散日拾遺

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ビデオで見る限り

2019-05-24 21:57:57 | 日記
2019年5月24日(金)
 栃ノ心の踵は断じてついていない。一番低い角度のカメラが真横から正しく撮っており、踵がすれすれ水平に宙を回る間、砂は一粒も舞い上がらず、掃き清められた砂の面に乱れのないのが確認できる。ビデオ判定者はどこをどう見たものか。
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201905240000398.html 

 「ビデオ判定者が自信をもてなかったために、いちばん近くで見ていた者の目を信用した」
 との説明だが、これは全く納得できない。たとえ数mの至近でも、あのスピードで進行する一瞬のできごとを cm の精度で判定できるほど、人間の視覚は発達していない。だからこそビデオを使うのであって、ビデオでどちらとも言えないほど微妙なものを、肉眼が正しく判定し得るという理屈はない。それならビデオは必要ない。
 「直近の審判が『差し違えではないか』と疑義を呈したが、ビデオ判定ではそこまで確認できなかった」
 というのでなければ話がおかしい。
 
 そして、それほど微妙でいずれとも決しかねる事態なら、振り出しに戻って行事軍配を信頼するのが筋目というものではないか。「差し違え」は行事の権威にも関わることで、ハッキリ覆す根拠がある場合に限るべきこと「推定無罪」と同じ理屈である。行事は飾り物ではない。本件、行事ではなく審判の差し違えと素人には思われる。

 栃ノ心、クサるな折れるな。朝乃山に押し込まれたからこんなことも起きたのだ。明日こそ文句なしに勝って大関復帰を決めてみせよう !

Ω