創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

源氏物語・大塚ひかり著

2010-02-16 10:30:48 | 読書
いよいよ宇治十帖に読み進みます。桐壺院の八番目の子八宮が登場します。不遇な境遇にあります。大塚ひかりさんは「もしも源氏に父帝という味方がいなかったら八の宮のようになったかもしれない。その意味で八の宮は「もう一人の源氏」と言えるかもしれない」と見事な解釈を書いておられます。
橋姫の前半ですが、薫は柏木の性格を強く受け継いでいるように思います。一言で言えば、「一途」です。今の薫は仏道に一途です。これが恋の一途にどのように変わっていくのでしょう。ドキドキします。

俳句 6

2010-02-15 19:58:11 | 創作日記
俳句 6
時々、散歩の途中に翡翠を見ます。今年は三度目です。近頃は止まっている翡翠を二回見ました。携帯で撮ろうともたもたしているうちに飛んでいきました。でも、木にとまっている翡翠より、一瞬に飛んでいく翡翠の方が好きです。

翡翠(かわせみ)の 一瞬の碧 川下る

翡翠ということで清流を想像する人が多いと思います。でもこの川は、清流にほど遠い川です。この句はまだ未完です。

太宰治「グッド・バイ」

2010-02-13 19:32:10 | 読書
太宰治「グッド・バイ」を再読した。1回目と同じ感想だった。稚拙なアイディアだけで書いている。それも朝日新聞に。創作の行き詰まりが悲しいほどに伝わってくる。三島由紀夫の天人五衰もそんな感じがあったが、最後の章で見事に取り戻している。名文である。先にこの部分を書いたのではないかと思う。だが、太宰治と同じで後がない。三島は太宰を嫌っていた。だが、「それじゃ太宰治と同じだよ」という問いかけに、彼は「同じだよ」と答えたという。

「ポケットの中のレワニワ下・伊井直行著」

2010-02-12 13:41:51 | 読書
下に入ると読書のスピードが増した。3日で読了。登場人物がシンプルになったのが理由だと思う。覚えにくかったレワニワもすーと出てくる。お金が欲しい、名声を得たい、贅沢がしたい、もてたい、それらの物欲よりも主人公は「生きている意味」を教えてほしいという。どんな願い事も叶うレワニワにも答えられない。最後の頁でティアンが言う。「変わらないでいることは、すごく難しいよ」。読後はさわやかだ。よい作品だと思う。1Q84はベストセラーになった。「ポケットの中のレワニワ」はどうだろう。奇妙なことが気にかかる。

ミッション・トゥ・マーズ

2010-02-10 19:52:00 | 映画・舞台
DISCASで借りました。私には面白かったし美しかった。2001年宇宙の旅、未知との遭遇、そして、ミッション・トゥ・マーズ。宇宙SFのベスト3だと思います。未見の方は是非。最初の10分ほどは退屈だけれど、それを過ぎれば引き込まれます。

立松和平氏死去

2010-02-10 15:07:56 | 創作日記
立松和平氏が死去されました。突然の訃報です。一面識もありませんが、、とても身近に感じていました。それは同じ世代の匂いのようなものです。学生運動の世代の匂いです。読んだ本は「光る雨」だけです。テレビで「一緒に乗っていた電車から仲間が次々に降りていき、最も遠くまで行ったのが連合赤軍だ」と、言っておられたのを思い出します。合掌。

鳥三昧

2010-02-09 19:24:39 | 身辺雑記
朝に一番は目白。次はヒヨドリ。昼からは名前も知らない彼、もしくは彼女。名前も知らない鳥は人なっこく、餌付けをすればたぶん掌にのると思う。でもこの庭は危険だ。野良猫が時々通りぬける。ネットを張ったり色々しているが、カーテンフェンスから来るのは避けようがない。つい最近も鳩が犠牲になった。居間からハラハラしながら小さな命を見ている。

「ポケットの中のレワニワ上・伊井直行著」

2010-02-08 16:00:18 | 読書
図書館で借りた。上巻を読了。レワニワが覚えられない。何という題の本を読んでいるのだろうとしょっちゅう表紙を見る。上巻はしおりが解かれた後があるのに、下巻は私が最初らしい。前に借りた人は上巻でやめたのだろう。その気持ちも分かるような……。文章は平易であるが登場人物が多い。これ誰だっけとしょっちゅう考える。下巻の1頁目。角倉タクヤ?? 誰だっけ。やっと思い出す。あのおばあさんの孫だ。当方の記憶力に問題ありか……。面白い小説であることは間違いない。下巻はどうなるのだろう。上巻でやめた人の気持ちが分からない。