今朝の朝日新聞のネット記事で気になるものを見つけたので、以下、転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
乳がん死亡率、初の減少 2012年、検診など効果か(2013年9月13日 朝日新聞)
(日米英の乳がん死亡率の推移グラフ:略)
【岡崎明子】乳がんで亡くなる女性の割合が、2012年に初めて減少に転じたことが、厚生労働省の人口動態調査でわかった。専門医らは「マンモグラフィー(乳房X線撮影)検診の普及や、新しい抗がん剤の登場などの効果」とみている。欧米では20年ほど前から減る傾向にあったが、日本は死亡率が上昇していた。
調査によると、年齢構成を調整した乳がんの死亡率は1950年に10万人あたり3・3人だったが、上昇を続け、11年には19・7人と過去最高を記録した。食生活の欧米化による肥満や、出産しない人の増加などが背景にあるようだ。しかし、12年に19・4人と、初めて0・3ポイント減った。
00年にマンモ検診が導入され、視触診を併用して、50歳以上で原則2年に1回行うとする指針が作られた。04年には40歳以上にも対象が広がった。マンモの受診率はまだ30%台と低いが、受診率が上がれば、さらに死亡率は下がりそうだ。
また、01年に一部の転移性乳がん患者に劇的に効く抗がん剤「ハーセプチン」も登場。その後、再発予防にも使えるようになり、治療後の余命が大幅に延長した。乳がんが多い欧米では90年代から、マンモ検診の普及で死亡率が下がっている。
昭和大の中村清吾教授(乳腺外科)は「4~5年前から横ばいとなっていたが、ようやく減少傾向を示した。今後、検診や治療の技術が上がれば、死亡率もさらに下がるだろう」と話す。
(転載終了)※ ※ ※
マンモグラフィの受診率が上がると死亡率が下がるのかどうか・・・本当のところはどうなのだろう。というのも、早期で見つけた患者が全て再発することなく完治して死亡率を下げることに寄与する、とは限らないからだ。
グラフを見ると、下がり続ける米英の死亡率と、上昇を続けてきた日本の死亡率がそろそろ交わりそうな気配だが、この後同じ率で推移するのかどうか。
確かに、一部の転移性乳がん患者の1人として、劇的に効く抗がん剤-正しくは分子標的薬「ハーセプチン」-の恩恵に既に5年以上の長きにわたり浴している患者の1人として、この薬は間違いなく治療後の余命延長に大きく貢献していると思う。(現に昨日、ハーセプチンを投与してきたばかり。何の副作用もなく、ごく普通に終日勤務が出来る。抗がん剤だったらそうは問屋がおろさない。)さらに言えば、もっと早く再発予防に使うことが出来ていたら、命を落とさず今も繋ぐことの出来ていた人はもっと多かったのではないだろうか。
いずれにせよ、この死亡率には当然のことながら、現在治療中や生存中の人が含まれているわけではない。タイムラグがあるわけだ。10万人当たり20人弱という数字を多いと見るか、少ないと見るか。ちなみに同年、女性の悪性新生物の部位別死亡率は大腸が33.6でトップ、肺が31.2、胃が26.2。これに次いで4位が乳房の19.4。さらに肝臓、子宮と続くが、この順位は平成17年以降不動である。
今後、日本人女性の乳がん死亡率がどんな曲線を描いていくのか、今治療して命を繋いでいる私たち患者の行く末は神のみぞ知る、である。
ようやく長い1週間が終わった。後半の2日間は夏が戻ってきた感じの高い気温になり、今日は昨日の通院休暇を挽回するために大車輪で仕事を片づけ、ちょっと疲労気味だ。
明日からの3連休は、敬老の日と夫の誕生会も兼ねての両親との昼食会や、冷蔵庫の搬入などの予定が目白押し。のんびりしてはいられない。忙しくなりそうである。
※ ※ ※(転載開始)
乳がん死亡率、初の減少 2012年、検診など効果か(2013年9月13日 朝日新聞)
(日米英の乳がん死亡率の推移グラフ:略)
【岡崎明子】乳がんで亡くなる女性の割合が、2012年に初めて減少に転じたことが、厚生労働省の人口動態調査でわかった。専門医らは「マンモグラフィー(乳房X線撮影)検診の普及や、新しい抗がん剤の登場などの効果」とみている。欧米では20年ほど前から減る傾向にあったが、日本は死亡率が上昇していた。
調査によると、年齢構成を調整した乳がんの死亡率は1950年に10万人あたり3・3人だったが、上昇を続け、11年には19・7人と過去最高を記録した。食生活の欧米化による肥満や、出産しない人の増加などが背景にあるようだ。しかし、12年に19・4人と、初めて0・3ポイント減った。
00年にマンモ検診が導入され、視触診を併用して、50歳以上で原則2年に1回行うとする指針が作られた。04年には40歳以上にも対象が広がった。マンモの受診率はまだ30%台と低いが、受診率が上がれば、さらに死亡率は下がりそうだ。
また、01年に一部の転移性乳がん患者に劇的に効く抗がん剤「ハーセプチン」も登場。その後、再発予防にも使えるようになり、治療後の余命が大幅に延長した。乳がんが多い欧米では90年代から、マンモ検診の普及で死亡率が下がっている。
昭和大の中村清吾教授(乳腺外科)は「4~5年前から横ばいとなっていたが、ようやく減少傾向を示した。今後、検診や治療の技術が上がれば、死亡率もさらに下がるだろう」と話す。
(転載終了)※ ※ ※
マンモグラフィの受診率が上がると死亡率が下がるのかどうか・・・本当のところはどうなのだろう。というのも、早期で見つけた患者が全て再発することなく完治して死亡率を下げることに寄与する、とは限らないからだ。
グラフを見ると、下がり続ける米英の死亡率と、上昇を続けてきた日本の死亡率がそろそろ交わりそうな気配だが、この後同じ率で推移するのかどうか。
確かに、一部の転移性乳がん患者の1人として、劇的に効く抗がん剤-正しくは分子標的薬「ハーセプチン」-の恩恵に既に5年以上の長きにわたり浴している患者の1人として、この薬は間違いなく治療後の余命延長に大きく貢献していると思う。(現に昨日、ハーセプチンを投与してきたばかり。何の副作用もなく、ごく普通に終日勤務が出来る。抗がん剤だったらそうは問屋がおろさない。)さらに言えば、もっと早く再発予防に使うことが出来ていたら、命を落とさず今も繋ぐことの出来ていた人はもっと多かったのではないだろうか。
いずれにせよ、この死亡率には当然のことながら、現在治療中や生存中の人が含まれているわけではない。タイムラグがあるわけだ。10万人当たり20人弱という数字を多いと見るか、少ないと見るか。ちなみに同年、女性の悪性新生物の部位別死亡率は大腸が33.6でトップ、肺が31.2、胃が26.2。これに次いで4位が乳房の19.4。さらに肝臓、子宮と続くが、この順位は平成17年以降不動である。
今後、日本人女性の乳がん死亡率がどんな曲線を描いていくのか、今治療して命を繋いでいる私たち患者の行く末は神のみぞ知る、である。
ようやく長い1週間が終わった。後半の2日間は夏が戻ってきた感じの高い気温になり、今日は昨日の通院休暇を挽回するために大車輪で仕事を片づけ、ちょっと疲労気味だ。
明日からの3連休は、敬老の日と夫の誕生会も兼ねての両親との昼食会や、冷蔵庫の搬入などの予定が目白押し。のんびりしてはいられない。忙しくなりそうである。