ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.3.13 ヨガの効力は本当かも!?

2014-03-13 19:38:49 | ヨガ
 愛読している朝日新聞の医療サイト・アピタルで興味深い記事を見つけた。
 世界中の最新医学論文から、坪野吉孝氏(早稲田大学大学院客員教授)が、興味深いものをわかりやすくかみ砕いてお届けします、という触れ込みの「やさしい医学レポート」の最新号。“倦怠感や活力が「ヨガで開演」乳がん体験者の調査で”(2014年3月7日)というものだ。以下、転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

 乳がん体験者がゆるやかな運動であるヨガを行うと、倦怠感と活力が改善し、炎症を促進するたんぱく質の血中濃度が下がるという論文が、臨床腫瘍学雑誌に1月27日公表された。米国の乳がん体験者(平均年齢51.6歳)の女性200人を、くじびきと同様の方法で2グループに分けた。第1のグループには、1回90分・週2回のヨガのクラスを12週間、合計24回行った(100人、ヨガ群)。第2のグループには、ヨガのクラスを行わず、ふだんどおりの生活を送ってもらった(100人、比較群)。ヨガ群の女性が、クラスと自宅をあわせてヨガを行った平均時間は、一日あたり約25分だった。
 12週間後に質問票で「倦怠感」を調べたところ、比較群に比べてヨガ群のほうが偏差値換算で平均3.6点低かった。「活力(バイタリティ)」については、同様に3.2点高かった。「うつ症状」は1.6点低かったが、誤差範囲に留まる結果だった。
 さらに、炎症を促進するたんぱく質の血中濃度も調べた。ヨガ群は比較群と比べて、腫瘍壊死因子α(TNF-α)は13%、インターロイキン6(IL-6)は15%、インターロイキン1β(IL-1β)は20%、それぞれ低かった。
 一方、ヨガ群にみられた有害作用として、慢性的な肩や背中の痛みの再発が2例あったという。

 ◇    ◇    ◇    ◇    ◇     ◇

 著者らによると、がん体験者が、ゆるやかな運動であるヨガを行うことで、倦怠感や気分が改善することを示した臨床試験のデータは、これまでにもいくつかあった。
 一方、がん体験者に限らず、運動によって炎症を促進するたんぱく質の血中濃度が下がるかどうかについては、臨床試験のデータが少なく、結果も不一致という。
 今回の研究は、乳がん体験者がヨガのような運動をすることで、炎症を改善する可能性を示した初めてのデータという。この点が、がんの臨床医学のトップジャーナルである同誌に、この論文が掲載された理由だろう。
 著者らは、運動を行うと体内の慢性的な炎症が改善され、そのことが倦怠感や活力の改善につながる可能性があると考察している。
 研究の限界として著者らは、ヨガそのものの効果ではなく、臨床試験の参加者になって関係者の注目が集まったり、参加者同士のサポートが高まったりしたことが、良い影響を与えたに過ぎない可能性もある点などを指摘している。
 また、がん体験者が運動をすることでうつ症状などの気分が改善することはこれまでの臨床試験で示されているが、今回はうつ症状の改善はなかった。この不一致にも留意が必要だろう。乳がんの再発率や生存率への効果を調べているわけでもない点も、留保すべきだ。
 がん体験者の倦怠感は、日常生活の妨げになる大きな問題だ。ヨガのようなゆるやかな運動でも、倦怠感や活力が改善する可能性があるという今回のデータは興味深い。また、炎症を促進するたんぱく質の血中濃度が下がることを通じて、運動と倦怠感が改善する可能性があるという生物学的なメカニズムの一端が示されたことも重要だ。
 さらに検証が必要だが、安全性に注意しながらゆるやかな運動であるヨガを行うことで、乳がん体験者の倦怠感や活力の改善が期待できるかも知れない。明るいニュースといえるだろう。

(転載終了)※   ※   ※

 これだけのレポートで「ビバヨガ!ヨガ万歳!乳がん患者のみなさん、ヨガをやりましょうよ!」とまで言うつもりはないけれど、少なくとも私自身はヨガを続けていることでメンタルが安定していると思うし、良く眠る事が出来、意識的に呼吸が深く出来るようになったことを実感している。

 いずれにせよゆるやかな運動は、がん体験者にとっても大切なのだと思う。初発で治療が終了しているのなら、先のことをあまり思い悩まないで、こうした運動を始めることはとても良いことなのではないか。
 もちろん、不運にも再発してしまえば治療はエンドレスになる。治療の副作用により倦怠感が酷くて動けないことも当然あるだろうけれど、その合間に、少しでも身体を動かせる状況なら、ゆるやかに身体を動かすことは間違いなく良い気分転換になるだろう。そのおかげで活力がアップするならば、治療にもきっと前向きになれる。
 これまで6年余りにわたって再発治療を経験してきた私が実感を込めて言いたいことは、“厳しい治療を続けていくには体力が何より大切だ”ということだ。体力がキープ出来れば必ず気力がついてくる。
 患者だから、と大事をとりすぎて家に籠り、ネットサーフィンで、信頼できるかどうかわからない情報に一喜一憂して落ち込んで過ごすのはあまりにもったいない。一歩踏み出してゆるやかな運動をすることは、健康的に過ごせるきっかけになるのではないかと思う。

 気付けば早くも3月中旬。
 1月は行ってしまい、2月は逃げてしまい、気付けば3月が去ってしまうのも時間の問題になってきた。今年の3月は自分の年度末業務に加え、息子にとって生まれて初めての引っ越しが控えており、土日ごとに用事が目白押し。殆ど4月前半まで、ろくに休んでいる暇がないヘビーなスケジュールだ。
 今日は都心会議で朝から出張。女性専用車両には乗ったけれど、電車が遅れていたこともあり、ターミナル駅まで1時間立ちっぱなし。荷物は網棚に上げて本を読んでいたが、すっかり顎が出た。通勤電車に立ってみると、やはり体力は落ちていると思う。帰路はなんとか座席を確保したけれど、最寄駅に降りて職場に戻る道すがら、雨風が酷く傘が壊れそうでさせなかった。
 今日は早く休みたい、と思う。
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