自民党の国会議員への集中砲火が続いている。いくら探しても、安倍晋三首相のスチャンダルは出てきそうもない。そこで国会議員が狙われているのである。奢れる者は久しからずで、ここは絶対に手を抜いてはならない。ネットに下手な書き込みをするような政治家は、敵に塩を送るのと同じだ。ペナルティが課せられても文句は言えない。「蟻の一穴天下の破れ」ではないが、ちょっとしたことで、雲行が変わる場合だってある。断じて気を緩めてはならない。私は簡単に自民党が過半数を取れるとは思っていない。都議会議員選挙の余勢を駆うというのは、なかなか難しいのである。そして、自民党がネットを支配しているのではなく、今のところは、ネットが自民党を支持しているのだ。ネットは自民党を丸ごと支持しているわけではない。TPPや新自由主義的経済政策には異論が多い。それでもこだわるのは、それ以外の政党があまりにもひどいからだ。とくにそれは安全保障面において著しい。塩野七生も『マキアヴェッリ語録』のなかで、マキアヴェッリの「自らの安全を自らの力によって守る意志をもたない場合、いかなる国家といえども、独立と平和を維持することはできない」(『君主論』)の言葉を引用している。自ら防衛するという強い決意がなくて、運に頼るということは無責任もはなはだしい。その一点において自民党を選択するしかない。そこまで日本の政治は悲劇的なのである。
←安全保障は日本の根幹だと思う方はクリックを