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●トップダウン型処理」心理学基本用語

2016-09-18 | 心理学辞典
学生が、中学生にもわかるように解説したら

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トップダウン型処理(top-down approach>

私たちが見たり、覚えたり、考えたりすることを、情報処理過程として理解するときには、異なるタイプの処理過程を区別することが必要です。

その処理過程は2つに分けることができます。それはボトムアップ型処理と呼ばれる処理過程とトップダウン型処理と呼ばれる処理過程です。

トップダウン型処理というのは、見たものや聞いたものからの情報によって、低次なレベルからより高次なレベルへと情報処理が進むボトムアップ型処理とは異なり、私たちがすでに持っている知識や経験、期待によってなされる情報処理であり、概念駆動型ともよばれます。

例えば 「TДE CДT」 という文字を見たときに前半のДをHに、後半のДをAに読むのはトップダウン型処理です。

実際に私たちが認知するときには、トップダウン型処理とボトムアップ型処理の2つの過程が互いに補うように生じています。(YA)

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人間の脳はコンピュータのように、見たり聞いたりした情報を処理します。そして、私たちはその情報を理解したり解釈したりします。

概念駆動型処理とも呼ばれるトップダウン処理とは、人の記憶や知識をたよりに情報を解釈する仕組みです。例えば、お土産をもっていったときに、「つまらないものですが」と言うのをよく聞きますが、受け取る方は本当につまらないものだろうとは思いません。これは、日本人にはそのように謙虚にものを言う文化があることを、もともと知識として持っているからです。

また、目の前のできごとを、知識や記憶からできる期待や予測に、うまく合うように理解したりもします。

これとは反対の仕組みが、ボトムアップ処理で、データ駆動型処理とも呼ばれます。文字や音声などのそのままの情報をもとに全体を理解する仕組みです。例えば、「文字を見る」→「単語を理解する」→「文を理解する」→「文章を理解する」という段階をとります。

私たちはこの2つの仕組みを使って、目の前の情報を処理し理解しているのです。(YA)

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人間の能動的な情報処理にはトップ・ダウンアプローチとボトム・アップアプローチと言った2種類の仕組みがあり、これらは情報処理の方向性を表します。

トップ・ダウンアプローチ(処理)とは、私たちが、すでにもっている知識やその時々に頭に思い浮かんだ期待や仮説などの考えを先行させて、見ているもの・聞いている音・読んでいる文を理解する方式のことで、概念駆動型処理とも呼びます。すなわち、高次の水準にある概念や理論などから動かされ、入力データを予想や仮説、期待などのもとに処理していくもので、人間の記憶に依存することが大きい処理方法です。

トップ・ダウン処理とは、もっとわかりやすく言うと、高いレベルの情報が低いレベルの情報に影響を与える処理のことで、トップ・ダウン処理においては予想することが大きな役割を果たします。例えば授業中に居眠りしたとしても、予習などによって授業がどう進むのかがわかっていれば、次の要点はわかるのです。また、このトップダウン処理を読み方で考えてみると、テキストに書かれている1語1語の意味よりも、書き手の意図やテキスト全体の意味により注意を払いながら読みを進めていく読み方であると言えます。読解力の優れた学習者は、このようなトップダウン処理的な読み方をする傾向があると言われています。(KJ)

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もともと持っている知識、文脈、記憶、行為経験・動機などを助けにして、頭の中でイメージすることで、物事を考えるというやり方。

例えば私達が、犬が吠えているのを見て「犬が吠えている」と考えるのは、知識や記憶、経験から、今目の前にいる動物が犬という名前で、「わんわん」と発する声が、犬という動物の鳴き声である、と知っているからである。

このように、外からの刺激に対して、知識などの助けを借りて頭の中でイメージする方法をTop-Down Approachと呼ぶ。(AH)



  

再生と再任

2016-09-18 | 心理学辞典
●再生の例
①目の前にいる人の名前を思い出す
  「参考」喉まで出かかった現象(検索失敗)
②事故の様子を再現する
  「参考」記憶の再構成が起こる

●再認の例
③電車の混雑の中で友人を見つけた
 「参考」孤立効果
④同音単語から一つを見つける
 「参考」同音類語の選択エラー(重畳効果)




認知的インターフェース

2016-09-18 | わかりやすい表現
 
認知的インタフェース―コンピュータとの知的つきあい方 (ワードマップ)
クリエーター情報なし
新曜社

これは旧版。
新版に改訂しようとしたが果たせず。
その目次

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はじめに 
1部 認知的インタフェースの科学とその周辺 
1)インターネット情報化社会 
2)情報、記号 青山
3)道具、機械、そしてコンピュータ 
4)インタフェースとコンピュータ  
5)認知の科学 かいほ または 
6)認知的インタフェースの科学 

2部 ユーザのインタフェース行動 
1)ユーザ 
2)ユーザの認知過程 
3)問題解決過程 
4)メンタルモデル  
5)不安   
6)ヒューマンエラー 
7)熟達 
8)学習の転移、慣れ、標準化 
9)協同作業 

3部 認知的インタフェースのユーザモデルと研究   
1)知識ベース、規則ベース、技能ベース 
2)インタフェース行動の時間特性、容量特性 
3)目標、意図、選択、実行、知識、知覚、解釈、評価のモデル
4)目標、操作、方法、選択規則による評価 
5)基本動作単位による評価 
6)プロトコル分析 
7)認知的課題分析 
8)プロトタイピング 
9)エスノグラフィ 

4部 認知的インタフェース技術開発の基本視点 
1)入出力支援 
2)行動支援 
3)学習支援 
4)発想支援 
5)ナビゲーション支援 
6)対話支援 
7)協力支援 
8)教育支援 
9)対人関係支援 
10)わかるインタフェース 
11)使えるインタフェース 
12)使ってみたいインタフェース 

5部 認知的インタフェースの現場 
1)メディアラボからPARCOを経て 
2)ハイパーメディアからアップルを経て 
3)ユニバーサル・デザイン 
4)人間中心デザイン 
5)認知社会的インタフェース 
おわりに