役人の考えることは、自分たちの仕事をつくることを優先させて、国民の迷惑などお構いなしなのである。この冬から国土交通省は、気象庁が警報を出すレベルの大雪の際には、立往生が懸念される高速道路や国道では全ての車にタイヤチェーンを義務付けるのだという。あまりにも唐突ではないだろうか▼そんなことをされれば、面倒な手間が増えるわけで、会津などの雪国は、観光客が来なくなって壊滅的な打撃を受けるだろう。スキー場も閑古鳥が鳴くのは必至である。死亡に至るような人身事故は、慎重な運転をすることもあり、かえって冬期間は減少するのである。よほどの大雪でない限り、冬タイヤであれば峠道も越えられる。わざわざそんなことをしなくてもいいのに、チェーンメーカーにでも頼まれたのだろうか▼道路が雪で埋まるようになれば、通行止めにすればいいのである。会津地方を通る磐越自動車道や国道49号線は、それで何も問題がなかった。タイヤチェーンということになれば、道路がボコボコになり、粉塵も舞い上がって健康にも影響がでかねない。スパイクタイヤが復活するのと同じである。冬タイヤであれば、そこまでにはならない。自分たちの思い付きで方針をコロコロ変えるのが役人である。それを監視するのが政治であるはずなのに、今の政治家にはそれができないのである。
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