ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.10.27 採血レントゲン後口腔外科、腫瘍内科診察、エンハーツ21クール目 さらに6割に減量17回目無事終了

2021-10-27 23:18:00 | 治療日記
 昨日はほぼ定時で仕事を切り上げて、一旦帰宅した。大方準備していた前泊用の荷物をぱぱっと完成させて、身支度を済ませ、夕食の支度をパスして(かつて、仕事を終えて帰宅してから夕食を摂り、その後ヨガクラスに出てから前泊に向かっていたのが夢のようだ。)、夫と駅前の廻るお寿司屋さんで待ち合わせした。

 店内は満席で子ども連れも多く、賑やか。なんだかザワザワしていて終始落ち着かなかった。どこに行っても人が増えているのを痛感する。さっさと黙食し、会計を済ませて早めにお店を後にした。
 人身事故の関係で私鉄が遅れており、乗換駅では10分ほど待ち、やっと席を確保したけれど、混雑していた。

 今年3回目の宿泊になる高層ホテルにチェックイン。14階のシングルルーム。8週間前には20度の冷房に設定されていた部屋は23度の暖房になっていた。母にDuoでご機嫌伺いをしてから閉店間際の隣接するショッピングセンターの書店に急いで出向き、数冊新刊の文庫を購入した。
 ニュース番組を視た後ゆっくり入浴し、You tubeでベッドの上でも出来るという寝る前ヨガを15分ほど行って早めの就寝。
 
 朝は目覚ましが鳴る前に自然に目が覚める。浴槽足湯を済ませ、身支度を整えてレストランに降りる。前回宿泊した時は、窓側のテーブルは半分ほど埋まっている感じだったが、今朝は窓側がかなり混雑しているので、と内側の端の4人テーブルを案内された。

 やはり人が出始めているのをここでも実感する。オムレツを焼いて頂き、スープを盛り付けて頂く。コールドディッシュは一つずつ小皿にラップをかけて用意してあるものを自分で取る形式は同じ。ちょっとずつ色々頂けるのが嬉しい。
 果物も少量多品種、ヨーグルトのフルーツソースも充実していて、食後はハーブティーを頂き、カフェラテをお持ち帰りにし、新聞も携えて部屋に戻る。BSで朝ドラを視てから、夜は連絡出来ないかもしれないので、母にDuo通話で行ってきますの連絡。

 レイトチェックアウトで3時間延長が出来るので、荷物はほぼ持ち出すだけにまとめて、最低限の手提げだけで身軽に出かけた。
 外はぱっとしない曇天。ニットに秋物のトレンチコートを羽織り、首元にはストール。今日は最高気温が20度に達しない予報だ。
 病院に到着し、若干並んで受付でIDカードを通す。受付表には60歳4か月とプリントされていて唖然とする。もう60歳という齢の3分の1が過ぎてしまった。採血受付へ移動して、ピンク色の受付番号表を取る。電子掲示板を見ると、10数人待ちで待ち時間は11分と出ている。
 エコバッグにコートとストールを収納し、本を読み始める。

 ほぼ時間通りに番号を呼ばれた。今日は初めましての男性。名札が見えないので技師さんなのか看護師さんなのか不明。今月は今日1回だけだから5本。刺す時、チクリではなくズキンと痛みが走った。うーん。そういう時は抜く時も痛む。とはいいながら、お礼を言って席を立つ。

 止血をしながらエスカレーターで2階のレントゲン受付へ。紙の受付番号を取る。とても混んでいて座れない人が溢れている。呼ばれている番号は自分の番号より20番近く若い。ずっと立っているのは疲れそうなので、声が聞こえる程度の遠くの廊下まで移動して空いた席を確保した。

 25分ほど待ち、ようやく呼ばれて中廊下に移動したら、こちらは誰もおらず、すぐに呼んで頂けた。
 ブラトップにプレーンなニットを着ていたので検査着に着替える必要はないつもりでいたが、「ニットの織がちょっと引っかかるかも、念のため着替えましょうか」と言われて結局検査着に着替えることになった。嗚呼、申し訳なかった。
 前方向、横方向2枚撮影し、無事終了。

 着替えを済ませ、今度は向かいの口腔外科へ移動する。予約時間までにあと5分しかない。まだ9時前なのにとても混んでいる。両脇の診療科も満席である。

 15分ほどして電子掲示板に番号が出て、中待合いに入った。そして10分もしないで診察室に入るようにアナウンスがあった。
 W先生にお目にかかるのは3月末以来7か月ぶり。4週に1度の通院になったので、月初めの予約を変更して頂いたお詫びのご挨拶。

 「様子はどうですか」と問われ、「特に変わったことはありませんが、治療後の吐き気でなかなか丁寧に歯を磨けない日が続くと、折れた歯の廻り等が痛むような気がします。先週末土曜日に、かかりつけクリニックで3か月に1度の検診で診て頂いたが、とりわけ問題はないとは言われてきました。」とご報告する。

