読破。以下の引用をもって、本を閉じる。
「余は今まで禅宗のいはいる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。○因みに問ふ。狗子に仏性ありや。曰、苦。また問ふ。祖師西来の意は奈何。曰、苦。また、問ふ。……………曰、苦。」
「余は今まで禅宗のいはいる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。○因みに問ふ。狗子に仏性ありや。曰、苦。また問ふ。祖師西来の意は奈何。曰、苦。また、問ふ。……………曰、苦。」