散日拾遺

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『忘れられた日本人』新旧そろい踏み

2019-06-20 18:26:07 | 日記
2019年6月20日(木)
 今朝の天声人語が、警察官の特殊詐欺に関連して「説教強盗」を引き合いに出している。その書き方・もって行き方にいささかの疑問があるが、当方も多忙の砌、詳しく論うことはやめておく。「説教強盗」の犯行の多くに被害宅の女性に対する強姦が付随していたらしいこと、しかしながら昭和初年の時代背景もあり、主として被害者に対する配慮から強姦罪としては立件されず、それが一連の犯行の印象を大きく変えたと思われること、新聞人であればそのあたりを知らずに書いたのではなかろうし。
 記憶を確認する過程で、筒井功という人物の足跡と著作に行きあたった。これで僕自身の損得勘定は大きくプラスに振れた。医者同様、報道人もさまざまである。


 筒井功 『新・忘れられた日本人 ー 辺界の人と土地』 (河出書房新社)

 「新」とあるのは言うまでもなく下記を意識しているからであろう。こちらは読書習慣のあるすべての人に勧めたい古典的名著である。

宮本常一 『忘れられた日本人』 (岩波文庫)

 ついでに佐野眞一が、やはり『新 忘れられた日本人』と題して連作を上梓しているが、こちらは読者の評価が分かれているようだ。

佐野眞一 『新 忘れられた日本人』 (ちくま文庫)

Ω

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