 先生が一通りチェックされ、「特に問題なく安定しています。今後はかかりつけ医に定期的に診てもらえばOK。口蓋隆起も問題なし。ランマークの再開や何かあればまたいつでも来るように。ひとまずここでの経過観察も終了で良いですよ。」とのこと。

 2012年秋、EC副作用による高熱で入院した際、急性歯根膜炎も発症しており、その治療から口腔外科通いが始まった。その後、上顎口蓋隆起部分の顎骨壊死等も経て、口腔外科にはかなり長くお世話になった。途中、何人も先生が交代されたが、これにて無事卒業となった。お礼を言って席を立った。

 再びエスカレーターで1階に降りて、腫瘍内科へ移動した。待合い椅子はそこそこの混雑だ。ほぼ定位置を確保してから受付に並ぶ。いつものように問診票の追加を頂く。今回も息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れ「ある」の前に“たまに”を追加した。
 既に採血から1時間以上経っているので、忘れないうちに血圧測定。115-69、脈拍が86。
 
 今日のお供は乃南アサさんの「六月の雪」(文春文庫)。
 帯には「癒しの島での七日間が彼女の人生を変えた!声優になる夢に破れた未來は、病に倒れた祖母のふるさと、台湾・台南を訪れるー。著者の”台湾愛“が結実した感動作。」とある。解説を評論家・川本三郎さんが書いておられるが、「台湾の古都、台南にいい旅をしたような思いにさせてくれる、読み応えのある小説である。」。
 まさにその通り。日本と台湾の過去と現在を重層的に描いた渾身の一作、ともある。随分前になるが、家族と訪れた台湾周遊の旅で台南も立ち寄ったことを思い出してグイグイと読めた。

 30分ほどして ”中待合いへどうぞ”に番号が出た。そこから15分ほど待って、先生がお顔を出された。今日は病院チェックインから先生にお目にかかるまで2時間ちょっと。あれこれ周った割にはとても順調である。

 「おはようございます。」と挨拶して、荷物を籠に入れ、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着いた。
 「今日は薬学部の学生さんが同席します」とのことで、奥に座っておられる女性に会釈をする。
 「さて、4週間ですね、相変わらずでしたか・・・。」と訊かれ、「はい。今回は気持ち悪さ1週間の後、下痢があり、胃痛もあり、胃薬を何度か飲みましたが胃が重く、復調までたっぷり10日はかかりました。体調の良い時間が1週間延びて良かったです。口腔外科も一旦卒業になりました」と返事をする。

 先生の横にあるPCにはレントゲンの画像が2枚並んでいる。もう一つのPCには採血結果が出ている。
 「採血の結果は特に問題ありません。マーカーはまた上がっているけれど、まあ本当に上がっているのかわからない。来月以降もまた上がるか、ですね。いずれにせよ下がり続けてゼロになることはないので。肺の影は8月に比べてそれほど目立たない。ほぼ変わりない。大きくなったか、と思ってから粘り腰ですね。ということで治療を続けましょう。」とのこと。

 マーカーは2桁に突入である。白血球は3,800、好中球は1,300ほどあった。HとLの項目もまあいくつかある。アルブミンはまたLに逆戻り。診察室での検温は6度5分。

 エンハーツが効いているとの判断で治療続行である。職場の検診結果をお見せして、年内にCTの予約が、次回心エコーの予約が入った。
 4週間分の薬が処方される。前回同様、臭くて辛いエルカルチンは1日4回から3回に。

 お礼を言って、診察室を出、化学療法室へ移動する。お一人待っている。
 受付番号を取り、待合い椅子に座ってお手洗いを済ませると、夫やお友達にライン連絡をする暇もなく、すぐにOkさんがイメンドを持ってきてくださって、その場で飲む。ほどなくしてOkさんから窓側の通路脇のリクライニングシートに案内された。外は今にも降り出しそうなお天気だ。
 
 環境整備をして読書を再開すると、薬剤師のIさんが薬科大生を連れて薬局への情報提供書類を持ってきてくださった。「長く続いていますね、間隔をあけても効いているようですし。何か気になることはありますか」と問われ、エルカルチンの臭いが辛いことを訴える。「吐き気があるととても一日4回は飲めずに3回がやっとで・・・」とお伝えする。
 Oさんが針刺しに見えた。殆ど痛まず、ラッキー。お隣も静かで、お喋りの声も騒音も気にならない。

