なんの解説もいらない、おだやかな写実絵画です。暗い色彩はほとんどなく、明るい色に満ちています。冨澤さんは小樽在住、道展会員。
油彩48点が目録にはしるされていますが、実際には、もうすこしあったような…。今回もイタリアの風景は7点と少なく、ほかは道内各地の風景画と、静物画(なぜかポピーとハマナスばかり)です。また、北海道新聞小樽・後志版に連載された「伊藤整生誕100年」に付けた、地獄坂や公園通り . . . 本文を読む
九谷焼というと鮮やかな色彩が特徴という印象がありますが、石川県野々市の陶芸家多田鐡男さんのうつわは、赤絵と、青の染め付けという、比較的シンプルな色調。また、ろくろを使ってきっちり仕上げたのではない、ちょっとゆがんだ自由な形からは、遊び心がうかがえます。
「染付彫紋丸平鉢」「染付線遊紋平手付菓子鉢」といった大型の器は、薄い灰色の釉薬がメーンで、あたたかみがあります。
赤絵の長皿は、全面が燃える . . . 本文を読む
北海道の抽象絵画のパイオニアで、この展覧会の中心的な存在だった菊地又男さんが、第1回展の直後に亡くなり、それ以降はメンバーを少しずつ入れ替えながらも、毎年ひらかれています。
斉藤勝行さんは、夏は奥尻島で作業員として働きながら、毎回、原爆の惨禍をテーマにした大作を発表しています。今回の「ヒロシマ」は、パネル8枚をつなげた、1.8×3.6メートルの作品。以前はピカソの「ゲルニカ」を連想させる作風だ . . . 本文を読む