2019年10月20日(日)
小島誠志先生が愛媛からいらして、高井戸教会でお説教されることをFさんが知らせてくださった。いそいそと出かけていったのは、もちろんのことである。
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高井戸教会は1989(明治22)年の創立というから、歴史が長い。豊多摩郡淀橋町大字角筈(つのはず)が発祥の地で、今なら新宿西口の繁華な一画。戦災による焼亡と再建の後、同地域の再開発で1961年に移転したとのこと。付属幼稚園を「角笛」と呼ぶのは「角」に引っ掛けたものというが、旧約に「救いの角」の故事があって聖書になじみのよい名でもある。
温顔の小島先生、放蕩息子の話(ルカ15章)をゆっくりじっくり語られた。戻ってきた息子が父の姿を認めるより早く、父が息子を点のような小ささのうちに発見する - ずっとじっと待っていたのである。親は子を、神は人を待つものと知れとや。
聞きながらジイドの『放蕩息子の帰還』のことなど思い出した。そこでは帰還した息子と入れかわりに、その弟がまた世間へ向かって旅立っていく。これもまた神慮のうちにある。
小島先生がハーモニカを好んで吹かれること、以前に聞いていたのを思い出した。それでベテル病院の緩和ケア病棟を慰問なさるのだという。再開した僕のバイオリンも、練習しておけばそういう使い方ができるかもしれない。午後は先生の実演があり、『春の日の花と輝く』だの『行け、モーセ』だのを披露されたらしい。
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帰途の渋谷で南アの応援団と思しき4~5人連れが道を間違えそうになっていた。今夜の大敵、違う道を教えちゃおうかなと、頭の片隅に小悪事が浮かぶのが妙に可笑しい。試合は3-29の完敗、刀折れ矢尽きた態でむしろ清々しく、日本代表ここに至るまで実に実によくやった。ありがとう。
ラグビーはにわかファンでもなく、新日鉄釜石の七連覇に熱狂し、1990年代初めには大学対抗戦グループの行方を週末毎に仔細に追った口だった。その頃と同じ競技とは思えないぐらい準歩もしたが、もちろん変わらぬ面もある。とりわけ南アフリカのディフェンスの強さにこの競技の原点を見た。
ラグビーの面白さはディフェンスがタックルという攻撃的な形をとることで、今次日本の大活躍もダブルタックルによるしぶとい粘りによるところ大だった。恵まれた体躯を生かし、なおかつオフサイドすれすれに飛び込んでくる強くて速い南アのディフェンスが、残念ながら一枚上を行ったね。日本に対して真剣に対策を練った結果でもあったのだろう。
レベルが高くなるほど防御力が決め手になるのは、あらゆる競技に共通かもしれないが、とりわけ連想されるのは例によって囲碁である。もう一つ、ラグビーチームの国際色の豊かさが、日本棋界のそれに通じて嬉しい。
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