国家として日本が再建されなければ、もはや滅亡するしかない。それを教えてくれた一年であった。中共や北朝鮮の軍事的な脅威が高まっているのに、憲法の見直しは遅々として進まず、日本を貶める者たちが跳梁跋扈した。かろうじて安倍自民党は総選挙で大勝したものの、攻勢に転じるまでにはいたっていない▼地上波テレビの影響をもろに受けているのは60代以降であり、唯一の救いは若者である。生活スタイルが変わってきており、情報はネットで集められる時代が到来した。10代や20代の若者が新たな主張を展開している。戦後の言論空間の歪みを正そうとしているのだ。交戦権なき今の日本は、そもそも国家ではない。国家でない日本が、自国の国民の命を守ることなど不可能なのである▼谷沢永一は『反日的日本人の思想』において、「悪魔の思想」の持ち主としての「反日的日本人」を断罪した。「日本という国家を、ということはつまり、本体である日本国民を、かぎりなく、卑しめ、蔑み、そして、劣れる者とみなして罵り、見下し、国益を外国に売り渡す思考方法を、私は、ここに『悪魔の思想』と呼びます」。共産主義からの転向組である谷沢は、事の本質を見抜いていた。日本を貶める者たちを野放しにしておくわけにはいかない。ここで流れを変えなければ、日本は亡国への道を歩むしかない。危機意識を共有する日本人がどれだけいるかが問われているのである。
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