散日拾遺

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ネコひっかき病 / 関西の電車

2015-06-06 11:51:31 | 日記

2015年6月4日(木)

 

 PCは最初、「ネコ筆禍奇病」と変換した。ボキャがあるようなないような。

 「ネコひっかき病」は立派な病名。このところ感染症学に追い回されている長男が、その治療法をまとめてくる課題を与えられ、いろいろ調べ回っている。化学療法の有効性について、意外に定説がないらしい。使うとすればA系、あるいはB系、しかし、ほとんど自然治癒するので対症療法で経過を見るのが正解など、諸説紛々。

 

 ところでそもそも病原体の正体は、

 「・・・グラム陰性桿菌」

 「え?」

 

 あれはバクテリアではない、リケッチア疾患だったはずだが?

 長男もこちらも、それぞれギョッとしてPC画面を覗き込む。

 「1993年の報告で分類が変更された」だって。

 それぞれに安堵の吐息。いずれも、教わったことを忘れてはいなかった。かくのごとく、人知は進歩する。

 

 リケッチアについては、かつて「細菌とウイルスの間」などと表現され、そんな本も書かれた。仮に薬を使うとして場合、そのプロトコルがマイコプラズマなどと重なるのも、サイズが関係しているのかな。

 

***

 

 ゆっくり出て、大阪国際会議場に向かう。

 関西の電車・・・関西といっても広うござんすね、少なくとも阪急沿線で電車に乗って面白いことがいくつか。

 

東京のアナウンス 「一番ホームに(または一番線に)到着の電車は・・・」

阪急のアナウンス 「一号線に到着の電車は・・・」

 つい別の路線の話かと思ってしまう。

 

東京のアナウンス 「次は終点、大井町です。」

阪急のアナウンス 「次は西宮北口、この電車はここまでです。」

 「ここまでです」って、いつも一瞬ギョッとするのだ。

 「よう来たな~、せやけどここまでやで・・・」

 電車が海に突っ込むか、橋から落ちるか、

 『カッサンドラ・クロス』なんていう映画を思い出したりして。

 

 あとはそう、通路をはさんで談笑する乗客風景も、東京では滅多になく、関西ではごく普通。

 合わない人は合わないかもしれないね。

 僕はどっちも面白い。見比べると、それぞれに可愛いのである。