創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

『西郷(せご)どん』最終回

2018-12-18 14:17:47 | テレビ
ドラマはいつもの前振りがなく始まった。
「これは最後に持って来るんだな」と察しがついた。
なりふり構わずに政府軍に突進していく西郷どんの姿に泣けた。
妥協して政府の中心にいることも可能だったろう。
西郷さんはそれをよしとしなかった。
同胞の侍を見捨てることは出来なかった。
それが内戦を終わらせる西郷さんの役目だったのかもしれない。
内戦は終わった。日本は一つになった。
そして、外に戦いを求めていく。
もし、そこに西郷隆盛がいたら、日本はもっと強かったかもしれない。
大久保利通の壮烈な最期。一筋の泪。いつものファースト場面へと展開する。
感動的な終わり方だと思ったのに、唐突に西郷さんの臨終の場面になる。時間が1年前に帰ってしまった。
「もう、ここらでよか」と言い残す......。蛇足。
でも、一年間楽しませてもらいました。
来年の大河は、多分見ない。

『転生 太宰治』・佐藤友哉著

2018-12-17 15:10:49 | 読書
心中した太宰治が2017年に転生してきた!
転生して、すみません
『デンデラ 』は読んだ。
とても面白かったのを覚えている。
それと、「太宰治」に惹かれて読んだ。
太宰治が現代に転生して右往左往する中に、現代社会への批判と、懐かしい名文がちりばめられているのが楽しい。
芥川賞をめぐるいきさつにも興味がある。
現代っ娘を芥川賞作家に育てる話は平凡だと思う。
そんなに笑えなかった。
転生してきた太宰治自信が芥川賞を目指して欲しかった。

鴻風俳句教室12月句会

2018-12-17 14:26:38 | 俳句
鴻風俳句教室12月句会に参加させて頂きました。
①山眠る ②橋 ③当季雑詠 ④当季雑詠
山眠る後ろ姿の昭和かな
橋渡り寒菊供ふ辻地蔵
冬うらら子供に返るイルカショー
墓じまい先祖も消ゆる年の暮
選句結果を見て、愕然。
一番自信があった『山眠る』の句が0点。
よく考えると、0点を納得。
並べただけの俳句でした。
合計点は8点。


『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ上・下』A・J・フィン著

2018-12-12 18:04:14 | 読書
このスピード感は何だろう。
ページを繰る手が止まらないミステリーです。
短いセンテンスとちりばめられた名画の科白が、ストーリーを加速させる。
文字通りハラハラドキドキ。
精神分析医のうんちくも楽しい。
翻訳がうまいのでしょう。すらすら読めます。
映画の知識がなくても大丈夫。



『月』・辺見庸著 2

2018-12-10 14:50:58 | 読書
主人公は、のたうちながら生きる「きーちゃん」である。
他の登場人物も存在感がある。
殺人者の「さとくん」は脇役の脇役に過ぎない。
彼の理屈と行為の間には空白がある。
つながらない。
作者は敢えて「さとくん」の影を書こうとしたのだろうか?
犯罪者には、自分もその予備軍かもしれないと、ハッとすることがある。
「さとくん」にはそれがない。
他の登場人物の方がはるかに存在感がある。
『人間とは何か?』に迫っている。
私は、まだこの小説の霧の中にいるようだ。

『月』・辺見庸著

2018-12-07 11:03:23 | 読書
この小説を語ろうとするが、容易に言葉が出てこない。
作品の一言一言が深い意味を持っている。
そしてリズミカルである。
ひらがながおどっている。
小説だから語り得た世界。
タブーを扱いながら、底には人間への深い信頼がある。
きーちゃんの人物紹介
園の入所者。ベッド上のひとつの“かたまり”として存在しつづける。
(略)しかし、かなり自由闊達に(おもう)ことが出来る。
『こころ』がある。(おもう)ことが出来ないものにも、『こころ』がある。
殺人者は『ない』と言う。そして、殺人者はこう言うのだろう。
<きーちゃん、こんばんは! きーちゃんも、こころ、ないよね、おこころ……だれにもないよね>
『人間とは何か?』を真正面から問う傑作。

霧と今日の一句

2018-12-04 14:22:29 | 俳句
霧の朝
霧の中は自分の人生みたいだ。
周りが見えていない。
ひたすら自分の足もとだけを見ている。
蹴躓かないように、倒れないように。

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霧が晴れると、天気予報に反していい天気です。
今日の一句
天気予報見事に外れ冬の青空