムホール)
(人物デッサン 1978年)
2020年3月24日(火)~29日(日)午前10時半~午後6時半(最終日~午後5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3ラ・ガレリア5階)
関連記事へのリンク
■第17回北区のアーティスト展 (2018)
参考
□北海道を彩るアーティスト http://saruuni.blog96.fc2.com/blog-entry-706.html (2018年の個展の紹介)
3月末に札幌を訪れたときに見た展覧会について、書き終えていない記事がまだ残っています。
これを記しているいま、道内のほぼ全美術館が臨時休館しており、ギャラリーも大半が閉まっています。わずか1カ月あまり前にはまだギャラリーはかなり開いており、なんだか大昔のことのような気さえします。
川西勝さんは1938年(昭和13年)、美唄生まれ、札幌在住。
新道展会員であるほか、さいとうギャラリーの「ゆく年くる年」展や、「北区のアーティスト展」には毎回のように出品しています。
空知地方で教壇に立っていた時代が長かったそうです。
「そろそろ個展も最後に」などとおっしゃっていましたが、さいとうギャラリーの両室に、ここ数年の近作・新作がたくさん並んでおり、まだまだパワーのあることを実感しました。
十数年前までは具象でしたが、近年は抽象化の傾向が強まっています。冒頭画像の、右から2枚目の「待春」など、十数年前に制作して、最近加筆した作品も何点か出品されています。
冒頭画像の左端は「かみかざり」。
下部の台形のようなかたちは、横にした少女の頭部だということです。
なるほど、いわれてみればそう見えます。ということは、川西さんの絵は、具象/抽象では割り切れないものをもっているようです。
以前から変わらない川西さんの画面の特徴は、周辺の地の白い部分が広く、細かい面やかたちが描かれた図の部分と、ダイナミックな対比をなしていることといえましょう。
白い地といっても、けっして平坦に塗っているのではありません。多くの新道展の画家たちに共通する美質ですが、白の下には、さまざまな色が隠されています。
そのことが、画面に響きと深みを与え、単調に陥らないようになっているのです。
それに対して図の部分は、多様な形が躍り、リズムとにぎやかささえ感じさせます。
出品作は次のとおり。
書き間違えなどありましたら、ご容赦を。お知らせください。
白い壺(F0) 2000年
緑風(F20) 2003、19年加筆
待春(F120) 2007、20年加筆
Tree(F20) 2010、19年加筆
かみかざり(F120) 2019
調べ(F4)
早春(F3)
盛夏の(F4)
軌跡(F4)
夢波(F10) 2016、20年加筆
天穹(F10) 2010、19年加筆
露寒(F4) 2020
かみかざり2 (F80) 2020
魚のいる風景(F50) 2018
結(F20)
寒立(F20)
空知野のオマージュ(f20)
光陰(W4) 2020
夕礁(F20) 2020
浅春(W4)
童唄 (F130) 2019
岩礁のフォーム(F120) 2019
飛べ II(F30) 2019
飛べ I (F30) 2018
旋律(F8) 2020
寒村追想(F10) 2020
久遠(F10)
緑刻(F10) 2018
花(サムホール)
薫風(サムホール)
MY FLOOR(サムホール)
草原(サムホール)
緑帯(サムホール)
パレット(サムホール)
鯨(サムホール)
緑風(サムホール)
風光る(サムホール)
虹天(サムホール)
(人物デッサン 1978年)
2020年3月24日(火)~29日(日)午前10時半~午後6時半(最終日~午後5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3ラ・ガレリア5階)
関連記事へのリンク
■第17回北区のアーティスト展 (2018)
参考
□北海道を彩るアーティスト http://saruuni.blog96.fc2.com/blog-entry-706.html (2018年の個展の紹介)
(この項続く)