きょうも鱒釣り

「きょうも鱒釣り」は故人である芦澤一洋さんの著書です。
この言葉が大好きです。

木曾のヤマトイワナ2011年

2011-08-18 | 釣り

夏休み、8月15,16,17日は木曾にヤマトイワナに会いに行ってきました。

081501 (木曾の小さな流れ)

まあ、いつもの事ですが、前日はあまり眠れないので、1時間ほど寝て、途中で仮眠と言う事で出発しましたが、結局、目指す木曾の川の入り口に4時前に到着しました。
真っ暗な中、寝ようと車の中で毛布にくるまりましたが、悶々としてなかなか眠れないまま、朝5時を過ぎだいぶ明るくなりました。
この川は、釣り上がってもしばらくはあまり釣れないので、早めに川に入ってのんびり釣り上がり、ちょうど良い時間に良い場所までたどり着ければ良いかなと思い、準備をして6時過ぎに川に立ちました。
標高は1,200m位ですから、ちょっと肌寒い位ですが釣り上がりにはちょうど良い感じです。晴れて気温が上がるとちょっと暑いかもしれないけど、木陰の多い流れですから日陰に入ればかなり涼しいです。

081503 (涼しい川を歩く?登る)

流れに毛鉤を浮かべるとピシャッと反応があるものの、毛鉤に掛かりません。たぶん、小さなイワナなのだろうと思いますが、丹念にイワナが居そうなポイントに毛鉤を浮かべて行くと、結構良いサイズのイワナが毛鉤を突っつくと勢いよく逃げて行きやっぱり掛かりません。
まだ、時間が早いからイワナはちゃんと目を覚ましていないのか、それとも毛鉤に違和感があるのか、この時期のイワナはかなりナーバスでいずれにせよ掛かりません。
それに、なんだか雲行きも怪しくて一雨来そうな雰囲気です。
それでもやっと、流れから良い感じでイワナが毛鉤に食いつき、この川のヤマトイワナにご対面です。

081502 (この川の可愛いヤマトイワナ

場所もイワナが居る場所にやっとたどり着き、時間も良い感じになってきたのか、イワナの反応が良くなって来ました。
結構良いサイズのイワナを見つけて粘ったら、小さい方のイワナが釣れてしまい、がっかり、その後、まあまあのイワナが釣れると、なんと雨が降りはじめました。

081504 (ヤマトイワナらしい模様)

ちょっと雨脚が強くなったので、退渓ポイントの橋の下に避難して様子を見て居ましたが、雨は止みそうもなく、仕方なくそこでお仕舞い。雨の中をとぼとぼとカッパを着て車まで林道を歩いて戻りました。
車にたどり着くと、雨はだいぶ小降りになり長靴を脱いで車を走らせると雨は止みました。
麓のソバ屋で遅いお昼を食べ、宿に向かう途中で釣りをしようかと、川をみたり、湖をみたりしましたが、釣りはしないで、温泉によって、のんびりしました。
御嶽山は雲に隠れて見えませんでしたが、木曾の景色は良い物です。
早めに寝たので、寝不足は解消、今日は開田方面の宿を取ったので、開田方面に移動しながら、途中の川で釣りしようと思いのんびりドライブ、よい所がなく、それでも釣りをはじめようと支度をすると、雨が降りだしました。これはダメかなと思い、宿のそばの川に向かうと雨は止み、晴れてきました。
晴れて気温は上がりましたが、川の水は冷たいので、流れに川霧が出てなんとも幻想的な川の景色でしばらく見とれてしまいました。

081506 (流れと、コケの生えた岩、川霧が奇麗でした)

はじめに釣れたイワナは小さなニッコウイワナでしたが、その後は、ヤマトイワナが釣れはじめ、昨日のヤマトイワナとはまた違った色合いのヤマトイワナにも会えました。

081507

(ヤマトイワナ)

25cmくらいのヤマトイワナの背中にはなんと、別の毛鉤が刺さっていました。
バーブ(返し)付きの毛鉤だったので、抜けずに刺さったままだったようで、その毛鉤も抜いてそっと流れに返して上げました。

  081508
(背びれの後ろに別の毛鉤が刺さっていたヤマトイワナ)

可愛そうに、どれほどの時間、刺さったままだったのでしょうか、改めてバーブレスフックを使うべきだと思いました。釣りをするって事は、毛鉤で魚を傷つけているのだから、そんな事を考えるのはちょっと矛盾しているかもしれませんが、それでも、釣りが好きなので止められません。なので、でききるだけ、魚にダメージを与えずに釣りをしたいと思う訳なのですがね。。

081510 (ちょっと良いサイズのヤマトイワナ)

一番楽しみにしていた堰堤下に来て、毛鉤を送り込みましたが、反応がありません。

081509
(先に堰堤が見えます)

しばらく様子を見ていると、右奥でライズしました。
毛鉤を送り込むと毛鉤に反応したものの、流れにラインがひかれて毛鉤が動いてしまうと追ってきます。その姿を見て、ちょっとビックリ、結構大きいイワナです。
もう一度、毛鉤を送り込み今度は流れにひかれないようにラインをたるませ、毛鉤を浮かべるとがっちりと毛鉤をくわえました。そのイワナをやっと引き寄せて来て、ちょっとビックリしました。尺は越えたヤマトイワナでしたが、なんと、無班の魚体に黒いシミがありカビが出ているようで、ちょっと哀れな感じです。イワナは生きている限り成長しますが、歳を取ってどの様にその生涯を終えるのかボクは知りませんが、きっとこのイワナはもう長く生きることはないのでしょう。そう思うとなんだか、罪悪感に襲われました。
今日はお仕舞い、そう独り言をつぶやき、川から上がって、今日も温泉でしばらくのんびりして、今夜の宿へ向かいました。今日はお昼を食べていなかった事もありますが、宿の料理が美味しく満足、高原の夜は涼しくてぐっすりと眠れました。
翌朝も釣りをして行こうかとも思いましたが、なんだか昨日の傷ついたイワナの事が頭から離れず、釣りしないでそのままのんびり帰路につきました。

10年以上前になりますが、この川で釣ったヤマトイワナに無班イワナがいましが、26cmほどで、無班の魚体に黒いシミの様な物が出ていて消して美しくないイワナでした。今回、釣ってしまったイワナも同じような黒いシミがあり、同じ種類というよりは、同じ病気なのかもしれません。無班と言うのはおそらく一種のアルビノの様な物で、遺伝的なものかもしれませんし、もしかしたらそういうイワナは病気に弱いのかもしれません。
木曾のヤマトイワナは初日は雨で途中で断念してちょっと心残りでしたが、毎日猛暑の都会を離れて涼しい川でのんびり過ごせました。

コメント (10)
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