心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
わかりやすい表現
ヒューマンエラー、安全
ポジティブマインド
大学教育
老人心理

認知的体験

2006-09-17 | Weblog
●認知的体験06/1/3/海保
「インターネットの接続が悪くて」
ブログも書き込めない状態が続いた。
どうも、モデムのケーブルの接触口に
問題がありそう。あれこれやっているうちにーー
といってもかれこれ2時間にはなる!!--
なんとか接続するにようになる。
●認知的体験06/1/3/海保
「カーナビでみつける近道」
娘の車で実家まで。カーナビを使ってみたら、これまでの道とは違った道にガイドされる。試しにと走ってみたら、うまくいった。時間はそれほど短縮されないし、すべてが安全道路とはいかなかった。それにしても、カーナビはすごい技術!!今度買う車には装備することにしよう。音声ガイドがしっかりしているので、安全性も高い。
●認知的体験06/1・1/海保
「不審者」
散歩の恰好。帽子をかぶり、どてらを着て、ジャージと白靴。こんな恰好で、周囲をみながら散歩していれば、れっきとした不審者になる。そこで、ひたすら、5メートル先を見ながら歩く。
今日の万歩計5572歩
●認知的体験06/1・1・海保
「とうとうブログがつくれた!!」
2時間の奮闘でブログが開設できた!!
これからは、しばらく、並行して体験記を掲載するつもり。いずれすべてをブログに移行するつもり。

●認知的体験05/12/31海保博之
あちこちの開設申請をしてみたが、インタフェースが悪くて、開設ができない。登録画面がつくれないのだ!!最後に簡単に出来たのが、あめぶろぐ。本当に無料なのかなー。
新しい世界がひらけるかも。情報防犯には十分に注意してやっていくことにしよう。すでに、トラックバックでエロサイトが入ってしまっている。削除の仕方がわからない。
●認知的体験06/1/1/海保
「トップの責任の取り方」
JRの会長が、羽越線事故の責任をとって辞任する旨のコメントを発表。JR西日本の社長も、事故処理のめどがついたとして辞任の発表。
組織に事故の原因があることが明確な時には、トップの辞任は当然であるが、しかし、今回の羽越線事故のように、不可抗力に近い事故の場合にまで、また組織内の個人的な犯罪にまで、トップが責任をとるのはどうか。マスコミも、トップの辞任を安易に迫りすぎる。
組織運営のトップダウン傾向が強くなってきているときに、有能なトップがあっさりとその座をさらざるえないのは社会的にも大いなる損失である。
もっとも、トップにしがみつく老害も大いに問題だが。
●認知的体験05/12/31海保
「ぶりとー、フライドチキン、コーラ」
またまたジャンクフードを食べてしまった。それにしても、うまい。団塊世代のかつてのあこがれの食事メニューだった。食べられるのは週に一度がせいぜいの貧乏学生だった。その時の郷愁もあるのかも。
罰として、たっぷりウオーキングをした。最近、万歩計をつけるのを忘れることが多い。
●認知的体験05/12/30海保
「すべてがつながった」
TVはデジタル、インターネットとメールも、そして、電話も、新しい回線でつながった。これで我が家のIT化も完成。しかし、よほど注意しないと、大学でも家でもインターネットで、となりかねない。仕事ができなくなる恐れがある。
新しいメールアドレスは、hkaiho@jcom.home.ne.jp。しばらくは、大学のものと平行的に使用するが、4月からはこちらに移行の予定。
●認知的体験05/12/29海保
「恒例の都内ホテル一泊家族集合」
年に一度、家族がホテルで一泊がここ数年の恒例行事。年末年始の繁忙時の直前なので閑散として割安なのがよい。スパーに入り、たらふく食べて、ゆったりと一日を過ごす。2泊といきたいところであるが、資金がもたない。

