中古が好き -ジーンズも神社も山車も-で僕自身、古い山車が好きと書きました。その嗜好は、僕の実家である兵庫県三木市などに分布する布団屋根型太鼓台(以下・「太鼓台」を「屋台」と呼ぶことにする)にも共通します。
また、屋台を彩る彫り物や刺繍などの各種工芸は、江戸時代から昭和にかけての技巧が凝らされた名品が数多く残されています。
しかしながら、「色あせたものをきらびやかにしたい」、「小ぶりなものを大きくしたい」といった祭礼当事者の思いと、地域振興の推進という時代の波にのり、屋台を新調する地域が増えています。
その新調された太鼓台も、きらびやかで大きくなった「だけ」ではありません。かつての名品に勝るとも劣らない技巧が凝らされた彫刻や刺繍を要する「名屋台」が生み出されるケースが増えているようです。
また、こうした新調の流れが、「屋台装飾の技術」を「伝承」するための重大な機会となっていることも否めません。
ですが、その一方で、文化財ともいえる「古い」屋台はその役目を終えなければならなくなります。その多くは、町や博物館で保存されることが多いのですが、古いものが祭りを彩るという価を持つことができなくなり、それはそれで非常に寂しいものです。
技術の伝承のためには「新調」をしなければならない。
古い屋台を残すためには、「新調」をしてはならない。
悩みどころです。
また、屋台を彩る彫り物や刺繍などの各種工芸は、江戸時代から昭和にかけての技巧が凝らされた名品が数多く残されています。
しかしながら、「色あせたものをきらびやかにしたい」、「小ぶりなものを大きくしたい」といった祭礼当事者の思いと、地域振興の推進という時代の波にのり、屋台を新調する地域が増えています。
その新調された太鼓台も、きらびやかで大きくなった「だけ」ではありません。かつての名品に勝るとも劣らない技巧が凝らされた彫刻や刺繍を要する「名屋台」が生み出されるケースが増えているようです。
また、こうした新調の流れが、「屋台装飾の技術」を「伝承」するための重大な機会となっていることも否めません。
ですが、その一方で、文化財ともいえる「古い」屋台はその役目を終えなければならなくなります。その多くは、町や博物館で保存されることが多いのですが、古いものが祭りを彩るという価を持つことができなくなり、それはそれで非常に寂しいものです。
技術の伝承のためには「新調」をしなければならない。
古い屋台を残すためには、「新調」をしてはならない。
悩みどころです。