彦根の歴史ブログ(『どんつき瓦版』記者ブログ)

2007年彦根城は築城400年祭を開催し無事に終了しました。
これを機に滋賀県や彦根市周辺を再発見します。

150年前:留学生派遣(9月11日)

2012年09月11日 | 何の日?
文久2年(1862)9月11日、江戸幕府は開国後初の公式な留学生をオランダに派遣しました。


幕末威信史において、動乱の時期に名前を訊かずに急にひょこっと重要人物として登場する人がいます。
榎本武揚などはその代表的な人物かもしれません。
幕末の大きなもめごとの時にまったく名前を見ないのに、気が付けば江戸幕府の海軍を掌握していて、気が付けば幕府の残党を纏めて蝦夷で独立国家を建設しようとしたのです。
また大政奉還の直前に徳川慶喜の顧問tとなっていた西周も同じことが言えます。

彼らは幕末の重要な時期に何をしていて、どうして急に幕末史の登場したのでしょうか?


その答えが、幕府が派遣した留学生です。
幕府は西洋の知識を学ぶt事を目的とした留学生をオランダに派遣することを計画し、文久2年9月11日に長崎を出航したのです。
そのメンバーに榎本武揚も西周も含まれていました。翌年4月6日にロッテルダムへ到着した留学生たちは慶応3年(1867)の帰国までに多くの知識を吸収したのです。

慶応3年は大政奉還の年ですので、留学生一行が帰国したのはまさに幕府の灯が消えようとした瞬間でした。
この為に才能を認められて要職に就くようになった留学生に活躍の場は無いままに幕府が滅びてしまい、その後に明治政府の役人として迎えられた者もいれば在野に下って活躍する人物もでてくるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする