ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.5.17 観光も親業も・・・一粒で二度美味しい一日

2015-05-17 22:12:09 | 
 昨夜の夜更かしで、さすがに今朝は起きられず。一応セットした筈の目覚ましが実はONになっておらず、いつもと同じ時間に目覚めた後、しつこく二度寝したらしく夫に起こされる始末。
 青空の広がる良いお天気だ。夫は以前から「自分だけ竹林に行っていない・・・」と、写真を見ながらぶつぶつ言っていた。私は、といえば昨年の6月と8月に散策したばかり。またあの混雑した場所に行くのもなぁ・・・と思っていたのだが、息子のステージが午後どころか夕方だという連絡が入り、夫のリクエストに付き合うことにした。

 恒例の浴槽足湯も出来ずに、身支度を整えホテルを出発。駅ナカでモーニングセットを頂く。息子は集合時間が昼とのことで、下宿を出発したとの連絡が入る。そのままJRで嵯峨嵐山へ移動。そうだ、京都、行こう!とトロッコ電車に乗ってから早くも3年半が経った。あの頃は、まさか鉄男の息子がこの街の学生になるとはゆめゆめ思っていなかったのだが・・・。
 目指すは竹林の小径であるが、それにしても観光客の多いことよ。それも東南アジアの観光客で溢れ返っている。暑い中、ついつい人力車に乗ってしまいたい衝動に駆られるが、ぐっと堪えてのんびり歩き始める。竹林を愛でるには雨上がりの朝が一番良いのではないかと思うのだが、今日は夏の様な陽射し。日傘を差していても、ちょっと歩くとぐったりしてくる。前回もお参りした黒木鳥居の野宮神社参拝を起点として、ほんの触りだけ、竹林散策。人だらけでなかなか写真撮影もままならない。とりあえず夫の気が済んだということで、早々に切り上げる。毎日どれだけの観光客が訪れているものだろう。
 お寺を参拝するのはパスすることにして、とりあえず天龍寺周辺をぐるっと一回りして雰囲気だけ味わう。まだ遅い朝食を摂ってから1時間半ほどしか経過していないのに、早くも夫はランチが気になる気配。これまた3度目、恒例ともなった漬物寿司を頂くことにする。さっぱりとしたお漬物の塩味と酢飯の酸味が爽やかにマッチして、いつもながら美味、疲れがとれる味である。
 この後は名物の嵯峨野コロッケを食べ歩きするのがパターンなのだが、嵐電嵐山駅を見学しているうちに夫が和菓子を両手に買い込んでいる。甘い物を頂いてしまったため、私はコロッケまでお腹が回らず、夫だけ味わってもらって渡月橋を渡る。陽射しに煌めく川面では遊覧船や屋形船が行き来しており、背に頂く山の緑はますます濃い。前々回訪れた6月下旬はかなり蒸し暑かったし、前回8月下旬は言うべきにも非ず、ちょっと歩くとすぐに汗が噴き出して、ぐったりするほど身体に堪える暑さだったが、今回はそれに比べれば散策に良い気候である。そのまま歩いて、私鉄の嵐山駅に向かった。
 水分補給して、私鉄に乗ること小一時間。息子が通う新キャンパスの最寄駅に到着する。嵐山から思いのほか近く、まだ早すぎるということで、駅ナカでお茶をして時間調整。読みかけの文庫を読み終えてしまう。

 夫は昨日もここを訪れているので、あれこれ案内してくれる。10分ほど歩いて、どこにも“門”がない開かれた新しいキャンパスに到着する。今日は新キャンパス開設記念の、地元と大学のジョイントイベント開催中である。
 写真やHPでなんとなく概略は見ていたが、なんとも贅沢な広々とした敷地に真新しい建物が並ぶ。数々のプロジェクト展示や体験ブース等が軒を連ねる中、学部棟の見学開始である。どの教室も真新しく、まだペンキの匂いが鼻をつく。ラウンジやコンコースもどこもゆったりとしたスペース。天井も高く、開放的でどこも圧迫感がない。そこかしこにソファやベンチが設置されており、何とも羨ましい造りだ。
 グランドホールでは元総理等によるシンポジウムが開かれていた。
 保護者であると同時についつい大学職員としての目で見てしまう。もちろん四半世紀前に建設した、私が勤務する大学と比べるのは無理な話だが、いやはや本当に羨ましい限りだ。図書館はまだ書庫が一杯にはなっていない様子だが、息子はこの場所にどれだけ通ってくれることやら。これほどの恵まれた設備をどれだけ活用してくれるのか・・・なんとももどかしい思いだ。
 大学時代というのは、お金はないけれど、自分の為の時間を実に贅沢に使うことの出来る最後の季節だろう。それに早く気づいてくれるとよいのだけれど、とあれこれ思いを巡らせながらあちこちを見学して歩く。広い建物内をあれこれ歩き回るとさすがに草臥れて腰痛になってくる。

 息子の出番は、公園前の特設ステージで市の少年少女合唱団、大学の男声合唱団とともにトリを飾る模様。これを聴きに来たのだから、と少し早めに芝生に腰を下ろし、出番を待つ。
大学の合唱団はそれぞれ1曲ずつのお披露目だったが、男声合唱団はいつもの白いジャケットに黒いズボン、赤いネクタイの正装。息子の混声合唱団はお揃いの黄色いTシャツに、ボトムはそれぞれの私服というラフなステージだった。曲目は、先週の“母の日コンサート”で歌った曲の中からだという「ありがとう」。
 最後は、ピンクのTシャツと白い帽子の少年少女合唱団と3団合同で「翼をください」を大合唱してフィナーレ。イベントの閉会宣言では、1万人以上の来場者があったという報告があった。

