こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

詩・田ごしらえ

2015年04月21日 15時38分48秒 | 文芸
田ごしらえ

バルルーン!
勢いよく
雑草を
刈りはねる

汗が
じっとりと
だけど
心地よい

新たな季節が
すぐそこに
ある

この努力を
決して
見逃さぬだろう

あすには
溝に
水がほとばしる

緑覆う
田圃が
鮮やかに
目に浮かぶ

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癒されるオーケストラ

2015年04月21日 09時43分07秒 | 文芸
癒されるオーケストラにて 

中学の時、音楽の先生に「声楽家もんやね」と言わしめた歌唱力!それが五十年経ったいま、音楽とは無縁の日々を送っている。
 そんなわたしに、唯一音楽に関した楽しみを与えてくれているのが、高校生の末娘。6歳から倣い続けているヴァイオリンで音楽家に進んだ。
 彼女が毎日練習する楽器の旋律の響きを、ひと部屋隔てたところで楽しんでいる。近くで臨場感に浸りながら聴きたいが、薄眼が嫌がるから仕方がない。
 ただ娘の演奏は、他の何よりも間違いなくわたしを癒してくれる。
 先日、高校のオーケストラ定期演奏会に出向いた。舞台が遠くて、娘の位置が掴めない大きな会場だった。ワクワクしながら会場の雰囲気を自分のものにした。。
 演奏が始まる。演奏者のアンサンブルが奏でるクラシック音楽。このメロディ、耳に馴染みがある。あの壁を隔てて耳にした娘の演奏。それがいま目の前にあった。とてつもなく胸が熱くなる。うち震えた。娘が情熱的に演奏する姿が幻想となってわたしを包む。
 時間は瞬く間に過ぎた。我を忘れて(ブラボーッ!)と胸のうちで喚呼し、強く手を叩き続けた。
 これからは、娘抜きのクラシック鑑賞を考えられないだろう。
(2012年10月3日気流掲載)
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絵手紙

2015年04月21日 01時32分36秒 | 絵手紙
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格差友達は、いま

2015年04月21日 00時32分17秒 | 文芸
格差友達は、いま

 小学校時代。学校帰りにいつも一緒の友達がいた。住所が近くで、自然とそうなった。
 帰り道、いつも友達は私の話に耳を傾けた。図書室の虫みたいに本好きな私。その場で即興の話をつくる。友達は家に帰り着くまで四十分以上、私の物語を聞いてくれた。
「お前の物語、面白いわ。また明日な」
 友達はいつも別れ際にそういった。のちに東大へ進学するほど優秀だった彼と、程ほどの成績しか取れなかった私。二人の意外な接点は、私が思いつくままに語る物語だった。
 高校から以降、二人の接点は皆無になった。当時の国鉄で順調に出世した彼と、最後はスーパーのパートで終えた私との格差は歴然だった。たぶん話も合わなかったろう。
 先日、村の寄り合いで彼に会った。引退して帰郷したのだ。彼はすぐに私を見つけた。
「お前の話ほんまに面白かったんや」
 白髪と皺が目立つ友達。お互い歳を食ったなあと、あの頃が思い出されて、目が潤んだ。
 
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