以下ありません******
●認知的体験05/12/27海保
「歩き出すまでが大変」
寒くなった。ウオーキングもまず家を出るのがつらい。出てしまい、1000歩くらい歩くと、ハイ状態になってきて、足がだるくなるくらいまで歩ける。
今日の万歩計5890歩
●今日の箴言
「コンフリクトが下を向くと愚痴が出て飲み屋が儲かるが、上を向くとよい価値が生まれる」(カルロス・ゴーン)
●認知的体験05/12/26海保
「ケーブルTVの映画などは誰がいつ見るの?」
ケーブルTVのチャンネルがたくさん見られるようになった。なんと有料でアダルトまである。休暇に入った今でも、映画1本1時間、2時間につきあう暇はない。ましてや有料など考えられない。今、TV局を買収して映像ソフトをインターネットで、とやっているが、これも誰がいつみるのだろう。ニートと高齢者か。商売になるとはとても思えないのだが。それより、教養番組でも放送してほしい。放送大学が見られなくなったのが痛い。抗議してみよう。
●認知的体験05/12/26海保
「2本のうち1本は終わった」
緊急依頼された原稿の1本がほぼ終わった。雑誌原稿を倍にしたものである。筋が出来ているのでそれほど苦労しなかった。雑誌社からのオーケーもとった。
聞いたところによると、雑誌原稿の著作権は著者にあるらしい。したがって、それを無断で自分の本に使うのは問題ないらししが、それでも許可を取るに越したことはない。これまで何度かあるが、一度もだめと言われたことがない。
もう1本は、メール取材されたときの新聞記事をベースに書くことにした。これも年内には終わる。早書き海保の面目躍如である。1月末締切だが、年明け早々に原稿を送って編集者をびっくりさせてやろうか。それにしても、この原稿の掲載許可はどのようにとったらよいのか。
今日の万歩計6687歩
●認知的体験05/12/25海保
「師走」
イルミネーションが散歩を楽しませてくれる。かなり凝ったものをやっているお宅もある。光は気持ちを温かくさせてくれる。大変な作業だし、電気代もかかるだろうに。感謝。
でも、これが終わると寂しくなる。
今日の万歩計0歩・しかし、4000歩は歩く。万歩計をつけるのを忘れた。

目標管理とヒューマンエラー

2006-09-17 | 安全、安心、
11111222223333344444555556666630文字/1行 40行1200字で1p 
「133。3」行で4000字 3月1日締めきり
144行まで
05/1/21海保 「看護」(日本看護協会出版会/北川)
2005年5月臨時増刊号特集
******************************
「目標管理とヒューマンエラー」
筑波大学大学院教授(心理学) 海保博之

はじめに
 目標管理と言う時には、2つの視点がある。
 一つは、組織など外部での目標(使命)管理である。本特集で使っているのが、もっぱらこれである。
 もう一つは、外部で設定される目標に従って仕事をする人々の「頭の中での」目標管理である。
 両者の間に微妙なギャップが存在するのが普通であるが、そこに目標を取り違えてしまうエラーの種が播かれてしまう。それをミスや事故につなげないための指針を提案するのが本稿のねらいになる。

指針1 安全と仕事に関する目標とを葛藤させない 
 日常的な家事や車の運転、病院での業務などおよそどんな仕事をする時でも、それに安全がからんでくると、頭の中が「あちら立てればこちらが立たず状態(トレ-ドオフ状態)になってしまうことがある。
 仕事の目標を達成しようとしてがんばれば、安全がおろそかになり、逆に、安全を第一にすると、仕事のほうの目標達成に支障が出る。極端な場合は、仕事の放棄さえありうる。
 たとえば、遅刻しない(仕事上の目標)ためには車のスピードを上げなくてはならない。しかし、スピードが限度を超えると、事故の可能性が高くなってしまう(安全上の目標違反)。あるいは、緊急の手術が必要な患者が運び込まれた。しかし、自分の技量では無理とはわかっていても(安全上の目標)、緊急病院の使命(仕事上の目標)のためには、今ここで手術をしなければならない。さてどうする。
 こうしたトレードオフ事態を解決するには、仕事上の目標か安全上の目標のいずれかを優先するか、何もしないかしかない。
 前者に関しては、安全上の目標より仕事上の目標を優先させてしまうと、目標の取り違えエラーが発生する可能性が高まる。いくつか例を挙げてみる。
 ・患者の無理な要求に負けて外出許可をしたら、外出先で患者が  失神
 ・有能さをみせたい、あるいは、同僚に負けたくないために、無  理な手術をして失敗
 ・極端な合理化をしたため、ミスが続出
 トレードオフ問題の根本的な解決策は、その状況の中からは出てこない。せいぜいが、図に示すように、安全というパンドラの箱を開けさせない目標管理の重要性を認識するしかない。「事故を起こすより遅刻したほうがまし」であることを知ってもらい、組織としてもそれで良いとのメッセージを絶えず送る必要がある。

図1 安全というパンドラの箱を開けさせるもの

 大きくはリスク管理の枠組の中で解決していくしかないであろう。病院でのこうしたリスクが具体的にどのような場面で発生するのか、またその発生の高さと危険度を正当に見積もり広報する、最後は、保険でのカバーということになるであろう。
 トレードオフ問題のもう一つの解決策は、実は何もしないことである。もっと正確に言うなら、トレードオフ状態を抜け出て(事態を一時的に停止させて)、解決を状況の外に求めることである。上司や同僚などに解決策をゆだねるのである。
 ただ、これが習慣的な解決になってしまうと、まずいことも起こる。
 目標の取り違えエラーを引き起こさせる(パンドラの箱を開けさせる)背景要因の中には、職業人なら誰しもが兼ね備える好ましい特性、親切心、有能感、自己顕示欲、向上心、競争心などがある。これを極端に押さえ込んでしまうのは、人間にロボットになれと言うに等しい。技能向上への意欲を削いでしまうこともある。
 「角を矯めて牛を殺す」ことになってしまうのは避けたい。

