月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

276.祭ができる条件(月刊「祭」2020.5月3号)

2020-05-20 21:49:00 | 新型コロナと祭、民俗
●緊急事態宣言の解除
 新型コロナウイルスの感染者数増加が、現在(2020.5.20)は落ち着きつつあります。東洋経済オンラインによると、5月18日の新規感染者は30人ということで、3月4日の34人に近い数にまで戻ってきました。緊急事態宣言の解除も秒読みと言える状況です。
 しかし、新規感染者が34人の3月4日から約一月後の4月5日には378人になりました。つまり、新規感染者が30人代という数字は、全く安心できる数字とは言えないと思われます。つまり、今、感染爆発前夜に戻ったというのが実際のところかもしれません。経済を回さないわけにはいかないから、仕方なく解除するというのが、今回の実情と言えるでしょう。
 しかし、少しずつ減る感染者や患者数に、また祭ができるかもしれないという希望も微かに、本当に微かに見えてきたように感じます。そこで、昨年のように楽しい祭ができるには、どのような状況になっていたらいいのかを考えてみました。

●祭ができる条件
  屋台、だんじりの祭は、飛沫を飛び散らし、不特定多数の人が密集して行われます。また、祭自体は屋外であっても、飲食は大人数が集まる室内で行われるのが常の姿です。となると、一人でも感染者や無自覚の保菌者がいることで、大規模な集団感染が起きることが予想されます。
 つまり、新しい生活様式とは相入れない祭をするのはまだまだかなりハードルが高いと言わざるを得ません。
 下の①②いずれかで、祭ができると個人的には考えています。しかし、このハードルは今の日本や世界にとっては極めて高いものと言わざるを得ません。






世界中から新型コロナウイルスを撲滅させる

下のア、イ、ウ全てクリアしつつ①を目指す。
ア、
国内新規感染者0人が一月続く+入国者の全員検査、陽性者の隔離
イ、ワクチンと薬の開発、流通
ウ、大規模感染が起きることをみこしての検査体制の整備、隔離ベッドと医療施設の整備、早期段階での感染者全員治療体制





●祭関係者が政(まつりごと)関係者に求めること
 現実的には②を達成、①に移行というのが祭のみならず、文化的な元の生活に戻すための道のりと言えるでしょう。
医療
 報道などによると、初期の段階でアビガンなどの薬を投与すれば、治癒率がかなり上がることが言われています。となると、検査数を手軽かつ安全に行うことで、医療への負担も減らせそうです。このような体制の整備は、行政の仕事です。予算はついたみたい。。です。十分なのかどうかは分かりません。

補償
 自粛に対しての補償も必要だというのは、明らかです。持つ者が出してくれよーと思ってしまう一般庶民の管理人です。

より具体的な防疫手段の提示
 新型コロナウイルスの今わかっている性質をもとにして、各仕事、会社ごとに具体的な作業マニュアルの改定が必要です。
 例えば管理人の属するトラック業界では、不特定多数の人が触ったものを自分が触ったら、ハンドルを握る前に必ず消毒が手洗いを行うといったようなものです。


●祭関係者が祭をするために今できること
 「自粛」だけでなく、経済を回さざるを得ない人が沢山います。その中で、「うつらない、うつさない」ために手洗いうがいなど、新しい生活様式とやらを少しでも実現することが必要でしょう。
 あらゆる仕事に防疫という重点分野が増えたとも言えるでしょう。個人が、企業が、根性論に頼らず、科学的に効率よく防疫する不断の努力は、政治の良し悪しにかかわらず必要となってきそうです。