ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.3.13 採血後腫瘍内科診察、1クール2回目ハラヴェン中止

2019-03-13 21:02:38 | 治療日記

 昨夜は夕食を終えて夫と別れ、JRに乗り換える。ちょうど途中駅あたりで夫からは無事帰宅した、と連絡が入ってほっとする。こちらもホテルにチェックイン後はとても遅くまで起きていられず、早々に入浴して就寝。疲れている。

 5時間近く眠って今朝も腹痛で目覚めた。疲れが取れず、身体が重い。なかなかシャキッと起きられない。TVのニュースをつけてベッドの上でスマホをチェックしたり、とうだうだ。するとどうやら早寝をした夫も普段より早く目覚めてしまったようで、おはようLINEが届いた。朝から洗濯機を回したとのこと。お疲れ様である。

 こちらもまだ時間が早かったので、そうだ、と浴槽足湯をすることにして、お湯を張る。昨年の冬以来ゼローダの手足症候群が酷く、足裏を温めるとますます赤みと痛みが酷くなるため、長いことお休みしていたが、ようやく落ち着いた。1年ちょっとぶりに楽しむことが出来た。ポカポカして汗ばんでくる。
 今朝も新聞片手に、レストランで焼きたてデニッシュや野菜スープの定番の朝食を済ませる。朝の連続テレビ小説を視てからチェックアウト。今日は風が強いが、最高気温は18度だという。桜の便りが届くまであと1週間ほどではないか。
 
 先週に続き今月2回目の通院である。並ばずにすんなりIDカードを通して、採血受付へ。相変わらず待合い椅子は一杯。今日も10数人待っており待ち時間は11分と出ている。ライナー付きのスプリングコートやストール等一式をエコバッグに詰め、態勢を整えて待っているとほどなくして採血室に入れた。今日は何度もお世話になっている看護師のKさん。マーカー等の測定は月末の予定なので2本だけ。Kさんもお上手で、全く痛まないことが多い。お礼を言って止血したまま採血室を出る。

 売店で暖かい飲み物を調達して、腫瘍内科へ移動。病院に入ってからまだ15分ほどだ。待合椅子はそこそこ混んでいて、定位置を確保することは叶わず。受付の列に若干並ぶ。

 本日のお伴は三浦しをんさんの「本屋さんで待ちあわせ」(だいわ文庫)。
 帯には「この世界に、本と漫画があるかぎり。本は、ここではないどこかへ通じる道である。読書への愛がほとばしる、人気作家の書評とそのほか。思わず書店に走りたくなる情熱的ブックガイド」とある。
 三浦さんの著書なら面白いに違いない、と手に取ったが、大あたり。テンポよく読みやすく、くすっとさせられ、ほろりとさせられ。一緒に古今東西に行ってきた気分。
 こうして色々なジャンルの本の巧みで熱い紹介文に触れると、一体自分がどれだけ沢山読んでいない(一生かかっても読むことできないだろう)本があるのか、とちょっと圧倒される。そして読んでみたい本がどんどん出てきて、茫然とする。

 採血結果が出るまでに1時間はかかる。順調に本を読み進め、切りの良いところで血圧測定。118-72、脈拍は89。ほどなくして中待合へどうぞ、と番号が出る。中廊下で待つこと40分あまり。先生から声がかかった。

 「さあ、どうでしたか?」と訊かれ、「うーん、結構辛くてよれよれでした。」と。ダイアリーを見ながら、投与当日、翌日から今日までの状況を一つ一つご報告。先生も逐一電子カルテに入力されていく。投与当日はステロイドハイで元気だったが、翌日からすぐに味覚異常が出現、お腹がもたもたして吐き気と熱っぽさ、ほてりが酷くなってきて、翌々日からは朝昼晩と毎食ドンペリドンを飲まないと食事が出来なかったこと、生唾が出てずっと気持ち悪かったこと、週末は吐き気が少し収まってきたけれど、引っ越し等の作業もあったので咳や頭痛に悩まされたこと、日曜日の夕方あたりからようやく気持ち悪さが収まってきて食事をしたら、今度はお腹を壊して下痢で大変だったことなどなど。診察室での体温は6度8分。
 先生はPCの採血結果を見ながら、「そうでしたか、やはりいろいろありましたね。採血結果にも出ているんですよ。」と仰る。前回白血球は6,100、好中球も3,500ほどあったのに、なんと今回は3,600の690だそうだ。好中球が1,000に届かなければ抗がん剤治療は中止である。「そうですか・・・そんなに下がっていたのですね。正直コデインを飲むほどの痛みがなくなっていて、ロキソニンだけで済んでいるし、効いている実感があるので、やりたかったのですが・・・無理ですね。」と言うと、「(ハラヴェンだけでなく)パージェタもやっているのだから、そりゃあ効きますよ。ただこれで今日(ハラヴェンを)投与したら、週末大変なことになりますよ。」と言われる。