指針2 安全に関する目標は適度に具体的なレベルで明示する
 どの職場にも、安全衛生標語を見かけることが多い。定番は、「安全第一」「清掃、清潔」、「うがい 手洗い 感染予防の基本です」などなど(中央労働災害防止協会ポスターより。以下*は同じ)。
 これは、安全衛生に関する外部の目標管理の具体例であるが、ここで取り上げたいのは、そうした目標の表現内容の具体性についてである。
 安全衛生の領域に限らないが、どんな目標でもそれは、一つの階層構造をなしている。
 
図2 医療現場における階層構造の例

 上位には、「安全第一」という目標があり、それを達成するための下位目標(より上位の目標を達成するための手段になる)があり、さらに、その下位目標がある、というような構造をなしている。階層が下になるほど、末広がりになる。
 こうした構造を想定した時に、安全上の目標管理に関して2つの問題がある。一つは、目標の具体性(抽象性)のレベルの問題、もう一つは、目標構造の複雑さの問題である。後者については、指針3で考えてみる。
 目標の具体性のレベルとは、たとえば、最上位にある「安全第一」という目標は、非常に抽象的である。では、「きちんと休息 目・首・肩のコリをほぐそう」(*)はどうであろうか。こちらは極めて具体的な行動目標になっている。
 このように、目標構造は、抽象から具体という次元で上から下へと配列されているのが一つの特徴である。
 問題は、「安全第一」と言われても、やるべきことがたくさんありすぎて一体何をすれば、その目標が達成できるか皆目見当がつかない。そうかといって、休息に関する具体的な行動目標は、休息の仕方をガイドするが、それ以外についてはあまり役に立たない。
 このように、目標の抽象度(具体度)によって、それぞれ目標の持つ機能に違いがある。
 抽象的な目標も意味がないわけではない。「安全第一」をみたとたん、自分のするべき具体的な行動目標をあれこれ思い出し、それによって自分の行動を律することができる。また、具体的な目標もそれを見て、そこから「休息」の大事さを思い起こすこともできる。ただし、これができるのは、安全意識の高い人や安全知識の豊富な人の場合である。
 そこで提案する指針が、「適度に具体的なレベルの目標を提示する」である。
 階層構造の中間レベルにある目標を提示することで、それより上位(抽象)、下位(具体)両方の目標を思い起こさせる。ミドルアウト(真ん中から上下に思いをはせる)処理を期待するのである。
 「交通事故ゼロ運動」ではやや抽象的、「制限速度の遵守」では具体的過ぎる(間違いということではない。念のため)。「交通法規の遵守」あたりが適度の具体性のレベルになる。

指針3 目標構造を単線型にする
 目標構造には、図2に示すような複線型のものと、上位から下位まで単線になっているものとがある。安全に関しては、単線型が望ましい。
 それでなくとも、指針1で述べたように、安全の目標単独で機能しているわけではなく、仕事上の目標と、並行して、あるいは、混在して頭の中では存在している。したがって、安全の目標を機能させるためには、それがあまり複雑ではまずい。うっかり忘れた、どれがどれとどう関係しているのかがわからないような状態になってしまう。
 そこで、せめて安全の目標のほうは、単線型にしておく。
 単線なら、仕事上の目標も含めて全体を思い浮かべることもできるし、どの目標がどの目標より上かがすぐにわかる。「患者を喜ばす」ことより「患者の安全を守る」ほうが大事であることが考えるまでもなくわかるような構造にすることが大事になる。

おわりに
 組織に主要な原因があると思われる事故や違反が多発している。言わずもがなの暗黙のルールが支配していた日本の組織のたがが弛んできているきざしがある。
 仕事上の目標も安全上の目標も、暗黙の状況の中に自然に埋め込まれていると思っているととんでもないしっぺ返しをくらう時代趨勢になってきていることを認識する必要があるように思う。
 目標管理、とりわけ、安全上の目標管理は、組織としてはっきり、きちんと提示し、そしてその徹底をはかっていくことが今求められている。
 そのためには、目標が働く人々にとってどのように機能しているかを知る必要がある。その一助に、本稿が少しでもお役に立てれば幸いである。

148行で本文137行
 図は6行分を含む 3行くらいオーバーしているが、図で調整を