どこまでトランプを信頼していいのか分からなくなっている。北朝鮮の核とミサイルを容認したばかりか、来月初旬にタイのバンコクで予定されている東アジアサミットにも、これまで同様出席しないことが明かになった。いくら対中共包囲網を口にしても、本気度が疑われるのである▼とくに今回の場合は、オブライエン大統領補佐官を派遣すると発表しており、アジア軽視であることは明白だ。同サミットは日米中韓とアセアン諸国の18ヶ国で構成されている。中共からは首相の李克強が出席するほか、ロシアのプーチンも検討中だといわれる。国際秩序を乱そうとする中共の暴走を阻止するには、日米の連携が必要だ。アメリカは最低でも国務長官を派遣するのが筋なのである▼安倍首相は、トランプとの信頼関係によって揺るぎない日米同盟になっていると胸を張るが、アメリカが腰砕けになったことで、北朝鮮はいつでも日本を恫喝できるのである。それと同じようなことを中共に対して行わないと、一体誰が断言できるだろうか▼最近の国会の論戦を見ていると、言葉の揚げ足取りが政治だと勘違いしている節がある。安全保障の面で日本が深刻な危機に直面していることこそ問題にすべきだろう。中共に立ち向かうのに、我が国だけで対処することも考えておかなくてはならない。全体主義国家の属国にならないためには、防衛力の増強をはじめとして、それなりの覚悟が求められるのである。
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