 そう、好中球減少症による高熱で入院は必至だろう。「次回2週間後から再開しますが、規定量8割に減量します。」とのこと。(発熱に備えて)お守りのクラビット(抗生剤)は持っていてくださいね、と言われる。そう、今日が底値というわけではないので、週末は感染症注意。人混みには出ないのが賢明だ。

 引っ越し作業の疲れもあってこんなにだるいのかと思っていたが、これだけ好中球が下がればだるくて当然だ。納得する。先生が仰るには、血液中のたんぱく質数値も低いとのこと。確かに栄養状態が悪くなっている。水がまずいから水分補給もイマイチだし、食べられるものを少しだけ、引っ越し中はコンビニのサンドイッチのような食事をしていたのだから。食べる量も普段に比べて断然減っている。これで体重が1キロ減で済んだのは幸いである。

 「吐き気止めのドンペリドンを頂きたいのですが、今日は治療なしなら次回で大丈夫です。点滴のデキサート(ステロイドの制吐剤)だけでなく、もう少し遅発性嘔気に対応出来る吐き気止めをお願いするわけにはいきませんか。」と言うと、「問題ないですね。ドンペリドンでもいいけれど、吐き気は個人個人で違いますし、消耗するので次回は点滴の制吐剤を増やしましょう」ということに。

 ということで、治療なし、薬局もなしで先生にご挨拶して診察室を出る。化学療法室でご挨拶に行くと、Okさんがいらしたので、「結構辛かったです。好中球が690ということで今日は中止になりました。2週間後に8割で再開です。」とご報告。「そうでしたか。今日はゆっくりお休みしてくださいね。」と送り出される。

 夫やお友達に報告LINEを打ち、会計に移動。まだ午前中だが、既に長蛇の列である。
 番号が出て支払いを終えるまでに30分ほど。今日は採血と診察のみだったので、前回の初任給越えの支払いが嘘のように1,000円にも満たず、現金支払い。

病院を出ると、確かに風は強いが、青空のいいお天気。暖かい。公園には濃いピンクのおかめ桜や淡いピンクの熱海桜など早咲きの桜が満開である。あまりに綺麗なので、思わず写真を撮って夫やお友達に送る。お散歩中の方たちもスマホを向けている。

 本日の病院滞在時間は僅か2時間半ほど。それでも身体はとても疲れていてふらふらする。駅まで到着すると息切れする。JRは私が乗り換える駅止まりの電車だったし、時間もお昼前なので空いており、余裕で席を確保して本を読みながらのんびり過ごす。

 終点の乗換駅でランチをゆっくり頂く。栄養失調だと言われては大変なので、ゆっくり時間をかけて頑張って完食した。相変わらずお腹は緩く、食事をするとすぐにお手洗いへ。水様便を繰り返すところまではいかないけれど、下痢状態には変わりない。はあ。

 帰路も日差したっぷりで汗ばむほど。明るいうちに帰宅して、生協から配達された食品を運び入れ、一通り収納を済ませる。夫が朝干してくれていた洗濯はまだ十分乾いていなかったので、リビングでちょっと横になる。ビデオをつけたが、いつの間にかウトウト。夕方洗濯を取り込み、夕飯の支度をして夫の帰りを待った。食事の支度も1週間ぶりだ。

 夫はさすがに疲れていたのだろう。今朝は腕時計を忘れ、帰りは職場にスマホを忘れてきたという。そして腰も肩も痛いと仏頂面で食欲もない。食後、またしても均整術師の出番である。
 私も身体が重く、疲れがこびりついていてなかなか取れない。昨日宅配便に出したキャリーケースが届いたので、また洗濯機を回して干す。
 あと2日頑張って出勤したら、土日はゆっくり過ごして体力回復に努めたい。

 新しい治療のペースと薬量がうまく調整出来るようになるまでの間、週末にあれこれ予定を入れて人混みに出かけるのは無謀だろう。自粛しなくては。


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