「近代日本文学の最大の批評家」とされている小林秀雄が、モネやピカソなどを正面から論じた評論であり、新潮文庫でも長く版を重ねているので、名著だろうと思っている人もいるだろう。しかし、この本は、少なくても美術界では、ほとんど相手にされていないふしがある。
筆者が読んできた美術関連の本(といってもたかだか200冊とか300冊だが)や雑誌で、この本に言及したり、引用していたりしたものは皆無といってよい . . . 本文を読む
ゴールデンウイークでやすんでいるギャラリーも多いですが、ギャラリーたぴおでは、亀井由利、久保千賀子、小林孝人、高坂史彦、竹田博、のざわ〓きお(〓は「ゆ」の鏡文字)他、能登健一、林教司の8氏が出品するグループ展がひらかれています。
亀井さんは「水の上にて」1点のみ。おそらく油彩。モノクロームで、裸婦の一部分を描くという、いつもながらの亀井さんの世界です。
林さんは「女」「夜間飛行」「whit . . . 本文を読む
「道東の自然と風景を愛した画家」という副題がついています。1924年、釧路生まれ、2005年歿。釧美展、新道展の会員として活躍しました。今回の遺作展を拝見しますと、長男の川本ヤスヒロさん(石狩市、全道展会員)の画風の原点のようなものを感じるとともに、道東の風土が色濃く反映しているという思いを強く抱きました。
「遥かなるエトロフ」という20号の絵に、惹かれました。中央に2人の人物が斜めに配され、 . . . 本文を読む
美唄市の中心部から車で10分ほど行ったところにあり、同市出身の彫刻家安田侃さんの石彫を常設展示している芸術文化交流施設「アルテ・ピアッツァ美唄」は、筆者のお気に入りスポットのひとつです。
ここに、年内にも体験工房が完成するという記事が、5月2日の読売新聞道内版に出ていました。
(前略)安田さんの講義や小学校の授業などで使用を予定しており、アルテに「学ぶ」機能が加わる。工房にはカフェも併設され . . . 本文を読む
函館の、道内山岳写真の第一人者で、山と渓谷社から写真集を多数出している市根井孝悦さんの大雪山の写真60点を展示しています。山や写真にさして興味のない人でもきっと感動すると思います。おすすめです。
市根井さんの写真って、たしかにすばらしいんですが、とくべつ奇抜な光景をとらえているわけではないのです。「どうだ、すごいだろう」と、感動を押し付けてくるような写真ではない。もちろん、決定的な一瞬を撮るた . . . 本文を読む
北海道新聞5月2日の「おくやみ」欄に出ている浅山咲知さん(82)=室蘭=は、全道展会員で画家の浅山さんと思われます。
浅山さんは1961年に会友に推挙され、84年に会員になりました。色彩のクリアな抽象画を描いていました。
ご冥福をお祈りします。
. . . 本文を読む
北海道新聞の1面トップは、陸上自衛隊第十一師団の旅団化にともない、倶知安駐屯地の第4中隊が廃止になるという独自ダネ(=他のメディアに先がけて出ること)。
札幌圏版「道央ひとワイド」に、道教大岩見沢校を退官した大塚哲郎さんが登場している。
読売は「暴力団情報 迅速提供へ 逮捕組員の指名や組織 全国ネット化」が1面トップ。独自ダネ。
きょうから社会面で始まった連載企画「許すな組織暴力第2部」の . . . 本文を読む
北海道新聞の5月1日夕刊の全道版に写真つきで大きく出ていたので、ごらんになった方も多いと思います。
【帯広】十勝を代表する美術団体・平原社美術協会(滝川秀敏会長、110人)と、韓国中部の堤川(ゼチョン)市の美術協会が本年度から相互訪問して交流する。24日から平原社の4人が会員の作品16点を持って堤川市を訪問。25日から30日まで同市で開かれる「第14回堤川美術協会展・堤川-帯広韓日美術交流展」 . . . 本文を読む
山岸さんが写真を素材にした作品による個展を開いています。とてもかっこよくまとまっています。会場は、渡邉麻生展が開催中のOKUI MIGAKU(奥井理)ギャラリーから徒歩4、5分のところにあり、連休を利用して両方を見てほしいと思います。
ギャラリー門馬の本館のほうでお会いした山岸さんは
「最初の個展から10年ですよ」
としみじみ話していました。
それを聞くと、その個展(ギャラリーユリイカで開 . . . 本文を読む
北海道美術ブログに、5月のギャラリーのスケジュールを掲載しました。お役立てください。
ただ、なんか、どっかで間違いをやってるような悪い予感がする。
気づいた人はご教示ください。
途中で入った情報は、そのつど追加してゆきます。 . . . 本文を読む
宗教的な意匠がもちいられているわけでもないのにとても宗教的というか精神的なものをたたえた、ふしぎなインスタレーションです。
作者の渡邉さんは、ギャラリーの奥井登代さんによると、札幌の方なのですが、10年ぐらい前にリーセントギャラリー(現CAI 現代芸術研究所)で個展を開いたきりで、地元ではほとんど発表をしていないのだそうです。
会場のギャラリーは、白い紙で大きく3つの部分に隔てられています。 . . . 本文を読む