 キャンパス内ではいわゆる生協食堂カフェテリアに加え、コンビニ、レストラン、カフェ、グリル等の店舗が今日は特別営業中。レストランでお茶をしながら、今日は打ち上げも何もないから一緒に夕飯を摂れるという息子を待って、合流。
 来た時の私鉄とは別のJR最寄駅も案内してもらいながら、特急が停車する一つ先の駅までゆるゆると歩き、市役所やら駅前商店街やら、時折息子が歩いているという通学路を見せてもらった。
 そして、再び京都まで戻ってきた。夕食は昨日食べ損ねたリベンジということでラーメン店に入ったが、どれも美味で満足。カフェでお茶をした後、同じ市バスに乗って息子は一足先に降車、私たちは駅で降り、ホテルまで帰ってきた。
 
 明日、息子は一限から授業。私たちは今晩もう1泊して、帰京の予定だ。
 
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2015.5.16 新緑の湖畔周遊後、大掃除・大洗濯で憔悴・・・

2015-05-17 00:26:15 | 
 昨日までの真夏日も一休み。予報通り、今朝は小雨模様になった。
今日は午後から夫が、息子の大学の父母役員総会等に出席するため、早めの新幹線に乗車。のんびり朝のテレビ小説をベッドで鑑賞するわけにはいかず、いつもより早めに起床。洗濯等片付けてそそくさと家を出た。

 雨は止んだようだが、雲は厚く、富士山は拝めず。ひたすら本日のお供の本を読みふける。ハードカバー時代から気になっていて文庫になったら、と待っていた小池真理子さんの「沈黙のひと」(文春文庫)。お友達のブログで文庫になったことを知り、早速購入した。予想通りの内容にどんどん惹きこまれて何度も涙が落ちそうになる。そんなわけで2時間はあっという間。

 今回は初めて泊まるホテル。荷物を預け、夫はそのまま息子のキャンパスへと向かう。
 私はお友達にホテルロビーまでお迎えに来て頂き、ランチへ。こちらも昨夜から雨が強かったとのことで、車窓から見える緑は一段と色が濃い。バイパスを通ればあっという間にお隣の県である。

 小一時間のドライブを経て、リバーフロントの中国茶と薬膳のお店で、川面に滑るボートを見ながら、限定10食、春のももいろ膳という名の優雅なランチを愉しむ。美肌、精神安定、イライラ防止、アンチエイジング、目や肝臓の疲れを取る等の様々な効能があるそうだ。気持ちがゆったり穏やかになってくるのが分かる。お土産に美輝元湯(薬膳スープセット)も頂いて、お店を後にする。
 湖畔をドライブ出来るなどとは、思ってもいなかったサプライズ。お天気はイマイチだったけれど、薄日が差してきて、本当に素晴らしい景色。空気はおいしいし、涼やかな風にあたり、すっかりリフレッシュすることが出来た。
 帰り道にはお米をデザインしたゆるキャラ「おうみくん」が出迎える道の駅で、琵琶湖特産品のお買い物も。珍しい佃煮等やお茶を買い込んだ。野菜も新鮮でとても安くて、びっくり。買えなかったのが残念。 
 一定の速度で走ると琵琶湖周航の歌が流れるという大橋を渡る。お昼が軽かったから、と由緒正しきみたらし団子のお店で一息。その場で焼いてくれるホカホカのみたらし団子に舌鼓。これは息子の大好物。お土産にと頂く。向かいには近江八景のひとつ“唐先の夜雨”の石碑が立ち、湖畔を一望出来る神社がある。ここで願串(ねがいぐし)=護摩木のようなもの=に一病息災と書いてお願いしてきた。7月末にはみたらし祭があり、この願串は湖上でお焚き上げして頂けるとのこと。見事な霊松も拝み、心の洗濯をさせて頂いた。

 そして一路、息子の下宿を目指し、僅か30分ほどで到着。ここで名残惜しいが、再会を約束してお友達とはお別れ。
 すっかり気分よく、下宿の管理人さんにご挨拶をして、息子の部屋に入れば、さあ大変である。いきなり現実に引き戻される。エプロンをつけ、まずは足の踏み場から作るのはいつものこと。想定していたとはいえ、この1か月半、君はなにをしていたのか、と思わず口に出る。
 ゴミ袋があっという間に一杯になる。掃除機をかけ、コロコロクリーナーをころがし、水拭きをし・・・。洗濯機を二度回し、所定の場所に洋服を納めて、ようやく座る場所が出てくる。頂いたみたらし団子とお茶で一服。
 一方、夫はこちらまで戻ってきて、夕食を一緒に摂ることにしていたが、どこかのレストランで待ち合わせではなく、とにかく下宿まで来てもらわないと出かけるのは無理、と連絡。
 今回持ってきた衣類の入れ替えを済ませ、部屋を整え終わったら、8時近く。ようやく3人で食事に出た。息子がお薦めだという油そばのお店に歩いていくも、残念ながらお休み。仕方なく後戻りしてこれまた息子のリクエストでお好み焼きを頂いてきた。バスで駅まで戻り、ホテルにようやくチェックイン。
 息子もホテル迄送ってきてくれて、一人バスでまた帰っていった。

 あっという間に盛り沢山の長い一日が終わった。まだ入浴もしていないというのに、早くも日付が変わってしまった。夫は既にお風呂はいいやと高いびきである。
 明日は息子の大学の新キャンパスお披露目のイベントがあり、彼は午後からちょっとしたステージがあるというので、ゆっくり休んでのんびり出かけようと思う。それにしても疲れる一日であった。
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