草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

今こそ保守はまともな日本通史を世に出すべきだ!

2018年12月06日 | 歴史

保守派のネット民すらも、百田尚樹氏の『日本国紀』には批判的なコメントをしている。次々とウィキペディアの引用が暴かれ、何を参考文献にしていたかも明らかになりつつある。鳴り物入りで宣伝していたくせに、百田氏も有本香氏もここにきて虎ノ門ニュースでもまったく触れようとしない。ネットでの反応は芳しくなく、かえってテレビが報道しないことで救われているのだから、あまりにも皮肉である▼保守こそが歴史に学ぶのであり、だからこそ高名な学者を世に送り出してきたのだ。期待していただけに、あまりの酷さに怒りを抑え切れない。今の保守はやった者勝ちというところがあり、自虐史観を批判すれば、それだけで名前が知られることとなった▼坂本多加雄レベルの学者がいなければ、左翼陣営から突っ込まれるのは目に見えていた。百田氏が一端の作家である限り、自分の文章に落とし込むことができると信じたのは、あまりにもうかつであった。もう根拠なく持ち上げるのは止めよう。『日本国紀』についての多くの批判は的を射ている。保守派は陣営を整えなくてはならない。まともな日本の通史を世に出さなくてはならない。それに時間がかかってもいい。日本を築き上げた先人の記録を、様々な資料に基づいて書き上げるのである。『日本国紀』を無理に擁護し持ち上げる必要はないのである。

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権威の崩壊と受け皿の組織がなければ革命は起きない!

2018年12月06日 | 思想家

今の世の中で革命が起こりうるのだろうか。それは誰にもわからない。今回のフランスでの騒動がどうなるのか、中共の民衆が中国共産党を倒せるかどうか、予測することはできないのである。ハンナ・アレントは『革命について』(志水速雄訳)のなかで、革命に関して自然発生的な流れを重視し、職業革命家が指導したという見方に関しては否定的である▼アレントは「ほとんどのばあい、革命の勃発は、他のすべての人びとと同じように革命のグループや政党をおどろかせた」と述べるとともに、「レーニンの職業的革命家の党でさえ革命を『つくる』ことはできなかった」と指摘した。今回のフランスの騒ぎでも、デモを組織したグループが予想しなかった事態が生まれているのである▼それでいて、アレントは「革命は、政府が命令する権威とそれに伴う敬意を維持できないばあいに必ず起こるものだという結論を引きだすことはできない」とも分析をしている。前提として「すなわちその権威の崩壊にそなえており、同時に進んで権力を握るつもりがあり、熱心に組織活動をおこない、共通の目的のために団結して行動する人びとが十分に存在するばあいがそれである」と書いたのである▼自然発生的であっても、受け皿がなければ駄目なのである。フランスや中共で暴動レベルにとどまっているのは、そうした組織がないからだろう。法を破る力としての革命を行うには、それなりの条件が必要なのである。

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