草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ネットは議論の場でなくてはならない!

2024年07月31日 | ネットの世界
 政治的がエンタメとして語られるのは問題ではないだろうか。面白おかしくというのは、真面目さに欠けるのではないだろうか。権力者を茶化すのは庶民の知恵ではあるが、それにも限度があるのではないだろうか。
 昨今のネットはあまりにも異常である。切り抜き動画によって、一方的な意見がまかり通ってしまうからだ。そして、犬笛で共感者を募って、徹底的に特定の個人をやり込めるのも、あまりにも異常ではないだろうか。
 パスカルも『パンセ』のなかで、他者を納得させるためには、相手の考え方に立って議論することの必要性を強調していた、問答無用で切り捨てるべきではないのである。世の中色々な意見があってよいのであり、だからこそ、議論することが大事なっているのだ。
 さらに、礼儀作法も重要である。それなりのエチケットがあってしかるべきで、一方的にまくしたてるのは、あまりにも大人気ない。マスコミの凋落が明らかになっている時代だからこそ、ネット民は賢くなって、新たな智民としての役割を果たすべきなのである。
 
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交戦権なき自衛隊は米軍の指揮下に入るしかない

2024年07月30日 | 自衛隊
 いくら9条信者の天木直人氏であっても、現状認識においては間違っていない。我が国の憲法では交戦権が認められておらず、警察権の発動でしか反撃できない。そんなぶざまな国家が戦争を決断することなどできない。米軍の指示に従って行動するしかないのだ。現状では統帥権はアメリカ軍にあるといえる。
 天木氏がXで「自衛隊は米軍の指揮に置かれる」というのは事実なのである。しかし、岸田首相は、とんでもない危機が迫っているにもかかわらず、日本国民にまったく説明することなく、自衛隊が米軍の傭兵として使われることを容認している。
 日本国民の命を守るべき自衛隊は、台湾有事などの場合に、どのように対応するのか、まったく議論がなされていない。三島由紀夫が決起したときの言葉を忘れてしまったのだろうか。三島は自衛隊員に向って「諸官に与へられる任務は、悲しいかな、最終的には日本からは来ないのだ」と訴えたではないか。そして、自刃する前に「アメリカは真の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である。あと二年の内に自主性を回復せねば、左派のいふ如く、自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るであらう」と叫んだではないか。
 今まさしくその予言の通りになりつつあるのだ。すぐに自衛隊を国軍にしなければならない。それができないのならば、日本はウクライナと同じように、管理された戦争に突入することになるだろう。米軍と対等の関係を築くことができなかったのは、現憲法のせいであり、それを改正してこなかった日本民族は、消滅の危機に瀕しつつあるのだ。三島を狂人扱いにした者たちが、不甲斐ない日本にしてしまったのである。
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占領軍が「大東亜戦争」という言葉を使えなくした

2024年07月30日 | 歴史
 私たちの不幸は自らの歴史を奪われ、未だにそれを取り戻せずにいることです。江藤淳が明確に述べているように、我が国では先の戦争は「大東亜戦争」と呼ばれていたにもかかわらず、今私たちが「太平洋戦争」と言っているのは、アメリカを中心にした占領軍の指令にもとづくものでした。
 昭和20年12月8日、つまり敗戦の年の12月8日以降に名称が変わったのです。占領軍はその日に、全国の主要新聞に「太平洋戦争史」を自分たちのプロパガンダとして掲載しました。日米開戦の日にぶつけて、自分たちの価値観を押し付けてきたのでした。当時の主要新聞社は紙の特配を受けていましたから、逆らうことはできませんでした。
 また、12月9日からは東京中央放送局が「真相はこうだ」という宣伝番組が開始されました。いうまでもなく、占領軍の指導のもとに行われたのです。決定的であったのは、占領軍は12月15日、「神道指令」なるものを出して「大東亜戦争」という言葉を公式文書において使用することを禁止しました。
 このことを多くの日本のマスコミは報道しませんが、今は亡き江藤が世に問うたことの意義は、高く評価されなくてはなりません。我が国が「大東亜戦争」に突入したのは、欧米列強からアジアを解放する目的があったことは事実です。その時代はアジアの多くの国々が欧米の植民地となつており、独立を達成したのは戦後になってからです。
 日本とアメリカとの戦争に矮小化し、日本を悪者にする東京裁判史観から抜け出すためにも、私たちは言葉から改めなくてはなりません。それができないでいるのは、私たちが不甲斐なかったからにほかなりません。
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政治家は悪魔とも付き合わなければならないのだ

2024年07月29日 | 思想家
 政治家はどうあるべきか。清水幾太郎は「ヴェバーとシュミット」の解説文において、政治家は悪魔とも付き合わねばならないことを理解していた、
 清水は、マックス・ヴェバーの「世界が悪魔によって支配されていること、政治即ち手段としての権力及び強制力に関係する人間は悪魔の力と契約を結ぶものであること、善からは善のみが生まれ、悪からは悪のみが生まれるというのは彼の行為に取って真実ではなく、屡(しばしば)その反対である事、これらは昔のキリスト教徒もよく知っていた。これに気が付かない者は、事実上、政治的には子供である」(『職業としての政治』)との言葉を引用した。
 その上で清水は、暴力を無視してはこの世に正義を実現することが難しいのであり、人を動かし、あらゆる力を動員するためには「彼は、すべての強制力のうちに身を潜めている悪魔の諸力と関係せねばならぬ」(『同』)という現実を直視した。
 清水は人間性を否定する側に立つわけではない。そうした現実を引き受けながら、それでもなお「私はこうするよりほかに仕方がない、私はこれに固守する」(『同』)という人間的な純粋さを高く評価するのだ。そうなることで責任倫理と心情倫理とは互いに相補うものとなり、政治を天職とする純粋な人間を作り上げることが出来るのだという。
 私たち日本国民は、日本の核保有をめぐる議論も避けては通れなくなった。平和を維持するためには、悪魔とも手を握らなければならないかどうかを、政治家は国民の前で語らなければならない。きれいごとで戦争になってしまうよりも、はるかにましであるからだ。しかし、それができる政治家が、今日本で何人いるだろうか。危機が迫っているにもかかわらず、あまりにも無責任ではないだろうか。
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自衛隊の統帥権を在日アメリカ軍に委ねてはならない!

2024年07月28日 | 自衛隊
 岸田首相は自衛隊をアメリカ軍の傭兵にするつもりなのだろうか。統帥権がどこにあるかを明確にしなくてはならない。エマニュエル駐日大使は、在日アメリカ軍の組織を改編し、実戦で大きな権限を持つ「作戦部隊」を新設する方向で検討で調整しているという。
 エマニュエル駐日大使によって、そうした一方的な発表が行われたことは、まさしく我が国の主権を認めないことにほかならない。日本とアメリカ軍の統合作戦本部を発足させることが決まっているが、軍事力に優るアメリカ主導になることは明らかであり、それで本当に良いのだろうか。
 自衛隊は現行憲法では違反とされている。だからこそ、安倍元首相は自衛隊を憲法に明記したのである。そうした危うい存在である自衛隊が、アメリカ軍の指揮下に入ることが望ましいことなのだろうか。
 現状でも先島諸島の最前線には、自衛隊の部隊が配置されており、真っ先に犠牲になるのは彼らである。指揮系統がアメリカ軍に委ねられるようなことがあってはならず、最終的な判断を下すのは日本の首相でなくてはならない。そうでなくても、戦争が始まれば、制服組の独自の権限が強化されるのである。その辺をまったく国民に説明しない岸田首相は、即刻退陣をすべきだろう。あまりにも酷過ぎる。未だに国軍として認められていない自衛隊を、アメリカ軍の傭兵にしてはならないのである。
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テレサ・テンは「民主化万歳」のハチマチをして歌った

2024年07月27日 | テレサ・テン
 すぐに見たい資料があったので、急に思い立って、福島市の県立図書館に行ってきました。高速は利用せず、いつもの通り国道115号線で土湯峠を越えました。帰り道のことです。NHKFMの歌謡スクランブルでテレサテン特集をしていました。まだ外で飲む機会が多かった頃に聴いた曲ばかりでした。「時の流れに身をまかせ」や「別れの予感」は、よく女の友達が歌ってくれたものです。
 今回、聴き入ってしまったのは、1990年にリリースされた「香港」でした。テレサはその前年の5月27日、北京で盛り上がっていた民主化運動を支援するために、香港で開催されたコンサートの集会に参加し、「民主万歳」と書かれたハチマチを締めて「私の家は山の向こう」を歌いました。
 しかし、テレサの願いはかなえられず、6月4日には学生たちは戦車に踏みにじられました。天安門事件です。さらに、激しい抵抗にもかかわらず、香港の人たちの自由も奪われてしまいました。
 「香港」の作詞は荒木とよひさ、作曲は三木たかしですが、最初のフレーズの「星屑を地上に蒔いた この街のどこかに 想い出も悲しみさえも いまは眠っている」というのは、現在の香港を語っているような気がしてなりませんでした。
 昨日の香港、今日の台湾、明日の日本にならないようにするために、私たちは何をすべきかです。それを真面目に考えなくてはならない時代が到来したのです。
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日本の自立のためにも憲法改正を急ぐべきだ

2024年07月27日 | 安全保障
 アメリカがくしゃみをすると、日本は風邪をひくという言葉がある。それだけ両国の関係は密接であるわけで、誰が大統領になるかで、日本も変わらざるを得ないのである。
 トランプやハリスのどちらが大統領になろうとも、日本の外交安全保障は、これまで同様にはいかないだろう。すでにアメリカは統一した国家の様相を呈していない。誰が大統領であろうとも、国内政策に力を入れなくてはならない。
 ウクライナの支援や、台湾防衛に過大な期待をすべきではないだろう。日本の防衛に関しても同じである。そうであるのならなおさら、我が国はアメリカとの同盟関係を維持しつつも、独自の外交安全保障政策を打ち出さなくてはならない。
 現行憲法において交戦権が否定されているのは、国家としての存立危機に対応できないということは、誰の目にも明らかである。しかし、いくらアメリカによる押し付け憲法であろうとも、なし崩し的な憲法の解釈や、その場しのぎの対応をするのではなく、きちんとした手続きにのっとって局面を打開しなくてはならない。その意味でも憲法改正は喫緊の課題ではないだろうか。
 今後の日本は、国際法や憲法、さらには法を順守するという原則を明確にしなければならない。もちろん、非常時においては超法規的な処置を取られなければならないが、法を守るという方針を貫くならば、同盟国アメリカに不安感を与えずに、我が国の国益を主張することができるからだ。
 アメリカとて、法律を絶対視するわけではないが、一応はそのルールにのっとって、事を進めようとする。日本がそうした努力を怠れば、何をするか分からない国家という印象を持たれてしまいかねない。先の戦争の過ちを繰り返さないためにも、賢明な選択こそが大事なのである。
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イスラムや中国ロシアは同性愛に寛容ではない

2024年07月26日 | LGBT
 同性愛者を厳しく罰しているのは、イララムの国々であり、抑圧を強化ししているのは中国やロシアなどの全体主義国家である。
 イスラムは夫婦の性行為以外は認めておらず、同性愛など言語道断なのである。いくらリベラルが歩み寄ろうとも、相手にされることはまずないのである。
 中国は表向きは同性婚などを1997年に認めたものの、実際には弾圧が強化されており、LGBTコミュニティは目だったイベントはできなくなり、最大のイベントであるプライドイベントは2021年から中止になっている。
 ロシアでは2023年11月30日、最高裁判所が「国際的なLGBT市民運動」を過激派組織と断定し。全国での活動を禁止した。プーチンは伝統的な価値観を重視しており、ロシアの道徳を重んじる姿勢を貫いている。
 そうした現状を日本のマスコミは報道せず、ポリコレ的な報道に徹している。リースマンは全体主義権力への静かな抵抗として、アパシー、性的堕落、犯罪、闇市場を指摘しているが、中国やロシアはLGBT関係者を危険分子として見ている。全体主義国家が寛容であるわけはないのだ。
 リベラルであることは、イスラム原理主義や全体主義とは馴染まないのである。日本のなかの親中派などがそれを叫ぶのは、我が国に分断させるためであり、LGBTの人たちに共感しているわけではないのだ。かつて世界的な反核運動の背後に、ソ連がいたと同じことなのである。
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核の保有に関して議論を始めるべきだ

2024年07月25日 | アメリカ
 トランプであろうとハリスであろうと、どちらがアメリカの大統領になっても、日本は核保有についての議論を避けることはできません。外交安全保障面では日本は重大な岐路に立たされることは必至だからです。
 しかし、日本国民の多くは、今日までの平和が、明日になっても続くと信じています。アメリカからの自立を口にするくせに、アメリカの核の傘を信じている人たちがいます。自らの国を自らが守るためには、独自の核武装か、核の共有しかありません。なぜそれを正面切って口にしないのでしょう。
 このままでは、東アジアでは確実に中国の存在感が高まり、日本もまたその一角に組み入れられることになります。昨日の香港、現在の台湾、そして明日の日本というのは、中国の勢力の拡大を意味しています。
 それを阻止できるのは、日本国民の団結力と、核による抑止力の強化しかありません。強国が弱小国を呑み込むというのは、冷酷な国際社会の現実です。
 トランプだからいい、ハリスだからいいというのは、あまりにもお花畑です。いくら国際連合があっても、未だに血なまぐさい戦争や紛争は、この地球上から無くなることはないのですから。
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母と父の復権とアメリカ大統領選挙

2024年07月24日 | 思想家
 アメリカの大統領選挙にに民主党からはハリスが立候補することがほぼ本決まりになったことで、トランプとの争点が明確になってきました。家族の絆を大切にし、キリスト教的な信仰心を重視するか、それとも多様性の名のもとに世界を混乱に導くかの二者択一であるからです。
 保守派の論客の福田恆存は、女が女らしくなくなり、男が男らしくなくなるということは、「みんなが醜くなるということであります」(『幸福論』)と書いています。
 女性が働くようになって、その金で洋服やハンドバックを買えるようになったというのは、福田にとってはどうでもいいことです。「女らしさ」を否定して置きながら、その実は女であることを武器にしているからです。
 結婚しない男性が増えたことに関して福田は、ある精神分析学者の「一般に男が女に求める母性を、女が失い始めたこと」に起因するとする説に言及しています。
 それでどこまで説明が付くかとなると問題ですが、福田が指摘したように、男と女の役割りの喪失が、人間相互のコミュニケーションを難しくしていることは確かです。時代と共に、男と女の関係が変わることは容認するとしても、極端というのは、お互いにとって悲劇を招くことになるからです。トランプが勝つことになるのは、アメリカ国民の多くが、落ち着いた暮らしを待望していると思うからです。その意味からしても、福田の言葉は未だに色あせてはいないのです。
「結論はすでに出ております。『女らしさ』などというものを、封建的にせよ、近代的にせよ、抽象強化してはなりません。それはもっと包括的なものです。女は男に取って、友人であり、姉であり、妹であり、子であり、相棒としての主婦であり、そしてなによりも、それらを結びつける要(かなめ)としての母でなければなりません。男についても同様のことが言えます。今日、私たちからもっとも失われているものは、女のなかの母であり、男のなかの父であります。しかも、多くのひとが、その喪失を独立と勘違いしています。新しさと勘違いしております。その結果、めいめいは独立しても、頼みにならぬ妻や母親、頼みにならぬ夫や父親が多くなってしまいました」(『同』)
 欧州で保守派が勢いを盛り返し、アメリカでトランプが勝つことがほぼ確実視されているのは、行き過ぎは是正されなくてはならないからです。
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