昨夜は部屋の露天風呂で膨れたお腹を収めた後は早めに就寝した。冷え込んでいたけれど、たっぷりのまろやかなお湯でよく温まったせいかぐっすり眠れた。
今朝はいつも通りの時間にスマホのアラームが鳴ったけれど、しっかり消してそのままベッドの中でグズグズ。朝食前にもう一度お風呂に入らねば!とノロノロ起き出す。
昨日と打って変わって青空が広がるいいお天気だ。その分かなりの冷え込みだ。湖面は青くきらきらと輝き、遠くには白い雲の上に北アルプスの山々も見える。まだ紅葉(ここでは黄葉が有名だそうだ)には少し早いけれど、絶景である。
一泊前倒しにしていたら、湖面の島から打ち上げられる秋の花火大会も見られたとのこと。コロナの影響で夏恒例の大花火大会は2年連続中止だったそうだが、秋の土日の夜は、10分間だけ宿泊客のために花火を打ち上げているのだそうだ。残念。
3人順番でささっと入浴し、さっぱりして朝の連続テレビ小説をも視終えて階下のレストランへ。昨夜と同じテーブルかと思いきや、突き当りの個室に案内される。6人は座れるテーブルが2つある中、3人の貸し切りだった。
昨夜のうちにお願いしていたとおり、母と夫は和食、私は洋食のメニュー表がテーブルの上に。先ずは、フレッシュジュースが丸ごとオレンジの器に入って供される。お腹に染み渡る美味しさに俄然食欲が湧く。
和食は2段重ねの器に沢山の小鉢が並び、茶わん蒸しや焼き魚、具沢山のお味噌汁にお粥等々。洋食は信州野菜のミネストローネ、長野県産のサラダに八ケ岳山麓の卵やチーズを使ったそば粉のガレット、フレンチトースト、フルーツヨーグルト等大満足の内容だった。
食後はゆっくりと紅茶を頂く。窓の外の湖面を愛で、小鳥のさえずりを聴きながら1時間ほどの優雅な朝食を終える。
チェックアウトまで1時間ちょっと。フロントでこの後の日程をお伝えしてから、最上階のライブラリーラウンジ経由で部屋に戻る。
パッキングを済ませ、荷物を預けてチェックアウト。
ホテルから徒歩5分ほどの遊覧船乗り場へゆっくりと歩いて向かう。湖面の遊歩道では多くの人たちが散歩やジョギング中。
遊覧船乗り場で、名物お焼きと乗船券のセット券を購入する。乗船を待っているのは見渡す限りシニアばかりといった感じである。まあ月曜日であるから仕方あるまい。
いいお天気だけれど風がかなり冷たい。襟の高いニットにコートを着込んでいてもちっとも大げさではない。母はニットのアンサンブルと薄手のコートを着ていたけれど、まだ寒かったようでスカーフを首に巻き、ひたすら手をこすっていた。乗船時間は30分足らず。
スワンの形をした昔ながらの遊覧船と、今どき風の新しい遊覧船が並んでいた。
乗船したのは今どき風の船だったが、コロナ対策にはもってこいなのだろうけれど、窓枠しかない。ガラスが貼られていないので、どこにいても吹きっ晒し状態だ。
最初2階に上がってみたけれど、風が強いので1階に降りる。それでも母はかなり寒かったようで、風邪をひかれては大変と、少しは風が凌げそうな壁がある場所に避難してもらった。
遊覧船を降り、お焼きをゲットしてからホテルで紹介された、レストランとお土産屋さん等が入った建物に向かう。新しく出来たばかりのようでお洒落な作り。朝食を摂ってからまだそれほど時間も経っていないので、母も私も重いランチはちょっと無理。ということで、お土産売り場に隣接したカフェベーカリーでパンと珈琲等の軽いランチ。冷えた身体を温めて、少し元気になる。エレベーターで屋上の展望階に登って、美しい湖面や山々の景色の見納め。
再びホテルに戻って、ホテルに隣接した、迎賓館等の見学。
朝食時に、チェックアウト後にランチを済ませてから見学をしたいとお願いしておいたところ、迎賓館入り口にはスリッパが3足用意されており、私達3人の貸し切りだった。
「迎賓館」は片倉家別邸にふさわしい、ヴィクトリア調の様式にシンプルさを加えた大正浪漫をしのばせる建物。全国からシルクの買い付けに来る客人を迎えたという。家具や調度品も味わいのある品々が用意され、バーカウンター等もあった。
皇室や多くの貴族の方々もしばしば食事を楽しまれたとのこと。
大皿等が飾られた廊下を歩いて進むと、大正浪漫香る、離れの「菊の間」に繋がっている。菊の間は、昨日見学した片倉館に隣接する敷地内に、片倉家別邸として建てられものだそうで、設計者は片倉館と同じく大正から昭和戦前を代表する建築家の一人である森山松之助。当初は湖に面して建っていたが、昭和23年ホテル建築の際に、現在の場所に移築し、平成23年、国登録有形文化財に登録されたという。
昭和天皇がお使いになったという食器等がそのまま触れられるように飾られており、迎賓館もそうだけれど、こんなに自由に見学していいのかしら、とあまりの寛大さにちょっとびっくり。
ということで、2つの施設を心行くまで見学させて頂き、母も「凄いわね~」の連発。帰りの特急出発まで30分。ホテルに戻って荷物をピックアップし、再び黒いワゴン車を出して頂いて駅まで送って頂いた。
特急が定刻通り発車。1時間40分の乗車で無事にJRの駅に到着した。改札を出て、母は自宅までのバスに、私たちも自宅方面までのバスに乗るため解散。
バスは渋滞気味で小一時間かかってしまった。夫は自宅最寄りバス停で降り、私は駅まで。ヨガスタジオで岩盤浴(今日も貸し切り!)をして汗をかいてから帰宅した。
母は予定より1台早いバスに乗れ、私たちより早い帰宅が出来たと留守電が入っていた。
帰宅後は簡単夕食を済ませ、さて、明日は夫も私も出勤である。
それにしても本当にいきなり寒くなった。風邪をひかないようにしなくては。