創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

七夜物語・120回目・川上弘美著

2010-01-11 14:16:51 | 読書
七夜物語・120回目・川上弘美著(2010年1月11日)に視点が突然切り替わる。その視点は読者であるあなたに向けられる。物語を読むことによって物語の展開を見てしまう。よく似た視点で書かれた物語について2009年6月15日に私は当ブログで下記のように書いている。
村上春樹は「海辺のカフカ」の後に、正確に言えば2004年に「アフターダーク」を書いている。これはとても不思議な作品で、視点は映画のカメラのようだ。シナリオのト書きのようにシーンの説明だけが語られる。私も「閉ざされた森の神話」にこの視点を入れてみようと思う。蛇足ながら「アフターダーク」は長編にあたらないという意見があった。村上春樹作は2冊以上になって長編らしい。

昨日の補足  「源氏物語」第五巻・大塚ひかり著

2010-01-05 08:42:31 | 読書
昨日の補足です。なぜ「輝く日の宮の巻」がないと思うのか?54帖に形容詞のついた巻名はないからです。あるとしたら、「日の宮」でしょうね。「輝く日の宮・丸谷才一著」はとても面白い小説です。私は2度読みました。丁々発止というべきエンターテイメントです。最後の章の「輝く日の宮の巻」も素晴らしいできばえだと私は思います。「源氏物語」第五巻・大塚ひかり著を読み始めました。余談ですが大塚ひかりさんの写真が変わりました。前のはちょっと……と思っていたのですが、今回からはとてもチャーミングです。

輝く日の宮・丸谷才一著

2010-01-04 14:16:17 | 読書
「源氏物語」第四巻・大塚ひかり著まで読んできて、「輝日宮」の巻があるのかどうか、素人考と断った上で述べてみたいと思います。桐壺(一巻)と帚木(二巻)の間に藤壺の巻「輝日宮」が在ったとする説です。「輝く日の宮・丸谷才一著」は存在したとする小説です。なかったら書いてしまえという快挙か暴挙か……。「輝日宮」が創作されています。私はなかったと思います。帝の正妻への恋愛は書けなかった。帝と藤壺の子供は実は藤壺と源氏の不義の子供であることは後に明らかにされますが、不義の直接的な巻はなかったと私は考えます。少なくとも、輝日宮の巻名はなかった。あるとすれば藤壺ですが、桐壺、藤壺と続くのを作者は許さなかったでしょう。物書きとはそんなことにもこだわると思います。

「閉ざされた森の神話・全編」

2010-01-01 16:21:54 | 創作日記
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
「家蠅とカナリア・ヘレン・マクロイ著(創元推理文庫)」を読みました。すごく面白いですよ。頁を繰る手が止まらない。叙述トリックもなし。私はダメだったけど、家蠅とカナリアだけで犯人に行き着きます。是非挑戦してみて下さい。図書館で借りたのですが、途中の頁でパンかすがパラリと落ちてきたり、左頁を控えめに折ってあったり、読んだ人の息づかいが聞こえるようでした。
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