ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.1.23 自毛デビューへ、ソフトランディング

2010-01-23 17:09:53 | かつら
 早いものでまた2月経って、かつら調整の日になった。前回も、好き勝手に各々の方向に伸び出した髪の毛がライオンのタテガミのようで、なかなかまとまらず、長いところはかなりうっとうしくなってきていた。担当の方から「そろそろカットする?」と聞かれ、即答ができないでいると、「まあ、やっと伸びてきたんだから切りたくない気持ちはわかる。」と言ってくれて「では、次回お願いします。」と言ったのだった。

 今被っているかつらは若干栗色がかっているが、私の自毛は真っ黒。脱毛する前に「再度生えてくるときは髪質も違うし白髪になっているかもしれない」といわれてちょっとびくびくしていた。生えてきた髪は、一応黒いままだったけれど、かなり細く柔らかくなって、くりんくりんのウエーブがかかっている。かつて生えていた髪の毛は太くて多くて、直毛のように見えて実はくせ毛だったので雨の日などはふくらんでしまい、手入れが大変だった。同じ頭から生えてくる髪の毛ではあるが、こんなに違うものかと驚いてしまう。

 先日も自宅で被るためにネットで購入したカジュアルなスペアかつらを適当に被っていたら、自毛がはみ出して見えていたらしく、息子からいやな顔をされた。

 美容院でシャンプーしてもらうのは本当に気持ちよくリフレッシュできるが、残念ながら脱毛以来1年3ヶ月シャンプー台からは遠ざかっている。これまではサロンに行くと、かつらそのものは別室に行って綺麗にしてもらえていたけれど、その間私は個室で室内帽を被り本を読んで待っているだけ、だったので。

 前髪が5センチほどしか伸びていない(前髪は伸びるのが誰しも遅いそうだ。)ので、まだベリーショートのスタイルにもできないけれど、7,8センチ伸びていたサイドと後ろを短くしてもらった。実に1年2ヶ月近く前、脱毛が進んでどうしようもなくなって短くしてもらって以来のカットだ。別室でシャンプー、トリートメントも済ませて生き返ったかつらを被り、次回3月の予約も入れてとても気分よくサロンを後にした。
 私の髪が今のミディアムロングのかつらと同じ長さになるまではあと1年はかかりそうだ。そろそろ自毛デビュー・ソフトランディングのために先日デパートで購入したショートのかつらの出番が近いかもしれない。(一度ショートで職場に行ってしまうと、もう今被っているミディアムロングのかつらは被れないので・・・。)

 今日は1冊本が読めた。
 草刈民代さんの「バレエ漬け」(幻冬舎文庫)。「笑いと涙の初エッセイ、待望の文庫化」と裏表紙にあったが、映画「Shall we ダンス?」からもう14年も経ったのだと驚いた。その後のハリウッドのリメイクも両方観たけれど、あんな素敵な彼女が子どもの頃は『やりっぱなし、出しっぱなし』の子どもだったなんて、とても信じられない。それにしても何かひとつのことをやり遂げる、ということは本当に凄いことだ、と改めて思う。

 冬至の頃と比べてずいぶん日が長くなってきた。5時前には真っ暗だったのに、今では5時を少しまわってもまだ薄暗く、ラベンダー色とオレンジ色が入り混じったような感じの空だ。日差しも晴れていれば日中は何となく柔らかさを感じる。
 何がどうということはないけれど、日が長くなってくること、春が近づいてくることは、やはりとても嬉しい。
 どんどん日が短くなる、どんどん寒くなる時期はどうしても心も体も縮こまりがち、それを思えば、暖かくなる日を楽しみにする小さな幸せを噛み締めるこの頃である。

コメント
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