こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

タケノコご飯作ったぞ!

2015年04月13日 20時16分14秒 | 文芸
タケノコご飯を炊いた。わが家の裏手にある竹やぶで毎年春先にニョッキリ顔を出す。掘るのはひと苦労だけど、掘りたてのタケノコの香りは最高だ。ほとんど地表に出てないから、皮も黒くない。灰汁も少なめで、うまくいけば、生食だっていけるそうだ。米汁で湯がいたのを水にさらして、さあ料理だ。薄口と塩で味を調えたタケノコご飯の上品な味は、もう何もいうことはない。タケノコの天ぷらも歯ごたえが良くて、とにかくおいしい!やめられない、止まらない!のである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

引っ越し

2015年04月13日 18時47分34秒 | 文芸
結婚が急に決まると、新居探しは大慌て。やっとこさ、結婚式の一週間前に見つかった。
 住むところが決まれば、新婚旅行から帰ったらすぐ生活が出来るように家具や小物を運びいれて置く。
 友人が一度お世話になった引っ越し屋さんは、すぐ駆けつけてくれた。今住んでいるわたしと妻、両方のアパートからの引っ越しだ。まるで自分が引っ越しするように懇切丁寧な対応をしてくれた。
 引っ越しは結婚式の三日前。用意された二台の車で、両方から同時に荷を運んだ。新居で待っていた私と妻は、到着のトラックに驚いた。紅白の幕が荷台を覆っている。注文していないのに、引っ越し屋さんの好意だった。
 引っ越し屋さんに友人、わが夫婦と、みんなの力を合わせて荷物を運び入れた。
 結婚旅行も滞りなく終えて、帰り着いたのは、用意万端の新居。目の届いた引っ越しは、ちゃんと幸せを約束してくれていた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵手紙

2015年04月13日 13時07分36秒 | 絵手紙
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コラム・ジンジンジーン!

2015年04月13日 09時56分29秒 | 文芸
ジン、ジン、ジーン!

「よ~い!」「バン!」。
 いっせいにスタートだ。
 小学校の運動会。小1の末娘が駆ける60メートル走を、あたたかい目で見守る。
 あれ?思わず体を乗り出した。
 並んでスタートした四人の走者。そのトップを走っているのは娘だ!娘の姿をしっかりと目にとめた。
 他の子が追い上げる。まさか?……しかし、そのままゴールイン!テープを切った瞬間の「やったー!」という顔。すごい、一番だ!わが娘が、なんと一番を取った。
 隣の妻と顔を見合わせ、阿吽の呼吸で相好を崩した。何度も頷き合う夫婦。喜びは尽きることはなかった。
 実は夫婦そろって運動音痴。ともに運動会でいい思いをこれまで一度も味わったことのない父親と母親だった。
 そのふたりの遺伝子を引き継いで生まれた娘が、運動会で白テープを切ってトップに入るとは、まさか、まさか!である。身震いしてジーンと来た。よくやった!わが子よ。
 その夜。家族うち揃って臨時で特別な外食タイムを持った。
「一党を祝うたる。なんでもご馳走したるよって、どんどん注文しろ!」
 感動の余韻に身を任せての大口。結果、ちょっと懐が痛い出費となった。
 いやいやなんの、運動会のいい思いは破格の値段がつくぞ!
(発言・二〇〇三年十月十二日掲載)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

育ったね『おとうさんっ子』・完結

2015年04月13日 00時07分07秒 | 文芸
赤ちゃんを育てるのが、あんなに素晴らしいものだと判っていたら、お父さんは、お姉ちゃんやお兄ちゃんの時にも、子育てを他の誰にも任せたくなかっただろうな。
 お姉ちゃんやお兄ちゃんが赤ちゃんの時は、夜遅く帰って来るお父さんの顔を見て、いつも泣きだされていたっけ。きっと、あの頃のお父さんは、ヨソの人でしかなかったんだ。お母さんに言ったことはなかったけれど、いつだって本当はガックリしてたんだぞ。
 それなのにリューゴくんは、なんとお父さんにベターッとくっついていないと寝なくなって、そりゃあお母さんをひどく嘆かせていた。それを見ていると、やっぱり生みの親より育ての親ってのは、本当の事なんだなあと実感して、もう目が潤んじまうほどの感激だ。
「悔しいな。母性愛が父性愛に後れを取って、母親の座を乗っ取られるなんて……!」
 あの時のお母さんの言葉は、とても印象的だった。
 リューゴくんは、無味乾燥といっていい世の中に振り回され疲れ切っていたお父さんに、改めて人間の素晴らしさ、生命の偉大さを思い出させてくれた大恩人なんだ。感激や感動なんて、学生時代以来、すっかり忘れていたのに。だからリューゴくんの存在は、お父さんには最高のものなんだ。
 でも、これからが本当の意味でリューゴくんとお父さん、親子の絆作りなんだ。リューゴだってそう思っているんじゃないのかな。
 二才になったリューゴくんは、いろんな言葉が喋れるようになったし、喜怒哀楽もハッキリ表現出来る。すごいよな。全くのゼロからスタートして、こんなにも成長を見せてくれるんだから。
 それでも、もっと限りない可能性を残しているのは間違いない。リューゴくんが、それを見つけていくのに、全面的にお父さんは手助けをしてやるぞ。いいか、お父さんを目標に、思い切りぶつかって来たらいい!ちゃんと受け止めてやる。しっかりと守ってやる」
 へへへへ。ちょっと大口を叩き過ぎたかな。この二年間だって、どちらかといえば、お父さんの方が、リューゴくんのおかげで、大変な成長をさせて貰ってるんだ」
「…これからもよろしくお願いいたします!」
 と言わなきゃならないお父さんだ。
「子育て、ご苦労さん。これからは楽になるわよ。リューゴの周りにお姉ちゃんお兄ちゃんがいるから、見よう見まねですぐに成長を見せてくれるわ、リューゴくんは」
 わがこどもたち3人がバタバタと走り回っている姿を見ながら、お母さんは感慨深げに言ってくれるけど、お父さんの本音は、まだまだあまり楽をしたくないのさ。
 リューゴくんの成長に関わり続けて、お父さんから与えるものがあったり、あるいはリューゴくんに与えて貰ったりで、いつまでも一緒に成長していくつもりでいるからな。
 だってリューゴくんは、わが家でたった一人しかいない“お父さんっ子”なんだ。お姉ちゃんやお兄ちゃんが大きくなって恨むかも判らないけど、お父さんにとって、リューゴくんは一番可愛いんだぞ。あ?こんなこと言ったら親失格になっちゃうかな。
 そうだ。リューゴくん、お前が三歳になったら、お父さんが山へ連れて行ってやる。お父さんが大好きな、故郷の裏山のてっぺんまで一緒に登ろう。お父さんを育ててくれた、豊かな自然をたっぷりと見せてやる。
 だから、“お父さんっ子”のリューゴは、男らしくて心優しい、金太郎さんみたいな元気者に育ってくれよ。お父さん、そがたのしみなんだ。            (完結)
(第7回バルーン・わたしの赤ちゃん大賞受賞作品・平成3年5月30日掲載)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする