草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ブラブラとドライブ旅行をする岡山県人のご夫婦

2024年07月13日 | 観光
 昨日のことだ。会津柳津温泉の花ホテルに顔を出したらば、ご夫婦の日帰り温泉のお客さんと顔を合わせた。岡山の自宅を出発し、北海道を一回りをして、帰り道で会津にやってきたという。高速道路は使わず下だけ走っているとか。アクセントなどから岡山県あたりご夫婦かと思って「どこから来られたんですか」と尋ねると、案の定岡山県人であった。
 岡山県というと、僕にとっては竹久夢二ということになるから、ついつい夢二のことを聞いてしまった。すると「知り合いに夢二の親戚がおるんじゃが」と言って「竹久の竹は武士の武だ」と教えてくれた。
 どんな車で旅行しているのかは確認しなかったが、御主人は僕より2歳上。これから只見町を経て新潟県の魚沼郡に抜け、長野に向かうというのを聞いて、これまたビックリしてしまった。
 田子倉ダムの近くの山道の「六十里峠」を越えるわけだから、少しばかり心配になってしまった。時計を見ると午後2時を過ぎていた。
 あまり引き留めておくと、夜になってしまうので、僕も「早く出かけられた方がいいですよ」と言うと、「時間があるわけじゃーでえ」という気ままな旅なので、イザとなると車で眠るから大丈夫だということであった。
 ノンアクセント地帯に住む会津人にとっては、岡山弁は新鮮である。会話にリズム感があって、ついつい聞きほれてしまうからだ。それにしても、高齢な御夫婦の車の旅行をよく見かけるようになった。団塊のすぐ下の世代も、体力的に限界に近付いており、何か急かされるようにして、旅に出たくなるのではないだろうか。僕もその一人ではあるが、人生の終わりを前にした人間の淋しさを、ついつい感じてしまうのである。
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GOTOや県割りによって観光業者を救済するのは正しい政策だ!

2020年08月22日 | 観光

観光業の先行きが危惧されている。このままの状態が続けば、廃業するしかないからである。観光業の従事者は日本で900万人ともいわれている。家族も含めるとその二倍三倍にもなる。臨時やパートで働く人も多く、女性の割合も高い。その雇用の場が奪われてきているのだ。GOTOキャンペーンを実施しなかったらば、もっと深刻な事態になっていただろう。それ以外にも、各県が独自に割引を行っており、それもまた観光客の誘致に役立っている▼心配されるのは新型コロナの感染拡大であるが、専門家の間ではすでにピークは過ぎたとみられており、タイミング的には間違っていなかった。東京は外したのも、やむを得なかったと思う。すでに200万人が利用しており、それによる感染者はわずか10人である。それだけ旅館などの観光施設は万全を期しているのだ▼観光業がどうなってもいいというのは、暴論以外の何物でもない。安倍内閣がやること全てにケチを付けるのは問題である。批判するのであれば、対案を示すべきなのである。口では文句を言いながら、ちゃっかり利用している人たちもいる。経済を回すには何をすればよいか。試行錯誤を繰り返すしかないわけで、一方的に断罪するのは、マスコミや野党が政局に利用したいだけなのである。

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大雪でのタイヤチェーンの義務化はあまりにも唐突だ!

2018年11月16日 | 観光

役人の考えることは、自分たちの仕事をつくることを優先させて、国民の迷惑などお構いなしなのである。この冬から国土交通省は、気象庁が警報を出すレベルの大雪の際には、立往生が懸念される高速道路や国道では全ての車にタイヤチェーンを義務付けるのだという。あまりにも唐突ではないだろうか▼そんなことをされれば、面倒な手間が増えるわけで、会津などの雪国は、観光客が来なくなって壊滅的な打撃を受けるだろう。スキー場も閑古鳥が鳴くのは必至である。死亡に至るような人身事故は、慎重な運転をすることもあり、かえって冬期間は減少するのである。よほどの大雪でない限り、冬タイヤであれば峠道も越えられる。わざわざそんなことをしなくてもいいのに、チェーンメーカーにでも頼まれたのだろうか▼道路が雪で埋まるようになれば、通行止めにすればいいのである。会津地方を通る磐越自動車道や国道49号線は、それで何も問題がなかった。タイヤチェーンということになれば、道路がボコボコになり、粉塵も舞い上がって健康にも影響がでかねない。スパイクタイヤが復活するのと同じである。冬タイヤであれば、そこまでにはならない。自分たちの思い付きで方針をコロコロ変えるのが役人である。それを監視するのが政治であるはずなのに、今の政治家にはそれができないのである。

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喜多方市沼ノ平の「鏡桜」 5句

2014年04月24日 | 観光

山の奥分け入り分け入りヤマザクラ

のどかなる花びらが舞う沼ノ平

山の上サクラが空と競いけり

波立たぬ山上の沼桜かな

カメラには写らぬ世界静かさは

 

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夜間走る車が激減した気がする鬼怒川温泉と南会津結ぶ国道!

2012年06月29日 | 観光

 今日も東京に日帰りで出かけてきたが、車を運転していて、今回ばかりは勝手が違った。南会津町から栃木県に抜ける山王トンネルで、これまで見かけたことがない猿の群れを見た。そこには生まれたばかりの猿もおり、かなりの数が国道を横切って行った。いつもの通り東武鉄道を利用したが、帰りは北千住からの区間快速の鬼怒川温泉到着が午後7時半を過ぎたために、夜道のドライブとなり、そこでも異様な体験をした。南会津に向かうのは私だけであった。すれ違う車は何台かはあったが、たいした数ではなかった。とくに、鬼怒川温泉から下郷町の湯野上温泉までの約70キロほどの区間は、後続車すらなかった。鬼怒川温泉や川治温泉は閑散としており、歩いている人もまばらであった。私にとっては、毎度おなじみの道路である。しかし、闇があまりにも深い気がしてならなかった。福島第一原発の事故によって、栃木県の温泉地もかなりの痛手を受けているのだろう。そこから南会津を目指す人たちも減っているのだと思う。人家がない五十里湖周辺が真っ暗なのはいつものことだが、その闇がどんどん広がっている感じがした。さらに、猿については、山に食べ物がなくなったので、平地に下りてきているのではないか。原発事故の影響などで、国道121号線(会津西街道)はさびれてしまうのだろうか。それを考えると、私の気持ちまで暗くなってしまった。

 
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被曝への不安で大型連休中の会津への観光客大幅ダウン!

2012年05月06日 | 観光

 今日で大型連休も終わるが、会津地方の観光客の入りこみは、福島第一原発の事故が起きる前の、一昨年の約6割から7割程度とみられており、予想通りの大幅ダウンである。今回気になるのは首都圏からの観光客が減ったことだ。その一方で、放射線管理地域から、少しでも被曝を減らそうとして会津にやってきた家族連れが目立った。飯盛山などで観察してみると、車のナンバーなどから推察して、大半が県内居住者であることがすぐに分かる。面白い現象としては、会津のメーカーの牛乳が、予想以上に売れたことだ。福島市や郡山市の人たちにとっては、自分たちの所よりは、会津地方の放射線量がまだ低いからだろう。実際に1時間あたり0・6マイクロシーベルト以上もある地域と比べると、会津地方の多くはその5分の一で、よりまし論なのだ。だからこそ、何のためらいもなく手を延ばすのだろう。これに対して、首都圏からの観光客は、鶴ヶ城などの観光名所に足を運ぶとしても、そこで何か食べたり、買い物をすることにはためらいがあるようだ。福島県全体を一括りにしているのではないか。私は風評被害という言い方に与しない。会津地方でも大変なことが起きているからだ。しかし、民主党政権は、真実を私たちに示すことなく、原発事故を少しでも小さく見せようとしている。その不信感が拭い去られない限り、会津地方に観光客が戻ってくるのは夢物語だ。

 
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行楽地へ殺到するのは日本人の常世志向のせいだ!

2012年04月30日 | 観光

 ゴールデン・ウイークが始まったばかりなのに、花粉症は治らないし、体調にしても、もう一つしっくりしない。できるだけ人混みを避け、家でぶらぶらしていたい気分だ。石川啄木ではないが、私もまた「人はみな/同じ方角に向いて行く/それを横から見てゐる心」(『悲しき玩具』)の持主である。ともすれば日本人は、遠つ祖の時代から、常世を求めたがるようだ。だからこそ、私とは大違いで、ゴールデン・ウイークともなれば、じっとしていられないのだ。そうした日本人の心理を分析したのが、江藤淳であった。江藤に言わせると、「野原があって、そこに自分の車をとめて、お弁当をたべながら一家が団欒する、その場所は空気がきれいで太陽が照っているというような、ごくささやかなこと」(『批評家の気儘な散歩』)を望んでいるのであり、「そういう場所に行けるのは連休の日だと、みんな信じて疑わないから行く」(『同』)のだそうだ。しかし、現実にそういう場所が存在するかとなると、あくまでも夢物語である。それでいて、来年になれば、同じことを繰り返すのだ。日本人には、昔ながらの常世志向があるからだ、というのが江藤淳の見方だ。昨日あたりも、福島民報や福島民友を覗いてみると、県内の行楽地を訪れた、観光客の数が記事になっていた。原発事故による悪条件にもめげず、ささやかな幸福を追い求める日本人の性向は、そう簡単には変わらないようだ。

 
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会津老樹の一つ飯盛山の太夫桜がいよいよ見頃に!

2012年04月24日 | 観光

 ここ数日暖かい日が続き、会津地方もようやく桜の季節を迎えたが、私の一押しは会津若松市飯盛山の太夫桜である。昭和17年刊行の『若松市史』には「寛永の頃いっき太夫と呼ぶ遊女、此辺にて兇徒のために殺されしを舎弟南秀と云へる僧(當時瀧澤町南岳院)其跡を弔ひ、後ちの印に墓側の植ゑたるものと云ふ。春陽満開の候、絡繹として観る者絶えず」と記されている。惨劇の血潮が、舞い落ちる花びらを染めているかのようで、あでやかさでは、どこにも引けを取らない。長蛇の列ができた昔とは違って、今では通りすがりの観光客がふと足を止めるだけとはいえ、忘却の彼方に追いやられたわけではない。長寿のエドヒガンであることから、いっき太夫が美しかったことを、後の世にも語り伝えるのだろう。目印は白虎隊記念館であり、一週間後あたりが一番の見頃ではないかと思う。梶井基次郎が「桜の樹の下には屍体が埋まっている!これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか」(『檸檬・ある心の風景』)と書いているように、惨劇に遭った遊女を思い出させるからこそ、なおさら美しいのだろうか。このほか、会津五桜としては、会津美里町伊佐須美神社境内の薄墨桜、同町法用寺境内の虎尾桜、猪苗代町磐神社境内の大鹿桜、会津若松市一箕町の石部桜、会津坂下町舟形の杉の糸桜などがあるが、悲しい物語が伝わっているのは、飯盛山の太夫桜だけである。

 
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会津のお土産品を10句に

2012年04月22日 | 観光

女絵の夢二愛せし奈良屋九重

寅さんも粟饅頭は小池屋で 

清作の母のお菓子は太郎庵 

大仏がおわす地酒は笹政宗

一ノ堰棒鱈しゃぶる母の味

灯火はありがたきかな絵ローソク

会津では饅頭さえも天婦羅に

嫁入りのタンスの桐の花ゆかし

祝いには鯉の甘煮の昭和かな

野趣なりし大根おろし会津蕎麦

   
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観光誘客に結びつかない東北など限定の高速道無料化

2011年12月01日 | 観光

 民主党政権のやることは、全てが目くらましである。東北地方の高速道路などについて、新たな無料化が今日から始まっても、それは東北地方の福島、宮城、岩手を中心にした被災三県にほぼ限定されたもので、期間も来年の3月31日までである。春の観光シーズンにどうなるかは、まだ決まっていない。東北自動車道であれば、白河ICから北については、ETC装備でなくても、毎日全車種が無料になる。しかし、そこから南は有料区間であり、土日祝祭日が1千円であったときの方が、はるかに首都圏からの観光客誘致に結びついた。それと比べると、川口JCTから白河IC間で6千5百円も高くなるのであり、無料化という言葉に騙されてはならないのである。また国民の多くは、福島県の東半分が放射性物質によって深刻な事態になっていることを知っており、わざわざ自分のマイカーでそこを走ることには、かなり抵抗があるのではなかろうか。会津地方のことを考えてみると、3月11日の原発事故発生以降は、新潟市との交流が密になってきているが、ETC装備であれば休日などが無料になったとしても、平日であれば西会津ICから新潟中央IC間の高速料金は、片道1950円。往復だと3千9百円である。その点ではたいしたメリットはないのである。コロコロ変わる民主党政権の場当たり的なパフォーマンスには、ほとほと付き合いかねる。

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