ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.9.18 “騎馬戦の時代”到来に思うこと

2013-09-18 20:02:30 | 日記
 総務省が「敬老の日」に合わせて行った人口推計で、65歳以上の高齢者人口が今年の9月15日時点で3186万人となり、総人口に占める割合が初めて25%に達したことがわかったという。4人に1人が高齢者、つまり支える方が3人、馬に乗る高齢者が1人という“騎馬戦の時代”がいよいよ到来、ということになる。

 今を遡る30年近く前、大学時代のゼミ論文で「高齢化社会」を取り上げた。そして勤め始めて10年経った時に行かせてもらった欧州研修では「少子化問題」をメインテーマにした。気付けば何やら人口ピラミッドと関わっている気がする。

 実際には、一般に65歳はまだまだ元気。現役の方も多いから、皆が皆支えてさしあげる必要はないだろうと思う。
 つい先日のこと。ランチタイムに駅前のファーストフード店に行ったところ、右隣のテーブルには70代から80代の女性の3人組、左隣のテーブルは同じく同年代のご夫婦、斜め前にも同世代の女性がお一人・・・と、回りはどこもかしこも高齢者の方ばかり。見回せば私が一番若いのでは、という状況で、あたかも病院にいるような錯覚に陥って、驚いた。もちろん彼ら彼女らのお話に耳をそばだてていたわけではないが、聞こえてくるのは「○○が痛い」とか「○○を置き忘れてしまった」「○○の薬がどうだ」とか、そんなちょっと切ない話題ばかり。うーん、いずれは我が身にも、とは思うが、平均寿命を考えるに、こうした元気な高齢者の皆様だってまだまだこの後、決して短くない人生が続くわけである。この先、いわゆる健康長寿でいられる期間はどのくらいだろう。今こうして元気にお茶や食事に外出している方たちも、何年後か何十年後には望まざるとも寝たきりになったり認知症が進んだり、とハッピーとは言い難い将来が待っているかもしれない。

 先日、敬老の日を前に一緒に食事をした85歳と80歳の実家の両親は、思った通り「7年後のオリンピックも観たいねえ」と幸せそうに言い合っていた。不肖ポンコツ娘は苦笑いするしかない。
 一方、倒れてからまもなく2年、要介護5の寝たきりとなって1年半以上、1日1パックの点滴だけで半年以上、静かに命を繋いでいる義母は92歳。親世代が長寿になればなるほど子ども世代も歳を重ね、老老介護が避けられなくなる。さらには現在、非正規雇用が増加している若い世代―孫の世代―が、現役世代の親に代わって仕事をせずに祖父母を介護するという事態も増加しているという。
 中には、私のように騎馬戦の馬を一人前に担えないようなダメ馬もいるわけだから、騎馬戦どころか1人で1人を支えるいわゆる“肩車の時代”も近いのかもしれない。
 それにしても、生きていくことはつくづく大変なこと。いや、それだからこそ生きていくことは素晴らしいのだろう。そして、誰しも死にたいようにはなかなか死んでいけない。
 何とも辛いジレンマである。

 今日もカラリと晴れ、洗濯日和の気持ちよいお天気だった。日中の陽射しはまだまだ強いけれど、朝夕の風は本当に秋らしくなっている。
 昼休み、いつものように学内を散歩する。彼岸花の群生地があるのだが、今が見頃の赤い花をつけている。毎年のように本当にお彼岸の季節に咲くのだな、と納得。

 さて、帰宅すると今月2回目のお花が届いていた。淡いオレンジのLAリリー、ビタミンカラーのヒメヒマワリ、ロベヤシが2本ずつ。花言葉はそれぞれ「威厳」、「崇拝」、「勝利」だという。
コメント (2)
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