草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

『会津嶺』に載った三瓶さんの胸にストンと落ちる文章

2024年08月16日 | 文章
 久しぶりに胸にストンと落ちる文章を読みました。タウン誌『会津嶺』8月号に掲載されていた、株式会社セーリングの三瓶さんの一文です。JAFのロードサービスを仕事にされているようですが、広告にもかかわらず、エッセイストが書いたような味わいがありました。
 先月初旬に息子さんのいる東京に出掛けたときのことを、さり気ない文にしています。「何十年ぶりの磐越西線に乗りました。会津若松駅を出発し、広田駅の先は人工物は殆ど無く緑一色の景色。雨に打たれた草木が生き生きとしており、感動しました」という出だしを読んだだけでも、スケッチ風に車窓の眺めを描写しながら、旅への期待がこめられています。
 心憎いのは「持参のポケットウイスキーを楽しみ、コトコトン…という三拍子音と列車の絶妙な揺れ具合が良い旅になりそうな予感」という表現です。
 郡山から新幹線に乗って東京駅着。息子さんと一緒に、その日のうちに皇居、二重橋、靖国神社、武道館を見学というのも、僕などのお勧めコースです。翌日は美術館を観覧して、浅草で食事をし、息子さんに見送られ、東武線、野岩線、会津鉄道と乗り継ぎながら、会津若松に到着といった1泊2日の旅行記です。
 文章のうまい下手などというのは、僕にとってはどうでもいいことです。しかし、読み返したくなるような文章で出会おうと、なぜかホッとするものです。
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