震災で犠牲になった方へ。そして義兄へ贈る詩。
震災から11カ月、義兄も急性心不全で亡くなり今日葬儀。
死者にことばをあてがえ
わたしの死者ひとりびとりの肺に
ことなる それだけの歌をあてがえ
死者の唇ひとつひとうに
他とことなる それだけしかないことばを吸わせよ
類化しない 統べない 彼や彼女だけのことばを
・・・・・・・・
わたしの死者よ
どうかひとりでうたえ
浜菊はまだ咲くな
畔とうなはまだ悼むな
わたしの死者ひとりびとりの肺に
ことなる それだけのふさわしいことばが
あてがわれるまで
辺見庸の詩集より
震災から11カ月、義兄も急性心不全で亡くなり今日葬儀。
死者にことばをあてがえ
わたしの死者ひとりびとりの肺に
ことなる それだけの歌をあてがえ
死者の唇ひとつひとうに
他とことなる それだけしかないことばを吸わせよ
類化しない 統べない 彼や彼女だけのことばを
・・・・・・・・
わたしの死者よ
どうかひとりでうたえ
浜菊はまだ咲くな
畔とうなはまだ悼むな
わたしの死者ひとりびとりの肺に
ことなる それだけのふさわしいことばが
あてがわれるまで
辺見庸の詩集より