今年の寒の入りは1月6日だった。フツーは寒の入りから2月初め立春までの間が1年で一番寒い時期とされる。地球温暖化のせいか春みたいな日和の日も多かったけど、暦の上では真冬。この時季のスターは木の花では何と言ってもロウバイだと思う。そんなわけで今回の見出し写真はロウバイ。ロウバイのファンはあちこちに多くいて、上品な気配を漂わせたソシンロウバイの良い薫りが、都会中の都会、大阪市港区築港の住宅の軒先からもしていた。 ➡その右はシロバナの椿。椿の白花は貴重なので、信者の方が寄進したのだろう。築港高野山の水掛不動のお堂の傍につつましく咲いていた。
➡その隣はトウネズミモチ。トウネズミモチは繁殖力が旺盛なので在来種を駆逐する怖れがあり嫌がる人もいるが、新緑の頃の葉は美しいし、一本いっぽんの葉も光を通して透けて見え結構きれいなので、俺は嫌いではない。
寒さに耐えるために、冬のあいだは身をかがめて地に這いつくばるギシギシ。この状態をロゼットまたはロゼッタというそうだ。暖かい春になるとニョキニョキと背を伸ばし1メートル近くにまでなる。スカンポもタンポポも真冬の今は、すべてロゼットになって寒さに耐えている。 ➡ その右は冬枯れのメリケンカルカヤ。
雨あがりの木の幹に姿を見せたロウソクゴケ。苔と名前はついているけど苔ではない。地衣類と言って菌類と藻類の共生した状態。地衣類の仲間にはウメノキゴケもあるが、ウメノキゴケは排気ガスなど大気汚染のある所では生き残れない。空気の清浄さを示す生物である。それと違ってロウソクゴケは大阪市内の道路沿いでも生き残っている。
生き残るとは大変なことやね。動物も植物も、生き残るためにあらゆる工夫と努力を惜しまずに頑張ってんねんな。脱帽!
閑話休題。地衣類のうちの菌類、キノコや酵母、カビなどの仲間は植物にも動物に分類されないジャンルの生物らしいな。石炭が地中から出てくるのは菌類がまだなかった時代に、地上で大繁栄をした樹木が地中に埋もれて行って炭化したためらしい。菌類が登場するや倒木はどんどん分解されていくため、石炭は生成されなくなったとのこと。聞いた話やネットでかじって知ったことだけど、小さな生き物の有するスケールの大きな話やなあ