太宰治「グッド・バイ」 2010-02-13 19:32:10 | 読書 太宰治「グッド・バイ」を再読した。1回目と同じ感想だった。稚拙なアイディアだけで書いている。それも朝日新聞に。創作の行き詰まりが悲しいほどに伝わってくる。三島由紀夫の天人五衰もそんな感じがあったが、最後の章で見事に取り戻している。名文である。先にこの部分を書いたのではないかと思う。だが、太宰治と同じで後がない。三島は太宰を嫌っていた。だが、「それじゃ太宰治と同じだよ」という問いかけに、彼は「同じだよ」と答えたという。