ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.5.5  第九本番無事終了 

2010-05-05 22:28:07 | 合唱
 今日はいよいよ本番。連休最終日のこどもの日は汗ばむほどの夏日となった。
 ホテルをチェックアウトし、3人で会場の上野に向かい、私だけ楽屋口からホールに入った。夫と息子は、息子が前からゆっくり見たがっていた国立科学博物館で演奏会開場まで過ごしてくれた。

 学生時代もこの時期には毎年六大学合同演奏会でこのホールの舞台に立っていた。それでも時の流れを感じざるを得ず、楽屋等の様子もすっかり忘れていて、壁や柱が歴代のいろいろな出演者たちのサインで埋め尽くされた中、タイムトリップをしたような不思議な気分になった。

 集合後、合唱団のみリハーサル室で発声練習と最後のおさらい。ほとんど立錐の余地もない状態で、熱気であふれ、酸欠になりそうだった。その後、ステージ並びに整列して舞台裏で待機。ソリストも到着してステリハ開始となった。

 ステリハ中に突然ドスンと音がして(あまりの大人数でどこで何があったのか何も見えなかったのだが)、一人が貧血で倒れるというアクシデントがあり、一同騒然となった。それでも事なきを得て、皆ほっとした。「くれぐれも我慢をせずに、気分が悪くなったら倒れる前にその場でしゃがむように」とお達しがあった。袖から退場する余地などとてもないほどの舞台状況だったのだ。

 一度入退場等を練習して解散。お昼におにぎり弁当が手配され(実に何から何まで心配りの行き届いた事務局だった。)、舞台衣装に着替を済ませてステリハ後の最終確認練習をした後、舞台袖で待機し、第3楽章から舞台に上がった。終演まで1時間ほど立ちっぱなしとなった。

 四半世紀以上経って、またこの舞台に戻って立っていることがまるで奇跡のように思えた。
 そして、合唱が始まった瞬間から各人の思いが大きなうねりのように伝わり、そこからは一気にクライマックスに向かい、怒涛のごとく終了した。沢山の拍手を頂き、合唱指揮者の方にもお褒め頂き、とにかく最後まで歌うことが出来た。

 息子はプログラムに私の名前が載っていることに驚いていたそうだ。

 楽屋口では友人とも再会し、帰宅後はメールの交換もすることができ、とても嬉しかった。
 とても疲れているはずなのに何だか興奮し、頭がざわざわしている。今晩はすんなり眠れそうにない。

 明日からはまた、普通の生活が始まる。

 このたびお世話になった沢山の関係者の方々、今日を無事迎えることが出来、心より感謝します。
 本当にどうもありがとうございました。




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