作者の奥山喜生氏については赤平出身の彫刻家ということ以外、くわしいことはわからない。
筆者は個展、団体公募展などで見た記憶がない。
ネット検索してみても、道内にはいくつか設置作品があるが、北海道以外にはあまりないようだ。
クリップのようなかたちがふたつ、台座なしに地上から生えている。
道道側と区役所側の両方の地中に、岩のようなものが埋まっている。これらも作品の一部なのだろう。
この背後に、屯田兵の開拓を記念する碑が五つほどたっている。
後ろ側に見えるのは歩道橋と琴似神社。
札幌市西区の中心部をなす琴似地区は、明治初期(1875年)に屯田兵が開拓を始めた、札幌でも歴史の古い一帯。
道内の屯田兵の第1号である。
区役所が建っているあたり(つまり、この作品のあるところ)に、中隊本部があったという。
1955年、琴似町が札幌市と合併。
いまは、市内屈指の繁華街となっている。