普段は移動運用の案内を出したら移動日当日までブログの更新をしないのですが、興味深いニュースが出ていましたのでご紹介します。
北海道警中標津署は中標津町内で不法にFM放送の再送信を行う無線局を開設したとして、同町在住の電器店経営者の男を3/5に電波法違反で逮捕したそうです。総務省のリリースはこちら。地元紙北海道新聞のニュースはこちら。
調べによると、男性は民放局エフエム北海道の電波を再送信する不法無線局を自宅などに設置していたとのこと。中標津町内にはエフエム北海道の中継局はなく、地形上近隣の釧路などの中継局の電波が届かないそうで、逮捕前には「出力が弱く違法ではない」「町の人に喜んでもらっている」と話していたそうです。出力は僅か1.7mWでしたが、アンテナの地上高があったため町内ではよく聞こえたそうです。町民からの「聞こえないはずの放送が聞こえる」との通報で摘発されたようです。
北海道総合通信局は社会的な影響もあり、事前指導を抜きにして摘発に踏み切ったとのことです。勝手に再送信されたエフエム北海道は中標津への中継局の設置は費用面の問題から考えておらず、困惑しているのだとか。
男性の「町の人に喜んでもらっている」という主張は公共の財産である電波を勝手な主張で私物化しているに過ぎません。実際中標津町ではコミュニティFM局の開設準備が進んでおり、今回勝手に再送信されたエフエム北海道も協力姿勢を示しているそうです。こんな風にきちんと許可を得た形でやったのなら堂々と「町の人に喜んでもらえる」と言えるのではないでしょうか。