 針刺しの後10分ほどで久しぶりにKwさんが薬を持っていらした。SpO2は95%で脈拍は74。Kwさんは2階に異動になったそうだ。しばらく化学療法室に通わないとこういう事態に遭遇する。今日はヘルプで午後は耳鼻科なのだそうだ。
 口腔外科のW先生のこともよく知っておられた。水曜日と金曜日は特に混雑しており、先生方が外来を終えるのは夜7時を廻るそうだ。緊急事態宣言が明けて、受診控えや予約キャンセルもめっきり減ったそうだ。

 そして、薬剤師のIさんが戻って来られる。エルカルチンはアミノ酸なので魚の腐った臭いがするのは確かで、自分の体臭や汗が臭く感じるのもあり得るとのこと。解決にはならないけれど、訴えたことをすぐに調べて戻って来られて共感してくださったことがとても嬉しく救われた気分になって、お礼を言った。

 大きい錠剤が辛ければ、ドリンクタイプや注射もあるという。うーん、そこまでしなくても我慢かな、とお答えしたが、「とにかく治療後は鼻が敏感になって、職場では香水や柔軟剤の匂いも辛くて・・・」と言ったら、「次回までにまた対策を考えておきます。」とのこと。有難い。

 ふと窓の外を見れば土砂降りになっている。曇りの予報だったので、念のため小さな折りたたみ傘は持ってきたけれど、これでは、とても太刀打ちできない。小降りになりますようにと祈る。
 Kwさんの同僚の方で、同じようにエルカルチンはとても臭くて飲めないし、香水や柔軟剤の匂いに困っている方がいるとのこと。私だけのたわごとではなかったことにほっとした。

 アロキシ・デキサートミックスからスタートし、ブドウ糖、エンハーツ、ブドウ糖、生食である。始まってからは順調。Okさんが途中薬を替えにいらしたので「Kwさんが異動とは知りませんでした。Okさんは異動しませんよね?」と確認してしまった。
 
 投与後血圧測定もKwさんで、109-51、脈拍は65。抜針はOさん。全く衝撃がなくてほっとした。そうお礼を言ったら「そうなるように頑張りました。」とのこと。有難い。お手洗いを済ませ、お礼を言って化学療法室を出た。

 腫瘍内科で受付表を出し、処方箋のデータをFAXで薬局に送る。この技も大分ポピュラーになってきたようで、何人かが並んでいた。丁度トライしていた年配の女性がなかなか出来なくて困っていた。
 私の前に並んでいた年配の男性が私の顔を見て「どうしたものやら・・・」という顔をされたので「お困りですか?」とお手伝いして、無事に送付。
 男性に「それではどうぞ」と言ったところ「お先に、私もしくじりそうなので・・・」と仰るので、お言葉に甘えてぱぱっと送り、その場を離れた。待合い椅子で暫し本を読みつつ10分ほど待ってから自動支払機でお支払い。カードで11万円強。

 外に出ると、路面はびっしょりだったけれど、雨が止んでいて安堵した。朝よりは気温が上がっているが、荷物になるのでコートは着て、ストールはやめておいた。
 薬局の待合い椅子はそこそこの混雑。FAXは無事に届いていたけれど、やはり後の番号の方たちに抜かされる。レイトチェックアウトの時間が迫っている。

 30分ちょっとの待ち時間で済んで、初めましての薬剤師Yさんから薬を頂く。エルカルチンの話をして9,000円弱カードのお支払い。今日の病院と薬局の滞在時間は合計で5時間半強。2科受診だからきわめて順調だ。

 急いでホテルの部屋に戻り、荷物をピックアップしてからチェックアウト。ショッピングセンターで夫に焼き菓子のお土産を買い求める。
 朝食をしっかり頂いたのとあまりお腹が空いていないのでそのまま駅へ向かう。乗換駅まで戻ったけれど、それでもあまり空腹でないので、そのまま自宅最寄り駅まで。
 いつものカフェで軽く食べて帰ろうかなと覗くと、長蛇の列だったので、諦めて帰宅。雨が降っていなかったので助かった。

 帰宅後は生協のお届け品を取り込み、収納。何も食べないわけには、とレンチンのミニドリアとカップスープをお腹に入れて、薬を飲む。今日頂いた薬やら何やらの片付けをしてちょっと横になったら、ライナーに乗って定刻通りに夫が帰宅した。

 今日はイメンドを飲んだ後眠くてたまらなかったけれど、本が面白くて結局頑張って起きていた所為か、とにかく眠くて、夫が生協で届いたお寿司を食べている間はウトウト。

 お昼が遅かった(既にお夕)し、お腹がなんだかモタモタして空かないので、夫が剥いてくれたシナノスイートと柿だけ頂いて、このブログを書いている。

 明日は通常出勤だ。なんとか乗り切らなくては。
 ちなみに今日はブログ開設12周年。毎年「祝!ブログ開設〇周年」の記事を書いてきたが、今日は治療日記だけで一旦終了にしたい。明日思うことが書けるようなら書いておきたいと思う。

 
コメント
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