創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

今日の三句 半夏生

2018-07-03 15:14:54 | 俳句
明石焼きほつこり旨し半夏生
一切れの鱧の旨さよ半夏生
同窓会欠席と書く半夏生
昨日は半夏生。
半夏生には蛸を食べる。
テレビを観ていると、明石焼きの看板。
蛸→たこ焼き→明石→明石焼き
また、火がついた。無性に食べたくなった。
近鉄橿原店「くくる」へ。
鱧はデパ地下で眺めただけ。
この暑さで同窓会はパス。
幹事ゴメン。

おまけの一句
一切れの鱧の旨さよ生きている
はよ鱧食べよ。



『アサッテの人』・諏訪哲史著

2018-07-01 15:35:07 | 読書
明後日の方を向・く:見当違いの方向を向く。(大辞林)
私はこの言葉をよく使ってました。
「あの人はアサッテの方向を向いているよ」みたいに。
『アサッテ君』東海林さだおさんの新聞連載の四コマ漫画もあります。
さて、『アサッテの人』とは?
なんの脈絡もなく意味不明の言葉を発する人です。
それ以外は普通の人。
「ポンパッ」
と張り裂けるような声で絶叫する。
『アサッテの人』はこうも言っていたらしい。
――俳句に関して、放哉や山頭火らのいわゆる自由律俳句よりむしろ、定型の韻をわずかに歪ませる、字余り・字足らずの違和感を好んだ。
律のないところでいくら逸脱しても、それは逸脱ではない。――
端的に『アサッテ』を定義しているように思われる。
『アサッテの人』は奇人や変人ではない。
一瞬弾けるのだ。
「ポンパッ」
奇人や変人であった方がどれだけ幸せだったろう。
とても魅力的な女性が登場する。
彼の妻で交通事故で早世する朋子さんだ。
奇癖に驚きながらも結婚生活はとても楽しそうだ。
アサッテもそうだ。
二人はお互いの性格を楽しんでいる。
朋子さんは理屈で塗り込められた小説の中で「愛」という小さな花である。
『アサッテの人』は久しぶりに出会った面白い小説である。
あっという間に読めてしまう。
「ポンパッ」
「チリパッハ」
「ホエミャウ」
「タポンテュー」
「ホイミ」これはドラゴンクエスト。
『アサッテの人』は図書館で借りた。
しゃれた栞がついていた。
貰っておこうかと思ったが、つけて返すことにする。
誰がつけたのだろう。
前の人か、その前の人か、最初に借りた人か、分からない。
作ったのは多分女性だろう。
そしてこの本は次に誰の手に渡っていくのだろう。
「ポンパッ」