昨夜は部屋のTVに出る大浴場の混雑状況がずっと「大変混雑している」から変わらず。待っていても埒が明かないからひとまず行ってみようと夫と出かけた。初日ほどの混雑はなく、わりとゆっくり入浴出来た。
部屋に戻って読書の続きをして2冊目を読み終え、日付が変わる前に就寝。
明け方、お手洗いで目覚めたのはまたしても4時前だ。その後、夫も起きて、なんだかゴソゴソずっと眠れない様子で、私もそのまま入眠出来ず。6時半にはスマホアラームが鳴るのだけれど、珍しく夫から「お風呂に行かないか」と誘われたのが6時過ぎのこと。少しウトウトとしただろうか。4時間弱の睡眠ではいささか寝不足である。
大浴場は洗い場に1人、浴槽に1人、脱衣場に1人といったところで、ゆっくりと浸かることが出来た。2月に寝汗をかくなんてちょっと信じられないが、夫はなんだか体温調節が上手くいかないようだという。
部屋に戻ってベッドでBSで朝ドラを視、その後昨秋訪れた知床のドキュメンタリー番組等を視ながら身支度を済ませて、階下のレストランへ。さすがにブッフェも3日目となると、ちょっと飽きてくる。
少しずつアレンジは加わっているが、大筋は同じであるから仕方ない。お腹は快調だが、食べ過ぎ注意を念頭に頂く。食後のカプチーノが美味しかった。
部屋に戻ると、正規のチェックアウトまで1時間ちょっと。夫と2人でパッキングを終える。今日は4日間の中で一番お天気が良い。青い海、青い空、色の濃淡が昨日までと全く違う。白い雲も夏空のようだ。最高気温は25度だという。夏日である。部屋のベランダでこの贅沢な風景との別れを惜しみつつ写真撮影。
空港までのリムジンバスは順調にいけば搭乗予定機に十分間に合うのだけれど、DFSでの受け取りもあるし、往路のように渋滞で遅れて乗り損なったら・・・と思うと心臓に悪いので、タクシーで向かうことにした。30分もみれば十分だという。
支度が出来てしまったので、せっかくレイトチェックアウトにして頂いたけれど、そのままチェックアウト。呼んでもらったタクシーは5分ほどで到着。いざ、車に乗ると思うと、お腹が心配でお手洗いを往復する。
リムジンバスのように街中を通らず、ホテルの部屋から見えた橋を渡り、青い海沿いの道をずっと走る。眩しく美しい海を愛でつつ、また来ることが出来るだろうか、と思う。途中でちょっぴり景観の説明もしてくれてびっくり。運転手さんもかつては色々お喋りしてくれたのだろうけれど、コロナ禍で遠慮がちに突然ぼそぼそっとお話になるのでつい聞き直してしまう。
30分かからずに出発ロビーに到着する。出発まで2時間弱である。
チェックインを済ませ、夫の大きいキャリーケースを預け、身軽になってから若干のお土産品を調達して、保安検査所を通過する。ブーツはやはり脱いでスリッパになる。
無事通過した後はDFSで昨日購入した夫の財布、紅茶の受け取りを済ませる。それでもなお出発までたっぷり1時間以上ある。朝食を終えてからまだ2時間ちょっと。ブッフェでたっぷり頂いているし、夫が「さあ、お昼にしよう」と言うけれど、私はお腹が何となく心配だし、まだ全然空腹ではない。空弁を買って機内で頂ければ十分だと応ずると、では、とおにぎりやお茶を購入して持ち込むことに。
変更された搭乗口まで移動する。そういえばブルーシールアイスクリームも食べていない!と夫に1つ購入してちょっぴり味見をさせてもらった。
今回の旅、3冊目のお供は坂井希久子さんの「妻の終活」(祥伝社文庫)。
帯には「末期がんで余命1年の宣告 先行く妻の心情は?残された夫の胸中は?夫婦とは、家族とは。感涙必至の傑作!」とある。とても他人事とは思えず、手に取った。案の定身につまされることも多く、読みだしたら止まらなくなった。まあ、我が家の夫は主人公の廉太郎のような心配は全くないのだけれど。
搭乗機は出発が5分遅れるというアナウンスがあったが、離陸したのは20分遅れだった。窓側の席からそれは美しく街も海も見ることが出来て、ラッキーだった。持ち込んだおにぎり等を頂き、それ以外はずっと読書を続け、読了した。
文芸評論家の末國善己さんが解説を書いておられるが、「終活は人生を総括し、その反省を踏まえて今後を考えることであり、それは単なる死の準備ではなく、今を幸福に生きるためにも必要だと気付かせてくれるのである。」という件には膝を打った。
往路は約3時間近くかかったが、復路は早い。正味2時間少々だ。窓の外は出発地とは打って変わって冷たい雨降り。あの南国の明るい青空はどこへ、といった感じ。
ニットの下にインナーを1枚追加し、手荷物として持っていたストールを巻き、ダウンジャケットを着込む。夫に大きなキャリーケースのピックアップを任せ、私はリムジンバスのチケットを買いに走る。予定通りの到着だったら間に合ったかもしれない便には当然乗れず、1時間遅れ。
土砂降りの雨の中、最初は順調に走ったバスだったが、途中渋滞で殆ど動かなくなった。終点である最寄り駅に到着したのは予定より30分ほど遅れてのことだった。
まだ雨が止んでいない。寒いけれど、出発した雪の日に比べれば我慢が出来る程度だ。昨日はこちらも温かかったそうだが、寒かったり温かかったり体調を崩す人が多いのではないか。
タクシーを待つこと10分弱、無事帰宅した。母にはMeet通話で帰宅報告だけ済ませる。
部屋干しして出かけた洗濯物やら荷物やらを片付け、冷凍の麺等で簡単な夕食を済ませる。
今月1回目のお花が届いていた。ピンク、クリーム、薄紫のスイートピーが合わせて4本、赤と黄色のチューリップが1本ずつ、紫のお星さまのようなリューココリーネが2本、サンデリーホワイトの葉が1本。花言葉はそれぞれ「門出」、「博愛」、「暖かい心」、「開運」だという。スイートピーの甘く優しい香りに春を感じ、癒される。
日差しが溢れ、汗ばむような夏日から冷たい雨の冬日に逆戻り。体調を崩さないように今日は早めに休んで明後日の治療日を迎えたいと思う。