北朝鮮や中共によって匕首を突き付けられているのが今の日本である。アメリカも日本の防衛から手を引こうとしている。岸田外務大臣が核兵器の廃絶を説くのは、あまりにも現実離れした理想論でしかない。4月に広島で行われるG7外相会議に向けて、岸田外相は「核兵器のない世界に向けて力強いメッセージを発したい」と述べた、待ってましたとばかり、朝日新聞がそのことを大々的に報じている▼被爆地で開催することに異議を唱えるつもりはない。大東亜戦争でアメリカがどんな仕打ちを日本人にしたか、欧米人は自分たちの目で確かめるべきだろう。それと核保有をめぐる議論は別なのである。宏池会である岸田外相は、安倍首相とのスタンスの違いを強調したいのだろう。振り子の理論からすれば、保守派である安倍首相の次の総理大臣は、リベラル派の自分の出番であるからだ▼それをうまく利用して、自民党の分断を策しているのが朝日新聞なのである。民進党も国民の支持を得られる見通しはなく、このままでは立つ瀬がなくなる。安倍首相を倒すためには、もやは野党では力不足なのである。岸田外相を朝日新聞が応援するのは、戦後の言論空間の既得権益を守りたいからであり、起死回生の一発を狙っているのだ。日本は危機的状況のただなかにある。朝日新聞の分断工作によって自民党が動揺するようなことだけは、断じて避けなくてはならない。党内で争っている時ではないのである。
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